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ブラジル①ダメです機内でパーティー!&覚悟を持つこと

(1)地球の裏側”ブラジル”

たまたまブラジルの様子がテレビに映ったので、今日はブラジルについて書いてみよう。

ブラジルはよく日本で”地球の裏側”だと言われる。ということは、日本から最も遠くに位置している国の一つということになるのだろう。そして何度も何十回もブラジルに行った私にとってはこれは本当だと思う。とにかく遠い

日本からブラジルに向かう人は多くが「アメリカ経由」を選ぶと思うが、アメリカという国は入国も乗り継ぎもとにかく煩雑。値段の安さもあって、最近では「中東経由」という方法が良く知られている。

まず日本を出た人は10時間弱を掛けて中東へ。そしてここから乗り継ぎの数時間を経た後で14時間のフライト。ということは単純に飛行機に乗っているだけで24時間が必要なのだ。そしてブラジル国内は超広い。田舎の町に帰ろうと思うとそこからさらに10時間かかることもざら。とはいえ、ブラジルの空港が大きく国際線が充実しているから、日本から乗り継ぎがたったの一回でブラジルに行けるというのは結構すごいことだ。そういう意味では他の辺鄙な国に比べると行くのは楽ではあるのだが、これが仕事をする客室乗務員にとっては14時間の飛行機缶詰は本当に勘弁してほしかった。

というのも、私たちの仕事は元の出発地へ帰ることも考えなければならない。現地滞在は約30時間しかなかったが、これは入国審査を受け、1時間かけてホテルに向かい、翌日出発前の準備等をこなす4時間くらいは差っ引かなければならなかったから、現地でのフリー時間はたった24時間ほど。そしてまた14時間かけてドバイに帰るのだから、休憩時間はもちろんあれど、拘束時間の62時間中28時間は飛行機の中で仕事なのだ。辛かった。

(2)機内でパーティー!

新鮮な空気を吸うこともできず、機内の映画も見飽きて、ついには寝ることさえできなくなった乗客たちの興味関心は”食べること・飲むこと”。機内で皆が立ち上がって飲みまくり、機内がパーティー状態になることがブラジル線では有名な話だった。揺れてもいないのにキャプテンに「シートベルトサインを点灯して!乗客を席に座らせるように促したいから」と何度頼むことになったのかは覚えていない。(当然酔っ払いのブラジル人は「全然揺れてないじゃないか~」と反論するのだが、安全第一。座ってシートベルトを締めるのが飛行機内の最優先。)

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ブラジル人の大好物カペリーニャ。サトウキビから出来たリキュールを使っており甘くて飲みやすいがアルコールはものすごく高くてフラフラになる

(3)遠くて”近い”国

そんな遠い遠いブラジルだが、実は意外と日本との接点が非常に多い。それは100年以上前に、日本政府が労働力不足に喘いでいたブラジルに日本人を移民として派遣したからである。彼らの子孫がいわゆる”日系人”として、現在では日本でも出稼ぎをしている人もいることはよく知られた事実だろう。外国で一番大きな日本人コミュニティーがあるのはブラジルだと言われているほどだ。

ブラジルの中で最も大きな日本人街があるのはサンパウロ市だと言われている。この街にはリベルダージと呼ばれる一画があり、なんと日本風の建物や縁日や屋台が開かれ、ブラジルで生産された日本の食べ物が並ぶスーパーや日本食レストランがたくさんあった。お年寄りは簡単な日本語ができる人もいた。それだけではない、なんと”南米神宮”という神社も建てられており、お守りまで売っていた。確かに南米に神社が建てられない理由は思いつかないが、それでも神様を勝手に祀ってもいいのだろうか?という疑問が浮かんだのは確かだ。

ともかくそんな文化が生まれるほど、ブラジルという国には日系の人が多かった。

(4)日系人

一緒に働いた同僚の中にも、日系ブラジル人のクルーは割と多かった。彼らの中には顔は全くの日本人でありながら日本語が話せなかったり、混血のため顔がちょっと濃いめだが日常会話はできたりと様々な人がいたが、共通していたのは”日本が好き”という一点だった。

日系人はブラジルでどんな生活を送ったのか。ここで詳細を語ることは控えたいが、当初政府が移民推進策を打ち出していた時に言っていたような「夢のような生活!」はブラジルにはなかった。鬱蒼としたジャングルが生い茂り、荒れ果てた農地を開拓する。黒人奴隷が廃止された代わりに派遣されたのが日本人移民だったということもあり、奴隷のように扱われた人も多かったという。言葉も通じず気候も全く違う、通信設備も発達していない時代に、”地球の裏側”と呼ばれる地に移住するなんて、ものすごい覚悟と決意を持っていたのだなと感じさせられる。

そんな覚悟を持っていた日本人たちは、現地での活躍も目覚ましかった。持ち前の不屈の精神と忍耐力、勤勉さは「農業の発展に貢献した」とブラジル国内で認められるようになった。教育をまじめに受け、ブラジル人たちの信頼を得るようになり、能力が認められるようになった。今では政府の要職に就いたり、ビジネスで大成功していたりする人も多くいる。隣国ペルーではあるが、日系人が大統領になることもできたのである。これはすごいことではないだろうか。

私はただ「日本人は素晴らしい!」と言いたいのではない。でも南米の日系人に思いを馳せると自然と誇りと愛国心を感じてしまうのだ。”覚悟”を持つことの大切さも。

日本が好きな日系人同僚たちは、皆口をそろえて「両親を日本に連れて行きたい」と夢を語っていた。彼らの親は2世が中心だが、そんな2世の親が恋焦がれ、望郷の念を抱いていた未だ見ぬ”遠い祖国”日本を見られる日が早く訪れたらいいな、と毎回感じてしまうブラジルだった。

②に続く

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