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大腿部の有痛性筋痙攣

大腿部がつって寝付かれなかった。
真夜中にウトウトし始めた頃に、大腿部の強烈な筋痙攣で痛みと共に動けなくなった。ふだんは静かにユックリと伸ばすと治るのに、今回は逆側の筋肉が筋痙攣を起こしてしまう。何とも対応が出来ない。

居間にある「芍薬甘草湯」を取りに行こうとしたが、大腿部と足首周辺部にも痙攣が強く、激痛で動けない。ここまで酷い痛みと長時間続いたのは初めての事だ。廊下の壁を伝うように、転ばぬように、少しずつ移動して「芍薬甘草湯」を飲んだ。
何とか10分くらいで痛みは治まり、しだいに動けるようになった。


足がつる原因は「電解質異常」で、カルシウム・マグネシウム・ナトリウム・カリウムなどのミネラルのバランスが崩れた結果だといわれてる。若ければサプリメントで補えるが、高齢者の場合は多剤服用(ポリファーマシー)の可能性もあり、朝は6錠の服用でギリギリのところで、食事で補わなければならない。

次に発汗や脱水などによる、ミネラルの排出だが、これが一番実感がある。動脈狭窄・高血圧・腎機能低下・ギリギリ糖尿病などのために利尿剤を服用してる。夜間頻尿に近い回数で、脱水には充分に気を付けていたが、最近は喉の渇きも感じなくなり、枕元に水も置かなくなっていた。やはり意識して飲む必要がありそうだ。

年齢変化として、加齢により筋肉量は低下する。俗に20代を100とすると、10歳毎に10%ずつ筋肉量は減るという。特に足の筋肉量は多く、この低下が血液を心臓に押し戻すポンプの力を弱め、血流不足により栄養補給が滞る。運動をしないまま更に高齢になると、閉塞性動脈硬化症を起こすといわれてる。

最近は歩かなくなった。散歩も寒くて億劫になり、家ではほとんど動く事もない。若いうちはチョットした体操や、軽いウエイトトレーニングでも何とかなったが、高齢者には1万歩の散歩は必要のようだ。筋肉への負荷というよりも、身体全体の筋肉を使い、筋肉と心肺機能の維持には必要らしい。


高齢期に入る前から、これらの事には充分に注意をしなければならない。分かっていながら、筋肉のトレーニングを時々するだけで済ませてしまった。長時間、あるいは長距離の散歩をしても意味は無いという意見もあるが、基本は歩く事のようだ。ヒトも動物と考えれば至極当然の事なのだが、易きに走るというのもヒトだから。

筋肉量の減少・筋肉疲労の蓄積・栄養不足や偏食・動脈硬化・多剤服用など、どれをとっても頷けてしまう。

痛みで寝付かれず、残されていた、古くて古書店へ持込も出来なかった本を引っ張り出してみた。肝心な中医関係書籍がなくて、手の付けようがない。何となく高齢者の夜間引き付けの対応を習ったような気がするのに。これでは習っていた甲斐がない。

むかし聞いていたのが、とにかく食べる事、積極的に家庭内の仕事をすること、明るいうちは労働をすること。文化も遅れた農村地帯の話しだ、などと多少バカにしていたが、最も重要なことだったのかもしれない。

頻繁な筋痙攣は、フレイルの兆候にも思えて、少し恐くなった。
寝たきりになり、筋痙攣や寒暖差アレルギー、鼻詰まりで呼吸困難になりながら過ごすと思うと恐ろしい。


とにかく、ゆっくりでも良い、無理をしないで歩くことにしよう。猫のトイレ掃除もシッカリして、下僕となって働こう。食事にも気を付け、少食ならば食材を増やし、ユックリとシッカリと噛み、作ってから片付けまでを楽しもう。

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