一つのものについて語る会「ホラー映画」
一つのものについて語る会
今回は「ホラー映画」
幼いころは大嫌いだった。
幼い時はそりゃあお化けは怖いし、大きな音だとかそういう演出にビビらされることが多かったと思う。
一番怖かったホラー映画は何?と聞かれたら、幼いころに和室のテレビで見た「着信アリ」だと答えるだろう。
内容こそははっきりと記憶しているわけではないのだが、漠然と「電話が鳴る」ことへの恐怖と、柴咲コウの後ろに立っている霊の印象しかない。
そのわずかな情報だけでも、幼心に感じた「恐怖」を鮮明に思い出すことができる。
思春期になって一時期はハマっていた。
純粋に「怖い」と思うことが減り、逆に恐怖に関心を持つようになったからだと思う。心霊映像なんかも好んで見ていたし、怪談朗読なんかを聞きながら夜眠ることもあった。
映像の中で怖さを演出するのには相当な工夫が無いとだめなのだなあと感じた。「怖い」のなかでも質の良いものとそうでないものがあるのだ。
今は厳選されたものを欲している。
ありきたりな結末や演出では満足が出来ない。
若いころは数見ればいいと思っていたが、今では「量より質」である。完全なフィクションとして楽しむのももちろん好きなのだが、ホラーは「現実で起こったこと」を題材にしているのが一番怖いし説得力があるといえるだろう。
そのせいもあり、最近では廃虚探索などの映像の方が魅力的に感じてしまうのだ。
最新CG技術で加工された幽霊は面白味がない。ホラー映画としての魅力はあるのだが、リアリティという点で物足りなさを感じてしまう。
そう思うと、CG技術の発達していなかった、人間が演じている時代の映画が見ていて臨場感がある。
最近では2000年代のホラー映画、特に邦画を見ることが多くなっている。
有意義に使わせて頂きます。