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少年ジャンプ+で好きなもの

少年ジャンプ+は使っていますか?
私は、そこまでたくさんの種類は読んでいないのですが、毎週楽しみにしている作品がいくつかあるので、それをまとめます。
どれも1話目読むだけで魅力が十分伝わるので、ぜひお試しを!

月曜日更新

アニメ化もして大人気の『SPY×FAMILY』ですが、連載開始当初からSNSで話題になっていました。私はそこでバズっていたので読みはじめて、見事にお気に入りに。定期的にジャンプラを読むようになったのは、この作品からです。

将棋漫画。ジャンプと言えば、囲碁の『ヒカルの碁』が有名ですが、将棋漫画はなかなかヒット作が出ていなかった印象です。『ものの歩』とかおもしろかったけれど、すぐ終わってしまいました。読んだことないけれど、『紅葉の棋節』というのも連載していたみたいです。アニメ化された他誌のヒットした将棋漫画は『3月のライオン』や『しおんの王』ですね。

そしてこの『目の前の神様』には、主人公・大刀が「神様」と称する同世代でとてつもなく強い棋士とデビュー戦で対局し、散々な目に合います。同世代だからこそ越えられない壁であり、負けても仕方ないという諦めがついてまわっているけれど、それでも、プロ棋士である時点で「負けたくない」という気持ちは強烈なわけでして。
大刀はネガティブだし、ちょっと上手くいくとすぐ調子にのって、将棋ファンからは「ピース」とか呼ばれるお調子者っぷりを発揮しますが、狂気的なまでに将棋と向き合う執念もあります。
コメディ的な要素がけっこう多いんですが(アレクサとガチで対話していたり)、そんな大刀が魅力的です。こいつ大丈夫か?って何度も思うけれど、大好きです。

木曜日更新

『推しの子』も説明不要なレベルで人気の作品ですね。私はリアリティーショーくらいで読みはじめた気がします。どんどん謎が明かされていくことはもちろんですが、業界のもやっとするところを描くところがおもしろいです。

毎回が最終回って言われてもまったく不自然じゃない作品。設定はギャクのようなのに、不気味でこわい。
主人公の佐藤は、桜の木の下に顔だけ出して埋まっていた柴田を助けて、仲良くなって二人で映画を撮影するんだけど、誰も柴田が「見えていない」。そして、映画も上映すらさせてもらえず、佐藤は学校の奴ら全部ぶっ殺す映画を撮るとか言うけれど、柴田は「ハッピーエンドじゃなきゃ作りたくない」と言って喧嘩別れみたいになってしまう。そして5年後二人は再会をするけれど、「ハッピーエンドが嫌いなんだ」という男は、佐藤の知っている柴田ではない、シバタだったという話。
シバタはシバタリアンっていう映画を撮るといって、同じ顔の存在をどんどん増殖させ、かつてのクラスメイトをどんどん殺していくのだけど、ホントこのシバタが怖い。シバタのこのキャラクターデザイン、秀逸すぎる。
そして、佐藤が友達だった柴田がどういった存在かっていうのもわかるんだけど、これがまた悲しい設定だった。

ちなみに、増殖するシバタを見て思い出したのは、『グレムリン』のギズモ。子どもの頃、すごく怖くてすごく好きだった映画。

金曜日更新

将棋漫画その2。こちらのほうが連載スタートははやい。将棋漫画って、羽生さんがや藤井さんがいるから、現実のほうがぶっ飛んでて、フィクション作りにくいジャンルかもしれない……。

そんな中でのこの『バンオウ-盤王-』は、主人公が吸血鬼なんです。もう何百年も生きているけれど、300年前に出会った将棋の魅力に取り憑かれ、ひたすらに将棋を楽しんできた吸血鬼なんです。天才ではなく、凡人だけど、圧倒的な年月を経てトップ棋士にも勝つくらい強くなっているんです。この設定が最高すぎる。
しかも主人公の月山は、めちゃくちゃ強くても吸血鬼だから昼間の炎天下での対局では体がついてこないし、そもそも姿も変わらないから表舞台には立てない立場。でも、大切に思っている将棋教室を守るために大金が必要で、アマ枠から竜王戦に挑む話なんです。
悠久を生きる吸血鬼はプロにはなれない。今回、表舞台に立ってしまったからこそ、竜王戦が終われば、今後どんなに年月が経とうとも二度と表舞台に再び姿を表すことはできない化け物。だからこそ、一局一局に喜びを感じてる様が胸にくる。
月山が本当に好感持てる人で、プロ棋士に会ったらサインほしいとか思ってたり、とっさで「先生」って敬意を込めるし、将棋教室でもいい人だし。月山以外のキャラクターも、みんな魅力的。対局相手の背景をぎゅっと凝縮して描いたり、敵キャラと思った人もポンコツで微笑ましかったり、自称親友の吸血鬼仲間は悪人面で言い方悪役でしかないのにどう見たってただの月山ファンでしかない。全登場人物が魅力的で読後感がすごく良いです。

この作品は、漫画が完結したあとにアニメ化してほしい作品。


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