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Web Designing 2023年4月号でデザインシステムの特集を担当しました

今月17日、Web Designing 2023年4月号が発売になりました。メインの特集テーマは「UIデザイン」です。「UIとは何か?」の基礎から、Webサイトの種類別事例までをじっくり紹介しています。LPやECサイトのUI設計ってこう考えるんだなぁ、と、すごくわかりやすくて勉強になりました。

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私が担当する『Web制作の視点』パートでは「デザインシステムの現在をひもとく」をテーマに、デザインシステムの導入事例と、Web受託制作におけるデザインシステム(的なもの)のあり方について、取材記事を書かせていただきました。

クックパッドさん

技術面・デザイン面で先進的な取り組みの多いクックパッドさん。デザインシステムにももちろん早くから取り組んでいらっしゃって、今回は「クックパッドの実践に学ぶ、デザインシステムの活かし方」というタイトルで、2019年から導入が進む最新版デザインシステム「Apron(エプロン)」の開発・導入・保守についてお聞きしました。

同社がサービスを動かし続けていく手段の一つとしてデザインシステムを必要とした理由や、現在の形へ至る試行錯誤、また過去の経験から導き出した将来像など、同社のデザインシステムの”実際”に多くを学ぶ内容となりました。現実的なご苦労も多いとおっしゃるものの、企業としてサービスとしてやりたいこと・やるべきこと・その手段を、明確にお持ちであることがよくわかるお話しでした。日々個人の手の届く範囲が仕事領域であるフリーランスから見ると、その見据える先の大きさ力強さに圧倒されるものがありました。

Zaimさん

中小規模のチームで、まず今使っているデザインファイルをなんとか整理したい、と思っている方にはZaimさんの記事が参考になると思います。「デザインの質向上のためのコンポーネント整理のプロセス」というタイトルで(今読むと赤入れが必要だなこれ)、同社がデザインシステムを(運用整備を含め)刷新された時のお話をうかがいました。

コンポーネントを一斉に整理し、さらにデザインファイルや素材の運用方法、不文律だった部分のガイドライン化など多角的に環境整備を進めたことで、社内のさまざまな用途でFigmaのデザインファイルや素材を活用できるようになったという、みんなが幸せになれる取り組みでした。確かに、散らかったままの部屋で仕事をするより、時間を設けて大掃除した方が気持ちよく仕事できるし、探し物など無駄なことに時間を取られなくなりますよね。本当に向き合うべき課題と向き合う時間を作るために、「できることは惜しまずにやる」というデザイナーの今泉さんの固い決意が印象的でした。

ミツエーリンクスさん

自社サービスを自社開発する事業会社と違って、Webサイトの受託制作ではデザインシステム導入の利点がそこまであるのかどうか、評価が難しいところです。それでも、デザインシステムのコンセプトに学ぶところはあるし、通常の運用・更新にも何かしらのルールは必要です。業界的に"定番"があるわけでもなく、案件によっても求められるものが全然異なる中、Web制作はデザインシステムをどう考えていけばいいのでしょうか。

そのあたりを「Web受託制作におけるデザインシステムの考え方」というタイトルで、長年のWeb制作業務でデザインガイドラインを扱ってこられたミツエーリンクスさんにお聞きしました。似ている部分もあるけれど結構違う、自社サービス開発とWeb受託開発との近さ・遠さを感じるお話でもありました。デザインシステムに関心のあるWeb制作の方には、興味深いポイントなのではないかと思います。

取材先探しで参考にしたもの

今回、取材先企業さんを探すためにnoteの記事をたくさん読ませていただきました。「デザインシステム」で検索してひたすら読みまくりでした。Webより自社サービス系の方が多いなとか、デザイントークンを使ってかなりシステマチックに構成している事例とか、本当にいろいろ勉強になりました。noteってすごい媒体ですね。このクオリティの記事がこんなに芋づる式に読める場所って他にないと思います。

もちろんQiitaとかZenなどもたくさん拝見しました。でも、媒体の特徴としてnoteの記事の方がナラティブな傾向というか、雑誌として取材させていただく上で内容を想定しやすい記事が多かった印象です。同じ「書く」場所であっても、サービスの特色って出るものなんだなぁ…と思いました。

そんなわけで、早速次号特集のための参考記事探しを始めております。次の特集テーマは「GA4」です。Web制作者の方々は、GA4とどう付き合っていらっしゃるのでしょうか…。またnoteで勉強させていただきたいと思います。

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