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眼光が鋭いPMの話

少し前まで、とある企業でPMOのお仕事をしていた。

わたしがアサインされたプロジェクトのPMは、なんだか不思議な人だった。

おなじチームのおじさんたちはその人が苦手なようだったけど、わたしはすぐに大好きになった。
自分が美しいと感じるシンプルさというのだろうか。
装飾や余計な機能を削ぎ落とした、実用的なカトラリーのような人だった。

話が早く、的確で、助けを求めれば助けてくれる。
悪いところは悪いと指摘してくれ、一緒に解決方法を考えてくれる。
私の中で、こういう大人になりたい。
尊敬、憧れのような存在。
(自分がずっと子供みたいな感覚で居るので、大人という表現にしている。)

鋭利なナイフのようにもみえるし、硝子みたいに透明な美しさと危うさも感じていた。

他者からどう思われても良い。プロジェクトが、組織がうまく進んでいくなら。

そんな言外のメッセージを感じて、そのひとの仕事を少しでも減らしたいし、支えたいと思った。

仕事の進め方に関する考えが自分に似ていると思ったし、人材育成の場面では苦しかったり歯がゆかったりする場面もあったんじゃないかな、って勝手に思っている。私の妄想かもしれない。

実力があるから、きっとまわりに反発するひとがいても、最終的には認めざるを得ないし
そういう些末なものをどんどん薙ぎ払って進んでいくのだろう。

でもひとり道を切り開いていくのはとても孤独で、
剣を振るう腕は枝葉に傷ついて血を流している気がしてならない。

もっとあの人を支えたかったし、
プロジェクト以外のところでお話したかった。



元気ですか?
相変わらず忙しいですか?
胃とか壊してませんか。
突き進んでく姿、かっこいいけど心配になります。
たまには大の字で床に寝転がってもうやだー!!とか言って良いと思いますよ。
みんなあなたに甘えすぎです。
でも、わかっててもやっちゃうんでしょうね。
人のためじゃなくて自分のためにやってる、ってあなたは言うかな。


わたしはしばらくシステムの現場に戻る予定がないので、お仕事のお手伝いはできないのだけど、もしまたご縁がつながるなら、あなたの愚痴や弱音を聞いてみたい。

それで、わたしは大好きですよ、尊敬してます。って伝えたい。






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