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ACT LOCAL, THINK GLOBALな考え方とは?

デンマークの首都コペンハーゲンを面白く変え続けている男がいるという話を数年前に聞いて思わず連絡を取ったことからJacobとの出会いはスタートした。

会った感想は、とても興味深い人だったということ。

けれどジェットセッターのごとく世界中を飛び回っている彼と落ち着いて話をすることはなかなか難しい。現によく会う場所は、彼のメイン拠点であるコペンハーゲンではなく、お隣の国スウェーデンの首都ストックホルムで彼が立ち上げたアートギャラリーのGALLERY STEINSLAND BERLINERで落ち会うことの方が断然多い。そんな彼は会うたびに、「僕たちはこの世の中にいい場所を作るという責任があると思うんだ。」と言っているのだ。この考え方の原点になっているのがいつかのニュヨークでみたステッカーにACT LOCAL, THINK GLOBALと書かれていたのを目にしたことから。

今回は彼のやってきていることを中心に探っていきたいと思う。

まず彼が手がけた代表作としては、コペンハーゲンで注目を集めている1階がカフェで2階が一組だけ宿泊できるホテルの「CENTRAL HOTEL & CAFÉ 」だろう。そして同じエリアにあるビストロカフェ「GRANOLA」、アパレルブランド「SOULLAND」。現在は売却してしまったレコードレーベル「FAKE DIAMOND RECORDS」。先ほどよく会う場所として挙げたスウェーデンのストックホルムのアートギャラリー「GALLERY STEINSLAND BERLINER」。
ジャンルの異なるこれら全てを投資家として立ち上げに参画し、その後のコンセプトなどにも関わって仕掛けているJACOB KAMPP BERLINER。彼は常にどんなことを大事にしているのか、とても興味深いのである。

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- 自己紹介をお願い出来る?
 僕はカルチャーアントレプレナーで、かつ小さな規模のインベスターと言えると思うよ。

- まずCENTRAL HOTEL & CAFÉの話から聞きたいんだけど、この場所のストーリーを教えてもらえる?
 あの場所(CENTRAL HOTEL & CAFÉ )は長いこと持っていたんだ。小さな二階建てのスペースだね。まず、あの場所の一階の部分を“VERDENS MINDSTE KAFFEBAR” (世界一小さいコーヒーショップという意味)と名付けコーヒーショップにして、二階部分に関しては僕のレコードレーベルFAKE DIAMOND RECORDSの最初のとても小さなオフィスとなったんだ。

 FAKE DIAMOND RECORDSが大きなスペースに移ったときに、僕のCENTRAL HOTEL & CAFÉやGRANOLAのビジネスパートナーのLEIFとあの二階建ての建物をコーヒーショップと小さなワンルームのホテルにしようと冗談を言い合っていたんだ。LEIFはLARS VON TRIERなどの映画のセットデザイナーとしてのバックグランドを持っていたから、一年ほどでそれを現実にしてしまったよ。

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