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コミケお疲れ様 音楽CD頒布価格!?②

いろいろと話題になったC96コミックマーケットが昨日で閉幕しました。

一般参加にて色々と考えさせられることが多かったのですが、その一つに「頒布価格」があります。もとより「同人」という二次創作をその主たる特徴としたイベントにて「販売」の文字を使わず「物販利益を考えない価格にて『頒布』する」ということがその大義名分ですが、音楽CDに関して言えば、その性質上著作権侵害に対しての世論が厳しいこともあり、実質は「著作者が二次創作フリーとしたコンテンツ(東方プロジェクト等)」「ボカロオリジナル」「全くの完全オリジナル」がその物販の大半を占めています。あとは、ボイス物、音声劇、そして限りなくアウトに近い無許可の2次創作物(音楽ゲーム等)...

要は、大半の音楽CDに関して言えば、実質「頒布価格」ではなく「販売価格」と言うべきではないのでしょうか。

実際に数多くのDTM系記事を書いているライタープロデュースのCDは2曲入りで¥2,000。某TV系作曲家のCDも¥2000、そして大半のサークルが¥1000以上のCDを売っている実情では、この価格帯では明らかに「利益を目的とした物販行為」となるでしょう。もう、公に「販売価格」という段階に入っているのではないかと思います。

コミケM3等同人での音楽CD価格はこの所、上昇傾向にあると言って良いでしょう。¥1000がメインにて¥1500のものも多く見られました。中には¥3500と言うものも!

「メジャーCDと比べればまだ安い」との声を聞きましたが、マニュファクチュアが基本の同人CDを大規模なプロパガンダや人件費、スタジオ代等にてコストの掛かるメジャーCDとを同じ土俵で語ることはできないでしょう。今回、一番懸念に思ったのは「¥1500もの価格にて売っているこのCDに本当にその値段の価値が伴っているのか?」というふわっとした空気が今後大きくなっていきやしないか!?ということです。

ある意味、同人クオリティという情けの部分にて成り立っている部分もあるでしょう。そういう意味では¥1000という価格は今まで「同人価格の実質上限」だったと言えていましたが、ここ2回ほどのコミケM3にて、その価格を超えてき始めているなと感じています。

価格上昇に対して消費者、購買者はとても敏感です。いくら財布の紐がMAX緩まるコミケと言えども、単純に購入アイテム数が2/3に減ることをありえるわけです。

価格上昇の傾向に対して、その音楽クオリティが今まで以上に強く担保されていかないと、相当のクリエーターたちが淘汰されていくでしょう。

そういう意味で、コミケが(音楽フィールドにては)転換期にさし当たってきていると感じています。





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