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最後の13金

2019年5月24日。あの日から一年が経った。アンダーライブ横浜アリーナ公演。斉藤優里と伊藤かりん最後のアンダーライブ。

卒業発表は突然だった。レギュラー出演するNACK5「THE魂」のエンディング。この日は斉藤優里(ゆったん)が放送前にモバメで聴いて欲しいと告知した上に13日の金曜日が近い訳でも無いのにセンター曲の「13日の金曜日」を流すなどただならぬ雰囲気を感じた。
そんな心配をよそに番組は進行し、エンディング。何も起きなかったと油断した所で不意打ちの卒業発表。僕はそこから3日間の記憶が無い。

覚悟は出来ていたつもりだったし思えば握手会などで予兆はあったが事実から目を背けていただけだった。
最後の握手会はもう行けないことが確定していた。最後のライブだけはと仕事の繁忙期も終わりかけの時期だったので上司に頭を下げてなんとかスケジュールは抑えた。入手困難なチケットも争奪戦の最後の最後まで粘ってステージバック席をゲット。同じ会場に入れるだけでも嬉しい。

https://note.com/jyuntyan46/n/nb3ac7cfb549c

ライブの詳しい内容は別のところで触れているから細かく話さないが、斉藤優里最後の13金は強烈に記憶に残っている。

「13日の金曜日」はゆったんのセンター曲。歌もピンクの衣装も可愛くて斉藤優里のために用意された曲のようなものだった。

曲の後半に「みんなも一緒にー」と言ってゆったん指揮のもとみんなでサビを歌うところがあり、この日も幾度となく行われたゆったんの呼びかけが始まる。次の瞬間。ゆったんは声を詰まらせ歌えなくなってしまった。僕はこの光景を見て冷静を保とうとしていた感情が爆発して涙が止まらなくなってしまう。斉藤優里というアイドルを知った日、ラジオ局の前を歩いていて突然目の前に現れた日、毎回ハラハラさせられた選抜発表、握手会、ライブ、この5年2ヶ月が走馬灯のように頭を駆け巡りながらとにかくバックステージから悔いのないよう全力で歌った。

底抜けに明るくて決して得意ではなくても一生懸命踊るゆったんが大好きだった。2015年初めて乃木坂の全握に行った時の太陽ノックのパフォーマンスからその直向きさはどこにいても見つけられた。13日の金曜日はそんな彼女の魅力が最大限に詰め込まれている。

この日は最後のライブを噛み締めるようにそして何よりも一曲一曲精一杯楽しんでいるゆったんの姿があった。ステージバック席とはいえ運良くステージの一部が僅かに見えたのでモニターとステージをチラチラ見ながら一瞬も見逃さまいと全力でコールした。あれほど生身の人間として感情を解放した日はあれ以来ほぼ無い。

最後の最後まで最高のアイドルだったゆったん。アンコールが終わってステージから消えていく姿に僕は何度も頭を下げた。

斉藤優里というアイドルに出会えて本当に良かった。この5年2ヶ月本当に楽しかった。
最後の13金を見届けられたことは幸運だったと思う。これで乃木坂のゆったん推しとしてしっかり区切りを付けることが出来た。

とはいえ、これからも斉藤優里のファンであることは変わらない。

ラジオとアイドルと鉄道模型に特化した人間です。 こちらでは鉄道模型作品の発表、自宅のNゲージタウンの日常や坂道48を中心としたアイドルの話などをしたいと思います。 週一回更新「潤ちゃんのリインカーネーション」