見出し画像

OL新内の大躍進〜2017年のインフルエンサー〜#13

2017年乃木坂で最も飛躍したメンバーは?と聞かれたらそれは新内眞衣だと思う。

新内眞衣(まいちゅん)は二期生でグループ最年長。加入当初のほぼ仕事が無い研究生の給料では大学に通っていた時の奨学金返済が厳しくニッポン放送の関連会社で乃木坂の活動と並行してOLをやっていた。2014年4月8枚目シングルアンダー曲「生まれたままで」で正規メンバーに昇格。
僕が新内眞衣を知ったのは同じく2014年放送のテレビ東京「乃木坂ってどこ?」でOL兼任をスタートさせた模様が番組エンディングで少し流れた時だ。綺麗な人だなと見ていたと同時に大変そうだけど頑張ってほしいな…と思い気付けば二期生で一推しになっていた。新内眞衣はこのOL兼任というキャラクターを生かし2014年に開催された乃木坂カフェではカフェマネージャーに就任して翌年3月には千葉のbayfmで冠番組「OL兼任アイドル新内眞衣のまいちゅんカフェ」がスタートする。5月には12枚目シングル「太陽ノック」で初選抜を果たし徐々に乃木坂のメンバーとしても活躍の幅を広げていった。

そんな新内眞衣にとって一つのターニングポイントになったのが「乃木坂46 新内眞衣のオールナイトニッポンZERO」である。

2016年春のオールナイトニッポンZERO(深夜3時からの2部)枠の記者発表。この模様はLINELIVEでも生配信され、そこには新内の姿があった。AKBの後の水曜深夜3時、当時は乃木坂の枠というよりニッポン放送関連会社社員の乃木坂といえども当時まだ無名だった子がオールナイトニッポンをやるというような感じで大抜擢された。ラジオのリスナーであれば50年続くオールナイトニッポンの枠がどれだけ凄いか分かっている。ラジオのパーソナリティにとってもリスナーにとっても出演したりメールを読まれることは一つの目標だ。初期からの新内推しとして大歓喜した。
2016年3月30日深夜3時「あぁ〜緊張する〜」の第一声で始まった瞬間は今でも忘れられない。番組開始当初は乃木坂としての活動も少なく「台本を自分でコピーした」「今週はほぼOLだった」などと話すことが多かった。「太陽ノック」以降選抜外のアンダーが続いた新内にとって唯一毎週ある乃木坂仕事で、時にはアンダーライブで東北を巡っている時もこの為に東京に戻り翌朝また東北に戻るぐらい生放送に拘っていた。自分もその精神に倣いどんなに朝が早くても第一回から毎週リアルタイムで聴いてメールを送っている。番組は新内のアイドルとは思えない親しみのあるちょっと残念な二推しトークや乃木坂人気の高まりもあって次第にリスナーが増え、オールナイトニッポンでもかなり人気の高い枠になった。

そんな状況で迎えた2017年、新内眞衣のオールナイトニッポンZEROには一つの不安を抱えていた。それは2017年春改編である。オールナイトニッポンZERO枠はこれからのラジオパーソナリティを発掘する実験枠的な要素が強く、ほぼ半年から一年で終了していた。この番組も一年で終わるかも知れないと覚悟していたが他の曜日のパーソナリティが続々終了する中、新内眞衣のオールナイトニッポンZEROに関しては一向に動きがない。しかし新内本人に聞くのも負担になると思いリスナーは悶々とした日々を過ごしていた。いよいよ改編期が迫ってきた時の放送。新内が一枚の原稿を読み始める。それは本人に向けた番組終了と見せかけて継続のドッキリだった!事前に新内本人には番組は終了して週替わりで乃木坂メンバーが出る乃木坂のオールナイトニッポンZEROになると伝えられていた。それが新内の実力が認められてこの枠を守ったのだ!騙してきたスタッフ達に対し「なんでぇ〜」と泣きながら少し怒りながらも喜ぶ新内の声にもらい泣きするリスナーも多かったことだろう。

こうして当時としては異例の2年目に突入した新内眞衣のオールナイトニッポンZEROではタイから放送を行った回があった。当時乃木坂はタイの観光PRも行っていてその時はその絡みの仕事だろうと思っていた。後にこれが写真集の撮影だったと分かる。

写真集のタイトルは「どこにいるの?」秋元康は「新内眞衣は、決して、自分を過剰にアピールをしようとはしない。だから、余計にその存在が気になるのだ。どこにいる?」と帯コメントを寄せている。タイの仏教文化を感じられる風景や自然と共に雑誌セブンティーンのオーディションで最終選考まで残った抜群のスタイルを惜しげもなく披露している。発売日は11月14日、埼玉県民の日。新内は地元埼玉をオールナイトニッポンの中で自虐的に紹介するコーナーをきっかけとして2016年から他県でいうPR大使の「コバトン倶楽部」に就任していた。さらにその日は埼玉県民の日に毎年行われている県庁でのイベントに出演、さらには一日広報課長としてオールナイトニッポンと埼玉県がコラボして一日ニッポン放送の各番組で埼玉県のPRをしながら埼玉県内のタワーレコードを写真集のPRで巡るというとんでもない1日だった。僕はシフト調整ギリギリで東京ドームライブの日に出していた休み希望を上司に頭を下げて変更し埼玉に向かうことが出来た。

イベント当日。浦和の埼玉県庁には多くの人が詰め掛けてステージは開始前から新内推しで一杯になった。みんなで写真集発売をお祝いして祝福ムードに包まれた。イベント終了後は新内眞衣のタワレコ行脚に合わせて埼玉県内を京浜東北線や武蔵野線、時にはタクシーを使って大移動。浦和とレイクタウンとアリオ川口の3カ所全てのタワレコに行くことが出来た。忙しく駆け回る新内の誇らしい姿を見て2017年の新内納めとなった。

この年、新内眞衣は一年を通して選抜メンバーとしての活動を果たし選抜常連として認められるようになった。「今週はOLゼロ日でした」という週が増え、よく新内の上司が話していたというOLが出来なくなるぐらい乃木坂の活動が出来るといいね、という状況になっていく。
翌年3月勤務先の会社が合併するタイミングで新内はOLを辞め、オールナイトニッポンZEROが終わる4時30分の「オツカレサマデシタ」と流れるタイムカードの声が消えた。

ラジオとアイドルと鉄道模型に特化した人間です。 こちらでは鉄道模型作品の発表、自宅のNゲージタウンの日常や坂道48を中心としたアイドルの話などをしたいと思います。 週一回更新「潤ちゃんのリインカーネーション」