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賃貸住宅修繕共済


 
先日県内でも名のある不動産会社のセミナーに参加してきました。
テーマは
「不動産の修繕積立が損金になる。」
です。
通常、税引後の資金を資産として留保し、しかるべき修繕に向けて蓄えるわけですが、
これが損金になるならすごいことだと!
しかし、ふたを開けてみたらまったく、という内容でした。
 
「例」予想修繕費1400万、準備したい金額1200万、修繕時期10年後
1200万 ÷ 10年 ÷ 12カ月 = 月10万の積立
 
↑この月10万(年120万)が損金になります。
しかし、
〇年120万の損金を10回作るのも、1200万の損金を1度に作るのも、損金算入額は同じである。
〇修繕業者は管理会社指定になる。
〇管理会社から定期点検を受けないといけない。
〇システム利用料1%が控除され、決済の度に200円控除される。
→1000万の拠出で10年後には947万に目減りする。
〇物件を売却した場合、積立金は次のオーナーに移転してしまう。
〇途中で解約すると掛け捨てになる。
と全くメリットを感じませんでした。
この春アパートを建てた私にとって意気揚々と参加した研修でしたが、は?といった印象。それをベテラン地主?大家さん?たちが「うんうん」と質問もせずに聞いておられたので、正直に
「あまりメリットないと思うのですが。」と質問して帰ってきました。
 
ただし、
〇目先の損金をとにかく作りたい。
〇積立金は業者から業者へ支払われるので益金は立たない。
〇拠出すると相続財産から外れるので相続対策になる。
など、良い点もあるのかもしれません。
 
しかし、全体として全国賃貸住宅修繕共済協同組合という立派な名前の所がこのような商品をリリースしていてすごく違和感がありました。私なら税引後の資金を運用して備えます。
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