最近の若者は・・・


優秀だ!

そう思うのは私だけでしょうか。もし私だけでしたら今日はこれにてお開きです。ありがとうございました。お疲れ様でした。

それでは、独り言として言わせていただきたい。

様々な業界の新人~役員まで様々な階層へ研修の企画、運営をしていると、つくづく思うのですが、新卒~30代前半の人たちはほんとに優秀ですね。
優秀の定義は?という声が聞こえてきそうですが、ここでは思考のスピードや情報の感度、周囲への関わり方、主義主張の明瞭度のことを指しています。
また、世代で一概に区切れないのは重々理解しています。研修という特殊空間においての行動のみを取り上げていっているので、そこまで本気を出していないということも考えられますが、それでも差を感じざるを得ない。例外や個別性は十分にあるものの、傾向としてあまりに顕著に見えるためあえて言わせていただきたい。

ほぼすべての会社では若者は優秀です。ほぼすべて。言い切ります。
そして、ほぼすべての上司は最近の「若者はちょっと・・」と言葉を濁します。

なぜ優秀な若者がいても、上司はあまり評価していないのかというと、一言でいえば「扱い辛いから」に尽きるかなと考えています。
思考スピードが速く、情報の感度が敏感な彼らは、今までの慣習やサービスをいちいち考えなおします。「これ何の意味があるんだろう」「効率悪いな」「もっと効率よくやればいいのに」など、日々の業務一つひとつに突っかかってきます。
これらは業務の効率化やサービスの改善、新たな価値創造にはとても重要な観点です。むしろベテランの皆さんにもしっかり持ってもらいたい。
しかしながら、こんな若者たちが上司からすると、厄介な存在となっています。

指示を出してもいちいち疑問を投げかけられて鬱陶しい。つべこべ言わずササっとやれ。と。

お判りいただけますでしょうか。上司が求めている若者像。そうです。それは「素直で従順な部下」を欲しがっているということが。
自分の考えているとおりに言われたことを遂行して、さらにちょっと先回りしてやってくれると尚良し。ということです。

そして、せっかく会社を変えてくれるはずだったエースたちが、「期待はずれだったね」というレッテルを張られてしまうのです。
客観的に言うと、いちいち疑問を持たれるような支持の出し方をしている上司が悪いんです。優秀な社員を組織として活かしきれない会社も悪いんです。

「変革」「イノベーション」「新たな価値創造」などきれいな言葉を並べて変わることを期待する企業も、本音のところでは「今の自分がいられるこの組織」であることを強く求めてしまっているのです。
年を重ねるにつれて学ぶことを忘れ、日々の活動の継続と延長を望んでしまうものだそうです。

人生100年時代とリンダ・グラットンを召喚して、働く時間を延ばすことで、労働生産人口を維持しようと国が推進していく中で、それでいいのか上司の皆さん。45歳以上の皆さん。
80歳まで働いてくれと国が推進していく以上、若者の考え方を見習っていただきたい。
常にアンテナを周囲へ広げて、率先して「変革」を体現していただきたい。

温故知新。伝統を守るだけではなく、そこから新たな価値へと導くことが今後の企業を、そして日本を作り上げていく力になると信じています。

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