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【酒飲編Vol.29】グレンスコシア 8年 キャンベルタウンフェスティバル 2022

Spec

グレンスコシア 8年 キャンベルタウンフェスティバル 2022
PXカスクフィニッシュ
56.5%

評価

美味しさ:8.5/10
お気に入り度:8.5/10
総評:8.5/10

ノート

◯香り
蜂蜜、潮気、溶剤、やや乳酸系の香り。ベリー系のフルーツがベース。時間経過で全体的により焼き菓子風味の蜂蜜へと変化する。若干の草っぽさも?
◯味
塩辛いシェリーモルト、かつチョコレート風焼き菓子。旨みが際立つように甘味・苦味・酸味・塩味がデザインされたような印象。終盤やや水っぽいが、序盤の旨みと余韻の心地良さに挟まれるので気にならない。加水すると逆に終盤の水っぽさが目立たなくなる不思議。
◯ボディ
ミディアム。
◯フィニッシュ
中程度〜長め。中盤までとうってかわってかなりピーティー。BBQっぽい煙を感じる。

折角なので’23ボトルとセットで撮影。

コメント

ある日突然思った。「キャンベルタウン、スプリングバンク系列しか飲んでいないな」と・・・。
数少ないキャンベルタウンモルトでも、値段も流通もすんごい事になってるスプリングバンク系列とは対照的に、グレンスコシアはスコッチ全体で見てもとにかく地味である。だいたい何処でも手に入るし、値段も常識的、その割にボトラーズもほぼ見かけない。自分がボトルを購入したキッカケだって、先の回想の通り、キャンベルタウンの全く目立って無い方どんなんよ?という極めて不純な動機であった。
そんな中で面白そうなスペックだなぁと思い買ったのがこちらのフェスボトル。そんなフェスやってるんかいという感じだったが、バンク系列の入手なんて土台無理な話だし、別にバンクじゃなくたってこの手の限定ボトルは当たり多そうというイメージだけで調達してみた。

コレが大当たり。PXシェリーからネガ要素を拾う事なく甘み・ボディの厚み・香味の足し算に成功している。そしてそれらの特徴がグレンスコシアの塩味(色々飲んだ中で過去1しょっぱいと思う)と若干の乳酸系と見事にマッチしている。ピートの香味もいいフックになっており、王道な味わいだが個性派という非常に愉快なボトル。
正直、めちゃくちゃ美味い。昔のスコシアがどうだったかは知らないが、このボトルだけ見ると下手すると近いスペックのバンクより美味かったりしないか?知らんけど。値段で考えてはいけない。こちとら天下の1万円切りで、1万円切りの中では最上級に美味いのだから。

そんな訳でグレンスコシアをすっかり気に入った筆者は、翌年のフェスボトルも買うのであった・・・。
・・・マニアにしかバレていない銘柄を発掘するのもまたウィスキーの楽しみである。

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