【ライブレポート】クラポライブ、新宿編(下)

4.君の声が聞こえてきて、走り出していたんだ


 サブタイトルが紛らわしくて恐縮ですが、クラポTPPのセットリストに『Change the world!』は入っていません。三田美吹いぶいぶの歌声に初っ端で目が覚めた、ということです。

 一曲目は『真っ白片思い』でした。歌い出しがいぶいぶでした。いきなり意識を蹴飛ばされました。
――これは間違いなくクラポのライブだ
 感覚を鈍らせていた疲れや眠気が引いていきました。知っていた曲だったということもあり、コンディションは早くも整いました。やはりいぶいぶは強いです。

 二曲目の前奏が聞こえた途端、テンションが上がりました。『夏キラリ☆』。初めて聴いたクラポの曲です。「豊洲に来て」の一曲目に選ばれたことから、おそらく代表曲かそれに準じる曲なのでしょう。
 前回の記事でも触れましたが、藤田愛理あいたんがユーチューブの公式チャンネルで振りコピの解説をしています。『夏キラリ☆』について嬉しそうに語っているあいたんは繰り返し観たくなります。そして、繰り返し観ているうちに振り付けもある程度覚えます(完コピはさすがに無理)。残念なことに、クラポTPPの時点ではあいたんのソロパートはありませんでした。しかしながら、後に歌割りが更新されたことで、ついにあいたんのソロパートができました(まだ聴いていない)。あいたんの雑味のない歌声も良いものです。
 できる範囲で振りコピしつつ楽しみました。

 次に『alright!』。知っている曲が続きました。一見に向けて、定番の曲で序盤を固めたのでしょうか。目論見通り一見が多く集まったのか、気になるところです。サビで周りのポッパーが一斉に「ヘイ」と叫んだ時には驚きました。禁止されている会場でなければジャンプをする箇所だったのかもしれません。後半では一緒に叫べるようになりました。

 ここでMCに入りました。しばらく見ていると、雪月心愛みぃあがフロアのどこかに手を振っていることに気がつきました。
――特定の個人に向けているのか
 考えました。もしかしたら、視界に入っている時に何らかのアピールをすれば、私にも手を振ってくれるかもしれません。
――ダメ元で試してみるか
 しかし、MCは終わりました。

 メンバーそれぞれがソロでダンスを披露するなどした中盤が終わり、再びMCが始まりました。途中、こちらがみぃあの視界に入ったような気がしました。みぃあに視線を向け、ペンライトを振り回しました。
――まあ、気づくことはないだろうな
 どちらかと言えばステージから遠い場所に立っていました。そもそも、フロアには数百人が密集しています。本当にダメ元でした。しかし、信じられないことが起こりました。
 みぃあがこちらに手を振ってくれました。しかも笑顔で。
――まさか、こんなことが
 みぃあの観察眼は想定を超えていました。フロアを隅から隅までサーチしていた可能性すらあります。

 終盤は『ホログラフィック・デート』から始まり、『Wonder Shutter Chance!』が続きました。この2曲は撮影可能でした。私はステージを観ることに集中したかったので、撮影はしませんでした。『Wonder Shutter Chance!』の歌詞には「クラポかわいい」が含まれています。この日初めて聴く、『なりたいガール』や『NARIYAMANAI』に連なるキャッチ―な曲でした。

 アンコール前のラストは『キミリプホリック』でした。前回は歌う曲の候補に入っていたのですが、投票で『LIFE』が選ばれたため歌われなかった曲です。アレンジが加えられ、歌割りが変更されたようです。ただし、私は初めて聴いたので、元がどういう曲なのかは分かりませんでした。正統派なアイドルソング、といった印象です。後で調べたところ、かなり前から歌われてきた曲でした。その新バージョンが披露されたということで、これも目標達成への決意表明の一つだったのでしょう。

 アンコールは『手のひらに青空』から始まりました。それに続く2曲目が『NARIYAMANAI』です。
――出たな
 思わずニヤリとしてしまいました。もう驚きませんでした。ただ見よう見まねで振りコピをするだけです。徐々に洗脳されていっていることが分かります。

 次に『午後四時ごろの好きです』。コールが解禁されるまでの間、メンバーが自分でコールしていた曲です。その様子はユーチューブの公式チャンネルで確認できます。ぜひ現場で聴きたいと思っていたので、ありがたかったです。この曲では冒頭にガチ恋口上と呼ばれる長いコールが入ります。虹コンで伝統的に使われ続けているコールであり、なじみ深いものでした。ただし、所々異なるので混同しないように注意する必要がありました。現場も曲も違いましたが、やはり楽しかったです。
 ちなみに、第一部(参戦したのは18時開始の第二部。第一部は12時30分開始)では歌われず、代わりに前回聴いた『なりたいガール』が歌われたようです。もし第二部でも歌われたら2曲連続でニヤリとしていたところでした。

 ラストは『たけのこにょっき』。前回は初っ端でしたが、今回は最後です。前回の反省から、今回は振りコピの練習をしました。おかげで、それなりにはできるようになりました。サビでみぃあが「みーぎ、ひだり、みーぎ、ひだり」と教えてくれていました。さすがに公式で釣り師と呼ばれるだけのことはあります(しかも5年前から)。今回は何人の一見が釣られたのでしょう。

 かくして、クラポTPPは終了しました。前回同様、今回もまた満足度の高いライブでした。

5.螺旋階段、再び


 開演が遅れたことにより、終演も遅れました。特典会は特に急ぐ事情(遠方から参戦した、等)がある観客を優先して受け付ける、とのことでした。私に大した事情はなかったので、最後尾に並ぶことにしました。

 開演前の想像は的中しました。特典会の列は前回よりも明らかに長くなっていました。
 渡り廊下の入り口を先頭に、螺旋階段に沿って下へとのびていきます。状況は違いますが、開演前に見た光景を再び目の当たりにしたようでした。やはり興味を引かれました。螺旋階段は不思議な雰囲気が漂う舞台装置です。列は階段が終わってからもまだ続いていました。一番下から、ようやく見つけた最後尾までさらに数十人並んでいました。
――帰るか
 撤退を決めました。引いていた疲れや眠気が復活しつつありました。そして、空腹でした。
 特典券は近くにいたポッパーに進呈しました。

 余談ですが、この列は複数のメンバーと写真を撮る人のものです。それ以外の特典会に参加する人の列はまた別に存在しました。そちらの人数もかなりのものでした。気が遠くなりそうになりました。

6.最後に


 かなり先になることが見込まれたクラポ現場再訪でしたが、この日の予定が空いたことで大幅に前倒しすることになりました。そのような経緯もあり、あまり予習できませんでしたが(半分以上が知らない曲)、相変わらず楽しいライブでした。
 次の再訪がいつになるか、現時点では見通せません。それでも、機会に恵まれたら予習した上で参戦しようと思います。


 続きます。

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