「様変わりした沈金観覧」2017年のインフルエンサー#2

東京に来てから最初の金曜日。僕は東京に来るに当たって楽しみだった場所に行った。

代々木の駅から北参道入口の交差点へ坂を下った場所にはFM FUJIのサテライトスタジオ「スタジオ vivid」がある。そこでは毎週金曜日の21時からお笑い芸人のアルコアンドピースと中田花奈が「沈黙の金曜日」という番組をやっている。乃木坂46というアイドルがいながらアルコアンドピースの二人がガンガン下ネタを話す。スタジオはガラス張りになっていて至近距離で三人の姿を見ることができる。

中田花奈は乃木坂のメンバーとして二代目のアシスタント、初代には永島聖羅というメンバーがいた。その頃には何度か来たことがある。永島時代の代々木は観覧客も少なくスタジオのガラスに張り付くリスナー達が2時間の番組のうち1時間づつ前列と後列を自主的に入れ替わって2時間ガラスの前で楽しんでいた。乃木坂の人気と知名度の上昇で観覧客は急激に増えたようで今では行列がスタジオから原宿方向へ100メートルほど離れたニッポンレンタカーの方まで延びて5〜10分程で番組スタッフが「お時間でーす」と観覧客を入れ替えている。多くて十数人のリスナーで自治が保たれていた牧歌的な時代が遠い昔のように思え様変わりした代々木の風景に驚く。それでも目の前で酒井さんがメールを捌くドキドキ感や番組そのものの面白さは変わらない。メールの束の中に自分のラジオネームを見つけた。酒井さんにつまらないと思われたら紙を床に置かれてゲームセット。机の上に残れば望みはある。この日は運良く読んでもらえた。
中田花奈には一度全握で会ったことがあるぐらいだったが彼女はTVで見るよりも何倍も美人で肌の透明感が素晴らしかった。僕にとって中田花奈はまだTVの向こうで見るアイドルだった。番組が終わった後はスタジオの裏で中田が帰宅するためのハイエースを見送る儀式の後、各々帰っていくアルコアンドピースのお二人に挨拶するリスナー達が多い。

僕は以前唯一リスナーと電話を繋いだ回で高い声の人としてアルコアンドピースのお二人には名前と出身を知ってもらっているので東京に来た事をリスナー達に混じり報告した。その他にも代々木にはラジオでよく名前を聞くハガキ職人さん達がいて久しぶりに会う人もいた。初めて直接お会いした人もいて会う人会う人に高い声選手権の人と言われ数ヶ月前ながら反響の大きさに驚いた。永島時代には番組きっかけで驚くような人との繋がりが増えて中田時代には高い声選手権で広く名前を知ってもらい有名人になりたいという幼少期からのささやかな夢に近付けた。沈黙の金曜日には本当に感謝している。

ラジオとアイドルと鉄道模型に特化した人間です。 こちらでは鉄道模型作品の発表、自宅のNゲージタウンの日常や坂道48を中心としたアイドルの話などをしたいと思います。 週一回更新「潤ちゃんのリインカーネーション」