【ライブレポート】水戸と山中湖とエビ中の夏(3)

7.何度目の青空か


 ファミえんは天候に恵まれないことが多いと聞いています。事実、昨年は曇っていた上に霧が立ち込めていました。それが噓だったような青空の下、ファミえんが始まりました。

 ライブは『夏だぜジョニー』から始まり、そこから『ご存知!エビ中音頭』に続きました。その次が『青春ゾンビィィズ』です。昨年のファミえんで初めて聴いた曲でしたが、この時点では耳になじんでいました。しかし、現場で聴くと違います。
――今、夏を過ごしている
 当たり前のことではありましたが、とても価値のあることのように感じました。

 『ほぼブラジル』を挟んで『ラブリースマイリーベイビー』。振りコピの練習をしたのですが、所々覚えていませんでした。イントロの部分だけでもできたので良しとしておきます。次こそはサビの部分もできるようになりたいです。それでも、十分楽しかったです。

 『ちちんぷい』。春ツアー水戸公演ではメドレーの一部でした。それが今回フルで歌うことが分かり、テンションが上がりました。水戸公演では途中でかんでしまったダンソンMIXを最後まで打てた時は嬉しかったです。イントロに合わせて両手を上げていくだけで既に楽しい曲です。

 『朝顔』『イート・ザ・大目玉』『HOT UP!!!』が3曲続けて歌われました。それぞれ違った良さを持つ名曲です。この時間はゾーンに入っていました。『朝顔』は歌詞がしみます。『イート・ザ・大目玉』は真山の歌声に圧倒されます。サビで後ずさりそうになりました。春ツアーより迫力があった気がします。『HOT UP!!!』は振りコピが楽しく、コールが盛り上がる曲です。

 『kyo-do?』。今年の春に発表された曲です。ファミえんでも歌われました。この時にやらかしました。ゆのぴ(小久保柚乃)が「どうする?」と言った時、メインステージを見ていました。私が立っていた場所からはメンバーの表情は見えません。ディスプレイを見れば顔がアップで映っていたはずなのに。しばらく引きずりました。

 この次が『買い物しようと町田へ』です。まさかファミえんで聴けるとは思っていませんでした。そこから最新曲の『Summer Glitter』を挟み、『summer dejavu』『まっすぐ』に続きました。その2曲がこの日のハイライトだったように思います。

 ライブ中、何度かメンバーがサブステージに移動しました。その時にえまゆなを見ることができました。えまちも仲村さんも笑顔で堂々と歌っていました。心残りが1つ減りました。

8.全部夢のまま


 太陽は沈みかけていました。オレンジ色の日差しが会場を照らしていました。曲間の静けさが涼しくなった大気と共に、心を落ち着かせました。
 『summer dejavu』のイントロが流れたのはそんな時でした。夕暮れを描いた歌詞を、夕暮れの中でメンバーが歌いあげていきました。憂いを帯びたメロディーと声が、曲の世界観へと引き込んでいきました。ファミえんはしばしばこういった非日常を体験させてくれます。夢を過ごしているようでした。
 この時間帯に歌うことを意図してセットリストの順番を決めたのでしょうか。もし今年も曇っていたりしたら、夕暮れは見られなかったでしょう。その可能性は十分にありました。
――これは奇跡だ
 この場に居合わせられたことを幸せに思いました。

 余韻に浸っていると、今度は『まっすぐ』のイントロが聞こえました。昨年も歌った曲です。しかし、欠席していたぽーちゃんの歌い出しは聴くことができませんでした。それが、今年は聴けました。それだけでも感無量でした。
 私としては、歌い出しがメインでした。それでも、1番の最後をえまちが歌い上げた時は驚きました。元々、おもち(柏木ひなた)が歌っていたパートでしたが、違和感は全くありませんでした。
――やるな
 妹メンが順調に成長していることを実感しました。しかし、それを超える驚きが待っていました。ラストです。
 ぁぃぁぃ(廣田あいか)が歌っていたパートです。その圧巻の歌声の不在は他の誰であっても埋められないと思っていました。昨年誰が歌っていたかも覚えていません(後で調べたら、おもちだった)。今年も気にしていなかったのですが、信じられないことが起こりました。
 ぁぃぁぃに見劣り(聴き劣り?)しない声が、そのパートを歌い上げました。鳥肌が立ちました。
――誰だ
 弾かれたようにスクリーンを見ると、そこにはののかまる(風見和香)が映っていました。
――こんなことがあり得るのか
 しばらくの間、棒立ちになっていました。もしかしたら、私はエビ中史の転換点を目の当たりにしたのかもしれません。そう思わせる程の、衝撃的な出来事でした。

 アンコールは『Family Complex』から始まりました。新しく加わったえまゆなパートで名前がどこにあるか分からず、コールできませんでした。右前のファミリーが残されたおもちパートを聴いて震えていた様子が印象的でした。

 フィナーレは『ナチュメロらんでぶー』でした。楽しい夏を謳歌しているようにも、去っていく楽しい夏を惜しんでいるようにも聞こえる曲です。ファミえんの締めくくりに相応しい名曲でした。そして、花火がここで打ち上げられました。
――やっぱり、ファミえんは良いな
 ステージのメンバーと、その上で弾ける花火を見て、心からそう思いました。

9.最後に


 春ツアー水戸公演とファミえんに参戦して分かったことは、エビ中は進化し続けている、ということです。来年の夏はより進化した姿を見せてくれることでしょう。私は次のファミえんに参戦することを今から決めています。

逆さ富士。終演後、会場から駐車場へと移動している時に撮ることができた

セットリスト


夏だぜジョニー
ご存知!エビ中音頭
青春ゾンビィィズ
ほぼブラジル
ラブリースマイリーベイビー
ちちんぷい
揚げろ!エビフライ
イヤフォン・ライオット
誘惑したいや
朝顔
イート・ザ・大目玉
HOT UP!!!
いつかのメイドインジャピャーン(妹メン)
響(姉メン)
23回目のサマーナイト
kyo-do?
買い物しようと町田へ
Summer Glitter
summer dejavu
まっすぐ
サドンデス

以下アンコール

Family Complex
フレ!フレ!サイリウム
Go!Go!Here We Go!ロック・リー
ナチュメロらんでぶー

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