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日本の住宅事情から考える人生を豊かにするマインド(前編)#3

読んでくださりありがとうございます。ゆうちゃんです。
私が住んでいる住宅を軸にして、高性能住宅の住み心地や共働き世帯の日常から学ぶことなど様々なことについて発信していきます。
まだ始めたばかりですのでお読みいただいた際には「スキ」を押してくださるとお尻を叩かれる思いで頑張れそうです!

住宅取得に関する情報まとめ

今回も前回の記事に引き続き、私の発信の土台となっていく住宅に関する内容になっていきます。



▽日本の新築物件と中古物件

まずは、現在の日本の住宅事情を見てみたいと思います。
国土交通省「平成30年住宅・土地統計調査の集計結果」によると、国内で流通(販売)されている住宅のうち、新築住宅として着工されている割合は約85%(平成30年)で、圧倒的に新築の件数が多くなっています。

国土交通省「平成30年住宅・土地統計調査の集計結果」

▽住宅取得に向けた行動

国土交通省が行った「令和4年度住宅市場動向調査」の結果では、新築住宅を購入した人たちになぜ中古住宅を選ばなかったのかと聞いており、約6割の人が「新築の方が気持ち良いから」と答えています。

国土交通省「令和4年度住宅市場動向調査」

中古物件のリフォーム費用についてや住宅設備に関する回答もパラパラとありますが、圧倒的になんとなく家を買うなら新築という感覚や新しいものが良いという価値観によって新築が選ばれているようです。

また、同調査では住宅取得時の情報収集の方法についても触れられており、注文住宅を購入された方の多くがまずは住宅展示場に行かれていることが分かります。私も同じだったのですが、まずはどんな感じか見てみようというぐらいのノリで細かいことは考えずに足を運ぶという人が結構多いんですね。
そこで命運が分かれる…住宅ローン漬けの人生か否か。お金や住宅に関する基礎知識がある程度は必要だと身に染みる思いでいます。

注文住宅取得者の情報収集について(令和4年)

分譲住宅を購入される方は展示場にはあまり行っておらず、SUUMOとかアットホームなどの住宅情報検索サイトで調べたり、不動産業者に行かれることが多いようです。その後、内見して購入するといった流れですね。

中古住宅取得者の情報収集について(令和4年)

ちなみに、海外(アメリカやヨーロッパ)では中古物件の流通量の方が圧倒的に多く、その割合は日本と真逆。なぜなのか見ていきたいと思います。

国土交通省「平成30年住宅・土地統計調査の集計結果」

▽日本における住宅耐用年数とは

まずは日本の住宅耐用年数を見ていきます。耐用年数と言っても定義がいくつかありますが、大雑把に捉えて「法定耐用年数(木造22年)」と「それ以外」ぐらいの認識で良いかもしれません。勘違いしがちなのですが、耐用年数=寿命ではありませんので注意が必要です。
法定耐用年数は、固定資産の「資産価値が帳簿上から消滅するまでの期間」のことで、主に所得税算出時の減価償却費として扱われるそうです。つまり、税金の計算をするために一定の基準が必要だったのですね。

では、木造住宅において実際に住み続けられる年数はどれぐらいなのでしょうか。結論からお伝えすると、「条件によって異なる」となります。例えば、居住地によって変化する環境面、使われている建材(木材や金物等)や施工品質といった物理的な側面の違いによって全く異なってきます。
ちなみに、木造で長期にわたって使用されているのが法隆寺をはじめとする神社仏閣です。法隆寺は建てられてから約1300年(一度全焼している)が経ちますが、現存しています。
東京都市大学建築学科の研究チームによると、日本全国の寺院本堂約4000件の事例を調査・解析した結果、伝統的な木造建築による寺院の平均使用年数(建築から解体までの年数)が235年に達することが分かったそうです。

伝統的木造建築の客観的な使用年数調査:https://www.tcu.ac.jp/news/all/20171004-10658/

235年というのは平均値ですので、このことからも木造建築物の寿命は一概に長いか短いかは言えないということが分かります。

日本の木造住宅といえば30年くらいが寿命だよねというイメージが強いですが、家族構成や生活スタイルの変化などによる建て替えやリフォーム、そして法定耐用年数がベースになっている家屋の価値減少。誰も寿命(住めなくなる)とは言っていませんが、それらを取り巻く様々な情報や言い伝えなどによってイメージが作られているんだなと思いました。
現在では、長期優良認定住宅の耐用年数は100年超とされていたのは知りませんでした。メンテナンスは必要ですが、今後は耐用年数と住宅の価値が連動していくことになっていくのではないでしょうか。

国土交通省土地・建設産業局不動産業課住宅局住宅政策課住宅局住宅政策課
期待耐用年数の導出及び内外装設備の更新による価値向上について(H25.8)

▽社会情勢と住宅事情

次に、日本の住宅事情を見てみます。今ある住宅のうち約6割が1981年以降に建てられたもので、1950年以前に建てられた住宅の割合は5%ほど。アメリカやヨーロッパの数値と比べると明らかに築年数を重ねた住宅が少ないことが分かります。
1950年以前に建てられた住宅が少ないことの大きな要因は第二次世界大戦で、多くの住宅が被害を受けました。戦後復興と高度経済成長期も相まって急ピッチで住宅建築が進みましたが、その一方で多くの日本人の働き方やライフスタイルも変化を遂げた時期。私見ですが、住まいのカタチが暮らし方に合わなくなっていったという経過もあったのではないでしょうか。

財団法人ベターリビング「長持ち住宅の手引き」より

以上、ここまでは日本の新築・中古物件についてと、住宅取得時の行動についての情報まとめを行ってきました。なんとなくとか雰囲気で行動を起こしていることってとても多いですよね。まずはやってみることがポジティブにはたらくこともありますが、住宅取得は金額が大きいだけに慎重に進めたいものです。自分や家族の人生のためにも、知識を付けて納得のいく選択をした上でマイホームを手に入れましょう。

後編では、私の実体験も踏まえてどのようなマインドで住宅購入を進めていくと、後悔なくその後の暮らしを豊かにしていくことができるのかお伝えしたいと思います。後編もどうぞよろしくお願いします。

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