無題

成功を体験すること

情報と知識

古い友人のビジネスマンからこんなことを聞いた。
「若いスタッフと話すと、情報はたくさん持っているんだけど、動き方を知らないんだよ。だから、いざというときに判断することが苦手になっていて、対応が遅れる。オレはそれの後始末に走り回っている。」

現在、テクノロジーの発達のおかげで、日本人の一日に摂取する情報量は江戸時代の数百倍だそうだ。
情報を制せよ、みたいな風潮もあり、皆こぞって情報収集に全力を注いでいる。

情報は確かに大切だ、
何かに取り組む場合、どのように進めるか、留意すべき点は何か、など詳細に計画を立てることは、物事を上手く進めるためには必須である。

ただ、友人が嘆いているのは情報の多さではない。
動き方を知らないことだ。
つまり実戦的ではないということで、これがビジネス上で問題となっているわけだ。

実戦的とはどういうことか。
その場その場で、すぐに役に立つ行動、とでも言おうか。
いわゆる「使える」動き方であろう。

それが彼のチームでは欠如している。
では、なぜ欠如してしまっているのか。
ひとつは、情報を持っていても「知識」に昇華していない、ということがあるだろう。

知識とは、単なる情報の寄せ集めではない。
知識とは、それ自体が意味を持ち、独り歩きが可能となっているものだ。
情報は物事の断片であることが多いから、それだけを集めてもうまくまとまらない。
そこには、体験という接着剤が必要となる。

体験を通して、情報が知識に昇華することができるのだ。

例えば、ローマに旅行に行くとしよう。
現在は、ネットや書籍からの情報によって、歴史的遺産の場所、都市の成り立ち、有名はショップ、美味しいレストランなど、非常に多くのことを知ることができる。

いや、知った気になることができる。

しかし、実際にローマの地に足を踏み入れた人は、ネットや書籍ではつかめないもの、すなわち体験を得る。
コロッセオの壮大さは、実際に観なければ感じることはできない。
シンプルだが絶妙なポモドーロ・ソースの味わいは、ネットでは感じることはできない。

つまり、ローマについて知った気になっているが、実は何も知らないということなのだ。
一方で、実際にローマに行った人から聞く話は、リアルで面白い。
話を聞いているだけで、自分もグレゴリー・ペックになったような気になる。

知識とは、そのようなものだと思っている。

そして、大切なことは、知識はアップデートされなければならない、ということだ。
何年も前に行ったリストランテが、今現在営業しているかどうか分からない。
そこには、また情報が必要になる。

情報 ⇒ 体験 ⇒ 情報・・・・
その繰り返しによって、知識に磨きがかかってくるものだ。


成功を体験するということ

体験によって、情報が知識に昇華する。
では、知識に昇華させるには、どのような体験が望ましいのだろうか。

失敗は成功のもと、という言葉がある。
失敗したことを糧として、改善や研究を重ねていくことが成功を呼び込む、と説いている。
示唆に富んだ言葉で、ここには、くじけない、あきらめない、といった精神面のあり方も含まれている。

大変重宝な言葉だが、情報を昇華させて知識とするための体験という視点では、微妙だ。
どちらかというと、穴を埋める、誤った方向へ向かわない、自分を鍛える、のようなニュアンスを感じる。

失敗する体験も必要だが、物事を前に進める、高みに向かう、という意味では、なんといっても成功体験が重要だと思っている。

成功を体験するということは、それだけで、まず自分が喜ぶ、満足することができる。
自身の喜びは、自信を呼び込む。
自信は前に進むエネルギーとなり、次のステップへ向かう勇気を沸かせる。

また、その体験は周囲にも影響を及ぼす。
共に取り組んだ仲間は、同じエネルギーを共有できる。
取り組んだ相手にも同様の効果を与えるだろう。
そして、それを周囲から見ていた第三者が、その成功を聞きつけ、そばに寄ってくる。
それまで、会ったこともない相手から相談の話が舞い込む。

つまり、一つの成功体験は自分にとっても周囲にとってもポジティヴな効果をもたらすものなのだ。
そう考えると、一つでもいいから成功を体験することをお勧めしたいのだ。


では、成功するためにはどうすればよいのだろうか?
実は、成功するための条件は3つしかないのだ。

①成功哲学を学び、②個人の特性を活かし、③運気の流れに乗る

日本人はとっても真面目なので、努力や根性でガムシャラにやりきるという感じが馴染みやすいかもしれないが、実際に必要なのは上に挙げた3つの条件だけなのだ。

①成功哲学…昔から言われている成功するための取り組み方・考え方でナポレオンヒルなどが有名。
②個人特性…誰しも強み・弱みを持っているが、強みの極みである優位特性を活かす事が成功の基盤となる。
③運気管理…現実問題として、幸運・不運はあるもの。運気の流れを知りコントロールする事が成功の近道。
 
良かれと思い、大変な苦労をしながら取り組んでいる方も多いかもしれないが、成功する「方法」に関しては既に解明されており、正しく取り組めば成功をつかめることになっているのだ。


世には数多くの成功するための手法が伝えられている。
一生懸命取り組んでいる人も多いかもしれないが、注意しなくてはいけないことは、手法が具体的になればなるほど、それは「その著者」に合った手法であり、自分に合っているとは限らないということだ。

また、運気の影響を考慮することも必要である。
運気を信じるかどうかはご自身の判断に委ねるが、現実として運気の良し悪しは存在するし、多くの経営者の方が、何かしらの方法で運気をつかんでいることはあまり知られていないかもしれない。


成功とは、自分だけではなく周囲までも幸福に向かわせるパワーを持っているものだ。
決して独り占めするものではないのだ。

さぁ成功に向かって、歩きはじめよう。

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