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街ブラしても良いアイデアが浮かばないのは、普段からバイアスに塗れているからだ

今回のnoteは、アイデアの開発に行き詰まった対処法として街ブラをしても思ったより何も生み出せない理由と、その代替案である「新奇事象」について説明します。

今回の話も僕が勤めるデコムで実践済で、かつ色んなマーケターさん(特に広告代理店さんや日々クリエイティブを生み出している人たち)が「それ面白いね!」という顔をして頂けるので、ある程度は有用かと思います。


新たな視点を見つけるための「街ブラ」

秀でたアイデアを求めて、フラリと「街ブラ(あてもなく街をブラブラと歩く)」する人たちが一定層います。広告代理店やデザインを生業としている人たちに多い印象があります。

なぜ、街に出るのか? 街にどんなヒントが隠されているのか?

そのような疑問を、街ブラする人(私みたいな凡夫が足元にも及ばない物凄く優秀な方)に一度、聞いたことがあります。彼は言いました。

「アイデア出しに煮詰まって頭から何も出なくなると、気分を変えたい!リフレッシュしたい!って思うんですよ。でも本当は、視座を変えたいんですよね。円錐を真横から見るのではなく、真上から見るように、考え方を変えたい。だから街ブラして、いろんな風景を観察して、様々な気付きを得たいんです」

なるほど、と私は膝を打った記憶があります。街ブラする人は、良い意味で「意識高い系」「努力家」「真面目」なのでしょう。「街ブラ」の効能を知っていて、仕事のためにそこまで努力できるって凄いなぁ、と感じた記憶を覚えています。

街を「観察」して気付きを得る。例えばIDEOとかが有名ですね。書籍としては「考えなしの行動?」が、まさに街を「観察」した気付き集のような1冊に仕上がっています。

また、街ブラに関しては、似たようなことを松永光弘さんが「アタマのやわらかさ」で語っていました。一部抜粋します。

それは「視点」で考えること。「切り口」といったり、「アングル」といったりする人もいますが、とにかく考える対象となる物事を、さまざまな視点から見つめてみる。そうするなかで有効なメッセージ、つまりは「新しい価値」が見つかる、と多くの広告クリエイターが口をそろえていいます。
(略)
要するに、モノ自体は変えずに、とらえ方を変えて「新しい価値」を見つける、ということ。

例えばイス1つにしても「座る」という機能だけでなく、「高いところにある物を取る」という機能があれば、「権力の象徴」という抽象的な機能もあるでしょう。

同じような環境に居たら1つの機能にしか目が向かなくても、強制的に環境を変えインプットを与えることで、思い込みが破壊され、これまでとまったく違う新しい視点で物事を見れる。

街ブラは「強制的バイアス破壊法」と表現できるかもしれません

ちなみに、ホワイト家族でお馴染みの澤本嘉光さんも似たようなことを「全米は、泣かない」で語っていました。一部抜粋します。

フラフラしている時にネタを思いつくことは多いかもしれないです。企画を考えようと意識して、普通に椅子に座って考えているだけでは、与えられない刺激を、自分の脳みそに与えようとします。

では、誰でも…私のような凡夫でも、街ブラをすれば新たなインスピレーションを得られて、秀でたアイデアや優れたクリエイティブを生み出せるでしょうか。

95%ぐらい「無理だ」と私は思います。残り5%は、私だって街ブラで優れたアウトプットを出せる!と信じたいだけです。

なぜ無理なのか。私のような凡夫はバイアスに塗れていて、世界を正しく凝視できないからです。


普段、どれほどバイアスに塗れているか

ボストンにあるBrigham and Women’s 病院の心理科学者による、ある実験例をご紹介します。

被験者となったのは、24人の放射線科医です。放射線科医はX線だけでなく複雑なMRI、CT、PETスキャンなど、身体のさまざまな写真を読むための特別なトレーニングを受けています。

そんな放射線科医らに、眼球運動を追跡する装置をセットして、5枚のCTスキャンの画像を見せる実験を行いました。それぞれの画像には約10個の小瘤(がん性または非がん性の腫瘍やしこり)がわざと隠されていて、放射線科医らには「小瘤を見つけたら、その箇所をクリックせよ」と指示されていました。

ちなみに、5枚あるうちの最後の1枚はこんな感じだそうです。皆さんは、画像に写る小瘤が分かりますか? 物凄く小さく、かつ白く映るそうですよ。


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…。


……。


さて、小瘤は見つかりましたか?

ちなみに、被験者が5枚のCTスキャンから小瘤を見つけ終えた後、「ところで先ほどの画像に、ゴリラが映っていませんでしたか?」と主催者が質問したところ、なんと24人中20人の放射線科医がゴリラの存在に気付いていなかったようです。

皆さんは、ゴリラの存在に気付きましたか?

ゴリラは実物と比べて非常に小さいですが、典型的な小瘤の48倍の大きさだそうです。それでも24人中20人はゴリラに気付きませんでした。後から言われて「あー!」となったそうです。

ちなみに目の動きを追うと、目はきちんとゴリラを捉えていました。にも関わらず、ゴリラに気付けなかった。見えていなかったのです。

レントゲンにゴリラなんて映っているはずが無いという既成概念、バイアスが、ゴリラを「見えなくした」のです。

全く同じことが「街ブラ」に言えるでしょう。

「街ブラ」の効能は、「強制的バイアス破壊法」だと説明しました。しかしスペシャリストである放射線科医がゴリラに気付けないように、目の前に広がる異世界を素通りし、気付くべき違和感を無視して、あたかも普段の世界だと多くの人たちは受け止めているのです。

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「あ、こんなところにゴリラがいるじゃん!」と気付けるのは、先述したような澤本嘉光さんや松永光弘さんのような天才ではないでしょうか。

私は少し意地悪ですが「街ブラは天才しか効かない」と言っています。街に出て、刺激を受けて新たな視野を持てるのは、ごく一部の人たちです。「街ブラ」自体が「言っていることは分かるけど実践できる人少ないよね」というツッコミが入る方法だと私は考えています。

ちなみに皆さんは、この画像に写る「ゴリラ」に気付けましたか?

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画像のほぼど真ん中にセットしたのですが、恐らく半分以上の方が気付かずスルーしていたのではないでしょうか。アイキャッチ画像にも、しっかり掲載しています。

そもそも、1枚の画像に写る情報量が多い。渋谷の街中をゴリラが歩いているわけが無い。画像に写るアスファルトとゴリラが同系色だから見難いだけで卑怯だ。

色々な意見、反論、批判はあるでしょう。しかし、この画像のゴリラに気付かずして、どうして街に出て新たな気付きを得られましょうか。

いかに世界を正しく凝視できないか、伝わったのではないでしょうか。


いきなりアイデアを考えるなかれ

街ブラが天才にしか効かないなら、アイデア出しに煮詰まって苦しんだら、どうすれば良いのでしょうか。頭の中の水が煮詰まって空焚きになったとしても、ひたすら考え続けなければならないのでしょうか。地獄ですね。

例えば、最近は「アイデアソン」と銘打って、外部の人たちにアイデア出しを依頼する事例も増えているようです。これもバイアスから逃れるための1つの手段かもしれません。

しかし、アイデアが必要なとき、そもそもアイデアをいきなり考えること自体が間違っていると突っ込むべきではないでしょうか。

アイデアが必要だからアイデアを考えていれば行き詰まるのは当然です。人間が潜在的に何を求めているか、何に充たされていないかを理解せず、いきなり問題を解決するアイデアを考案しているからです。問題だけを見て、人間を見ていません。

アイデアを考える前にまず人間を見に行くべきであり、そのための指標として「生活14カテゴリ」を活用するべきだと思います(生活14カテゴリとは何ぞやという方は以下のnoteをご覧ください)。

ただし、「生活14カテゴリ」に沿って漠然と人間だけを見ても仕方がありません。それでは「街ブラ」とあまり変わりありません。

「生活14カテゴリ」を考案した私のボス・大松孝弘さんは「欲しいの本質」で次のように語っています。一部抜粋します。

「人間を見に行く」という考え方を実践するもうひとつの考え方が、「新奇事象」です。これは、一般の人が行っているちょっと変わった事象のことです。
詳しく説明すると、普通の人が行っているちょっと変わった消費行動や生活行動、最近のお気に入り・マイブーム・こだわり・工夫といったもの、あるいは提供している企業の側から見ると間違った使い方、使い方は普通だが目的がユニークなもの、などの総称です。
具体的にご紹介しましょう。

若者が、オンロード用の自転車を改造して山道を楽しんでいる
→(そこから生まれたアイデア)「マウンテンバイク」の開発

工事現場などで使用されるマスキングテープで、写真のコラージュなどを楽しむ
→(そこから生まれたアイデア)女性向けの雑貨としてのマスキングテープ開発

いずれも実際に、商品のアイデアとなっています。
成熟した市場では、このような事象に着目することで、消費者が潜在的にどんなことを求めているのかの「芽」を理解できるのです。

人間を見るにしても、この本に書かれているように、一部の人がやっている面白い行動を見るべきです。世の中で既に顕在化している既存のものごとの延長線上で起きていることに目を向けても、新しいアイデアは得られないでしょう。

それに、価値を感じるから行動に移るのであって、もしかしたらその価値が知られていないだけで、世間大勢に受け入れられる可能性があります。

デコムでは、そうした行動を「新奇事象」と呼んでいます。

いきなりアイデア開発に取っ掛かるのではなく、アイデアを必要としている消費者の「生活14カテゴリ」に沿った新奇事象を見てみましょう。なぜそんなことをしているのか? そこにどんな価値があるのか? そこから、アイデアが始まります。


新奇事象の例を4つご紹介

一部の人がやっている面白い新奇事象なんて、どこを探せば良いでしょう。

例えば、ソーシャル検索やブログ検索などネットの海を航海すれば発見できるかもしれません。その他に、テレビや雑誌、新聞などのメディアを活用したデスクリサーチも考えられます。

ちなみにデコムではWEBリサーチを使うのが鉄板です。鉄板過ぎて社内にナレッジが貯まったので、2019年3月から「新奇事象」に特化したWEBサービスを始めることになりました。すでにclosedβ版を一部のクライアントに提供しています。

今回は、closedβ版で公開している「新奇事象」に特化したWEBサービスの中から4件の新奇事象をご紹介します。

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デコムの場合、新規事象を「個人のデモグラフィック+事象内容+事象を表すタイトル+事象の世界観を表す1枚の画像」の組み合わせで提供します。

1件目の事象は、大阪府に住む67歳の男性が、運気を上げるためにウンコが詰まっている腸をキレイにしている新奇事象です。なんだかギャグのようですが、本人はいたって本気のようです。

運気に関するスピリチュアル事象は数多くありますが、腸がキレイ=脳が冴える=集中力が高まるという理屈は、全く筋が通っていないようで、言われてみれば理屈に合うようにも感じます。

腸活ブームは言われて久しいですが、スピリチュアル系、集中力系のアイデアの可能性はあるかもしれません。


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2件目の事象は、神奈川県に住む64歳の女性が、あえて「死」を取り入れたガーデニングを行っているという新奇事象です。アポトーシスみたいなもので、死ぬことで次の命に繋がっていくのです。この人の年齢からして、そろそろ「終活」も脳裏を過ぎり始めたのでしょうか。

「死」を連想させる事象は禁句とされる場面は多いですが、「再生」が織り込まれることで「永遠」「無限」を表現できるかもしれません。私が好きな新奇事象の1つです。


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3件目の事象は、宮城県に住む35歳の女性が、旦那が頑張って稼いだお金を無駄遣いしているという新奇事象です。いろんな闇を感じます。これも私が好きな新奇事象の1つです。

恐らくは家庭で芽生えたストレスを、もっとも旦那が嫌がる方法で発散しているのだと思います。UFOキャッチャーが無駄遣いだとは思いませんが、もっとも短時間でお金を消費できる、あまりにも見返りの少ない遊びの1つだと確かに感じます。あとは夜店のクジ引きとか、宝くじとか…。

「暇つぶし消費」と表現すると露骨過ぎますが、「頑張って稼いだお金だから大切に使いたいけど、これやってたらストレス発散になるなぁ〜」と感じる消費は目の付け所ですね。


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最後は、東京都に住む40歳の男性が、その場で思いついたものを買うだけの新奇事象です。買うだけなのですが、「結局あれこれ考えても結果は同じ」という開き直りが良い。それを「ロボットを設計図から作るのではなく、必要だと感じて手にしてしまう」と言える言葉選びも良い。

まるで仏像を作る仏師が木を見ただけで「ここに眠っている仏さんの顔はこんな感じだろうな」と言っているかのような感性です。本当に見えている人は中にはいるんでしょうが、大半の男性は見えてないけどそう言っている。

あれこれレシピをWEBサイトに載せるのも良いですが、男性向けには料理の完成図だけをひたすら見せておけば良いのかもしれませんね。


新奇事象を独自に探すなら気をつけたい点①FunnyではなくUniqueを探せ

4件の新奇事象はいずれもデコムの妄想ではなく、WEBリサーチを通じて実際にモニターが回答しています。いわゆる定性データと呼ばれる根拠のある内容だと捉えて頂いて良いでしょう。

ちなみに、どの新奇事象もデコムによる「事象自体を作る改変・編集」は行われていません。回答者が実際にWEBリサーチに回答して頂いたコメントを、てにをは等の微調整を行った後にコピペするだけで作り上げています。

と言うと、普段から大量の定量・定性リサーチを実施されている企業の担当者さんから凄く驚かれます。なぜなら、このような膨大なテキストを回答して貰える定性調査はかなり少ないからです。腸を綺麗にするのは「奇跡を起こすため」。ここまでFAで書いてくれる定性調査ってあんまり無いんじゃないかなーと自画自賛。その方法は秘伝のタレです。知りたい人はデコムに入社して一緒に働きましょう。

ただし、2つの注意事項さえ気を付ければ、新規事象を見つけるためにデコムが提供する新サービスを使う必要は無いと感じています。

1つ目の注意事項は、「何をもって面白いとするか?」という基準を明確にしておきましょう。

私は何度も「面白い」と表現していますが、Funnyの意味ではなくUniqueの意味で使っています。既存に該当せず、一意で、ダブりがなく、他に無いという意味で「面白い」のです。Uniqueであるほど希少性のある価値ある行動だと言えます。

だからこそ、ソーシャル検索やブログ検索でこうした新規事象を探すのは難しいかもしれません。なぜなら「旦那が稼いだ金で無駄遣い」「死を取り入れたガーデニング」などの事象に出会うための検索フレーズが思い浮かばないからです。

いわゆる、Googleで検索しようにもキーワードが思い浮かばないからコンテンツに出会えない問題と同じです。知らなければ検索すらできないのです。

ちなみに、「面白い」新規事象を探すときに絶対に正誤で判断してはいけません。企業にとっての正しさは、消費者には一切関係無いからです。

例えばUFOキャッチャーを開発しているSEGAは、「UFOキャッチャー=旦那が稼いだ給料を無駄遣いする機械」というTweetやブログに辿り着いたとして、それを「新奇事象だ!」と認められるでしょうか。

いや、認められないでしょう。なんなら「正しい使い方」を説明しようとするかもしれません。それでは永遠に新規事象に出会えないでしょう。

だから、オンロード用自転車を開発していたメーカー群は、マウンテンバイクを発明・開発できなかったのです。


新奇事象を独自に探すなら気をつけたい点②エンジェルマインドとデビルマインドを理解する

「人間を見る」とは、人間の澄んだ顔と澱んだ顔の両方を理解することと同義です。2つ目の注意事項として、綺麗事だけで済まさないようにしましょう。

もう一度、先ほど紹介した「欲しいの本質」から一部抜粋します。

人間は、堂々と口にできる「善」「正しさ」といった「表」の心だけを持っているわけではありません。人前で口にすることがはばかられ、口にしたら周囲から怪訝な顔をされたり軽蔑されたりするような、悪い心、ダークサイドともいえる「裏」の面が必ずあります。
(略)
なかなか表に出てこないこういった「悪の心理」を、私たちは「デビルインサイト」と呼び、特に意識するようにしています。これに対して「善の心理」は「エンジェルインサイト」と呼んでいます。

デコムでは、「人間を見る」ことを綺麗事だけで済まさずに、エンジェルマインドだけでなくデビルマインドも合わせて見られるよう一覧化した「欲望マンダラ」を開発しました。

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この欲望マンダラはよくできていて、優れたアイデアやクリエイティブは、エンジェルインサイトとデビルインサイトの双方を抑えていることが良くわかります。

例えば、私がたびたびネタにしているnewspicksは、左上にある「利達」を抑えています。人間の「達成」「意欲」というエンジェルインサイトと「嫉妬」「強欲」というデビルインサイトがしっかり組み込まれたプロダクト・サービスです。

もし、あの内容で「マウンティングが起こることは想定していない」と言おうものなら「運営は馬鹿なのか?©出川哲朗」と問い返したい。

昨今のマクドナルドは「暴楽」を抑えています。白鵬まで登場させて、高カロリーなハンバーガーを推してくるなんて、七つの大罪である「暴食」に他なりません。しかし、あの肉厚でジューシーなハンバーガーを頬張っているときの「高揚」感、「快楽」ったらありゃしない。

ちなみに、エンジェルマインドとデビルマインドのどちらか片方のみで成り立つアイデアは不良品だと思っています。最近で言えば、雑誌「GOETHE」ウェブ版に掲載された、ダイナースクラブカードの広告記事「美人秘書たちの本音トーク炸裂! いま男性が持つべきクレジットカードとは?」が最高に不良品過ぎて笑っちゃいました。

ダイナースカードを持っていること自体がプライドなのに、そのプライドを逆にズタボロにする(持っていることを恥ずかしいと思わせる)という近年稀に見る「勘違い」ぶり。エンジェルマインド要素が欠落すると、人間はどうしても拒否反応を示すものです。

言い換えれば、デビルマインド要素が欠落すると、表面上は受け入れ易くても「綺麗事ばっか言いやがって!」「上辺ばかり言うな!」という拒否反応を示す人がいます。日本テレビ系列の24時間テレビ「愛は地球を救う」が、その代表例ではないでしょうか。

エンジェルもデビルも両方知っておくべきですが、なかなか「悪」に目を向けたがらないのが人間です。「UFOキャッチャーで無駄遣い」とか「死を取り入れたガーデニング」など、「なんか人間の嫌な部分を見ちゃったね」で片付けて新奇事象扱いしないのではないでしょうか?

それでは、永久に良いアイデアは生まれないでしょう。

ちなみに、closedβ版で公開している「新奇事象」には他にも以下のようなデビルマインドの新奇事象を紹介しています。

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ジムなんかでも、いきなり「そのフォームだと怪我するよぉ」と話しかけてくるオッサンがいますね。

「FF外から失礼します」って、言い換えると「老婆心」なんでしょうね。先の欲望マンダラなら、制律ではないでしょうか。


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エンジェルマインド、デビルマインドどちらでも捉えられる新奇事象です。私は良い話風に見せ掛けた最高のホラーだと思いましたが、あなたはどう思いましたか?


繰り返しになりますが、別にデコムのフォーマットにはまっている必要はありません。このような新奇事象を通じて価値を見つけ、そこから何かアイデアに使えないかを考えてみて下さい。

新奇事象に目を向けることは、「街ブラ」で視点をズラして新しい刺激を得るより、直接的に、かつ効率良く脳に刺激を与えて、アイデアの種を育てることができるようになるはずです。

ちなみに、もしデコムの用意した新奇事象に興味があれば、twitterで気軽に絡んでください。


最後にお知らせ

今回の話を、もりもり盛りだくさん詰め込んだ書籍が光文社新書から刊行されました。こちらもご笑覧頂ければ幸いです。

以上、お手数ですがよろしくお願いいたします。


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