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東日本大震災から10年。今私に出来ること。

10年前の今日、私は実家にいた。私の地元は地震もなく、いつも通りの生活を送っていた。でも、何気なくテレビを見ていると突然画面が切り替わった。そして、テレビには信じられない光景が映っていた。


私はその年の夏に東北に行った。


通っていた大学で、被災地へボランティアに行くプログラムがあったからだ。瓦礫の撤去と、被災した方々の相談係として、仲間たち約20人と東北に向かった。


偽善かもしれない。被災地に行ったところで邪魔なだけかもしれない。でも大学生の私には、その時、自分にできることが他に何も思い浮かばなかった。


瓦礫の撤去をしていると、たくさんの思い出の品が出てきた。写真やおもちゃ、ランドセルや洋服。涙が止まらなかった。辛いのは私ではないのに。


被災した方々はたくさんのことを語って下さった。「ゼロからのスタートではない。マイナスからのスタートになる。でも、もう泣く時期は終わった!笑おう!」と。逆に励まされてしまった。


行政の対応の遅さ、ボランティアと言っていたのに請求書を送りつけてくる詐欺をする人がいることなど初めて知ることが多かった。なぜこの状況で詐欺が出来るのだろう。


避難所より仮設住宅に入りたい人が多いのかと思っていたが、避難所は食料に困らないことや、人と話せるという点で安心感があるそうだ。仮設住宅はプライバシーは守られるものの、仕事がない状態でも自立しなければならないから大変と言っていた。


募金はさまざまな場所で行われているようだが実際は1円も貰えていない、貯金を切り崩して暮らすしかない、食料を買うので精一杯だから服が買えないという人もたくさんいた。


被災地の中でも、家も家族も無事という人は誰にも頼れず、避難所に食料を貰いに行ったら家があるなら逆に持って来いと言われるそうだ。


ニュースではそのような話はあまり流れてこなかった。現地に行ったからわかったことだった。かと言って自分に何が出来るのかわからなかった。今もしまた同じような災害が起きた場合、私には何が出来るのだろうか。


結局、今年もYahoo!JapanやLINEで3.11と検索して募金することくらいしか出来ていない。この募金が本当に困っている人のために使われるように願っている。


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今後、もちろん何も起きないのが1番だが、一人一人が災害に備えて準備をすることは今すぐにでも出来ることだと思う。私も久しぶりに防災グッズの確認をした。


そして今私に出来ることは、当たり前の日常を大切に、1日1日を後悔しないように全力で生きることかもしれない。お世話になっている方には日頃から感謝を伝え、愛する人には自分の正直な気持ちを伝えていきたい。


新型コロナウイルスも収束せず、大変な世の中だけど、少しでも多くの方が笑顔で過ごせますように。


そして、東日本大震災にて亡くなられた方のご冥福をお祈りし、被災者の方々には心よりお見舞い申し上げます。

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