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中国、無人清掃車など特殊無人運転車の展開でも世界をリード、無人運転は車両技術だけではない?

今回の無人清掃車ニュースは、5月の上海仙途智能(Autoaise ai)に続くものである。やはり36Krで詳しく報じられた。簡単にまとめると、仙途智能が重さ1.2トン、幅1.5メートルとほぼ小型乗用車に等しい無人清掃車を開発した。これをドイツのリサイクル大手「ALBA」グループと提携し、ヴィルヘルムスハーフェン港で、試験運用を始めた。また上海市からも初の自動運転試験許可証を交付された、という内容だ。

今回、揚州零炭環保科技の無人清掃車の目玉は、センサー技術にあるという。視覚センサー技術を高めた結果、ゴミの詳しい識別が可能になった。しかもレーダーなど他のセンサーを排除したため、コスパにも優れる。

調べてみると、その他にもさまざまな無人清掃車ニュースがあった。今年だけに限っても、

1月、天津市において、同市初の無人清掃車「蝸小白」の試験運転が行われた。これはレーダー、視覚センサー、超音波センサーをフル装備している。

4月、河南省・許昌市の5G実験基地において、河南森源集団が、無人運転清掃車の作業試験を行っている。これは初めて、5G無人運転技術を特殊車両に搭載したケースである。

8月、浙江省・湖州市において、威新能源汽車の無人智能清掃車の試験走行がわれた。1~2ヶ月の試験を経て、市場へ投入する予定という。

さらに愛采購という機械のB2Bネット通販サイトを見ると、自動運転環衛清掃車というカテゴリーに、たくさんの商品が掲載されていた。3万4800元~6万5000元と、100万円以下の安いものが多く、これらはおそらく半自動であろう。

いずれにせよ無人清掃車にかぎっても、話題は花盛りである。そしてどのプロジェクトも地方政府の支援を受け、開発スピードを競っている。中国はどこでも構造改革特区なのである。

仙途智能は2017年、揚州零炭環保科技は2018年設立のベンチャー企業だ。中国の無人運転技術開発にはさまざままメンバーが参加している。ベンチャー企業、自動車メーカー、IT巨頭、物流企業などである。

幹線物流や、最後の1キロ配送など、重要課題は大手が担い、ベンチャーは、清掃、港湾内、鉱山内、クローズドサーキット内など、ニッチな部門を担う。役割分担はできていいる。さまざまな公的支援を得て、その“社会実装”はおどろくほど早い。先日TVニュースで、トヨタの無人フォークリフトが紹介されていた。しかし無人技術は、優れた車両の開発だけではない。

コスパ・テクノロジーズCEO / BtoB企業のブランディングと海外向け施策が得意なWeb制作会社 / SNS総フォロワー5万 / HP→ https://cospa-tech.com/