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ラブホテルを利用する上で大切にしているたった一つのこと

僕はラブホテルを利用する際に、心掛けていることがあります。

それはホテルを利用する方々にとって利点があることであり、この世界を良くする方法でもあります。


それは

「部屋を綺麗にしてからチェックアウトすること」

です。


なんだそんなことかと思われたかもしれませんが、これはとても重要なことだと僕は考えています。

というのも、今まで、食べ物のメニュー表の裏にカイロがついていたり、部屋の隅にティッシュが落ちていたり、歯ブラシセットの中から歯みがき粉だけ抜かれていたり、コップからイソジンの臭いがしたり……と何度もあれ?と思うことがありました。

僕にはもう見慣れた光景ですが、もし初めて女風を利用するお客様だったら?

緊張とドキドキと期待でいっぱいの中、入った部屋にゴミクズが落ちていたら、どう思うでしょうか?


ホテル代をお支払しているのは、女風を利用してくださった女性です。僕たちセラピストが払うわけではありません。

なので、ラブホテル側からしたら、「僕たちセラピストはお客様ではない」と僕は考えています。

セラピストにとって「ラブホテルは仕事場」です。

もっと言うと、仕事場を使わさせてもらっていると思っています。


なので、チェックアウトの際は、お風呂のお湯は抜き、換気扇を付け、ゴミはゴミ箱に捨て、飲み物は一ヶ所にまとめ、タオルは畳み、(余裕があれば鏡に飛び散った水滴を拭き)、部屋を綺麗にしてからホテルを出るようにしています。



これらをお客様がトイレに行っている間にさささっと済ませられたらスマートですよね。

なかなかそうはいきませんが(笑)、

それでもお客様は些末なことまで見ています。

ホテルで出たゴミを丁重に扱う人が、繊細な女性の体を雑に扱うと思うでしょうか?



ホテルのスタッフさんも人です。見過ごすことはあります。まさかメニューの裏にカイロが付いているなんて思わないでしょう。それに忙しければそこまで片付けに時間をとれないかもしれません。


だからこそ、僕は次に入った人が不快に思わないように、ちょっとした手助けになれるように、"来たときよりも綺麗に"とまではさすがにいきませんが、ほんの少しでもいいので部屋を綺麗にしてからチェックアウトしたいのです。

そうしたら次使う人にとって、ちょっとだけ世界が良くなる気がするんですよね。


おそらく同業者の方でしたら、ホテルがいっぱいでホテル難民を経験したことはあると思います。

ラブホテルのスタッフの方が少しでも早く部屋を整えて、次のお客様に利用できるような状態になれば、僕たちセラピストにとってもお客様にとっても都合がいいですよね。

何よりぐちゃぐちゃに荒れた部屋よりも綺麗に整頓された部屋に入った方が、ホテルのスタッフさんも気持ちがいいと思うんです。

ほんの些細なことかもしれませんが、こういう小さな行動が、次利用する人達に役立っているとしたら、素晴らしいことだと思いませんか?


かく言う僕も、始めからこんな考えだったわけではなく、尊敬しているある生命保険のトップ営業マンの方に影響を受けてこんな考えになりました。

その方はお客様の会社へ訪問するときは必ず「オフィスの入り口から一番遠い駐車スペースに車を停める」と話されていました。

お客様のために、雨の日はなおのことです。

雨のときこそ皆近くに停めたいと思うからです。


一度、ラブホテルの部屋を出る前に、僕がタオルやゴミを片付けていたら、目を丸くしたお客様がいました。

「なんであなたがそんなことしてるの?」といった純粋に疑問に思っている顔でした。

僕がこうこうこういう理由で部屋を綺麗にしてから出るようにしてるんだと伝えると、すごく笑顔になって、次からホテルを出るときは一緒になって部屋を片付けてから出るようになってくれたんです。

そのお客様も素晴らしいですし、こういう小さな小さな行いでも、少しずつでも広がっていけば、素敵な世界になるんだろうなぁと僕は思います。


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