無自覚な自己不信が邪魔をする

先日、「ビジネスモデル症候群」という本を読みました。
良い本です。おすすめ。
もしよければ読んでみてください。残念ながら皆さんがこの本を読んだとしても、私に印税や広告収入は一切入ってこない。

さて、この本によると、ビジネスモデルコンテストで賞を取っている人のほとんどが、起業することは無いそうです。
え? なんで? 
起業するために、もしくは自分のアイディアを具現化するためにやってるんじゃないの?
と思ったこの私。全然わかってないですね。

違うみたいです。すべてがそうというわけではないのでしょうけど、そもそも、学生などは、就活のときに有利だからなどの理由でこのようなコンテストに応募しているそうです。
なるほど。サラリーマンになるために起業家が評価するコンテストに出るという違和感はさておき、理由としての納得感は高い。
また、社会人でも、きれいなきれいなネスモデルの絵をかいて、それで満足しているみたいですね。会社としては育成という名でやらせているただのイベントだそうです。(そうじゃない会社もあるのは重々承知です!)

そうです。起業しようという強い動機のない人たちがコンテストに応募しているということですね。

審査員はどんな気持ちでやってるんでしょう?「茶番だなー」とか思ってやっているのでしょうか?
私も学生対象のコンテスト開いてみようかな。

さて、これを見て不図、疑問がわいてきたのですが、なぜ起業に限らず夢や目標を掲げている人の多くが行動せずに、希望を語るに留まってしまっているのだろうかと。
例えば、ビジネスモデルを描いてそれを実行しない。
例えば、漫画家になりたいと言いながら漫画を描いたことがない。
例えばユーチューバーになりたいといいながら動画を取ったことがない。

今はほとんどのことがお金をかけずに始められる時代になりました。
でも行動しない、できない理由は何なのでしょう?

理由は人による。
そうなんですけど、それだとつまらないので、もう少しお付き合いいただきます。

私自身、人事の方々との商談やキャリア相談を受けてるとき、これからどうしたいかをお伺いすると「○○したくて、△△すればできると思うんですよ」という意見がどんどん出てくる方が多い。
しかし、それをなぜかやらないんですね。やればいいじゃないですか!とか馬鹿みたいに無責任に言ってみても、「でも、お金がないので…」とか「時間が無くて…」とか。
自分にも思い当たる節がありますので、気持ちはわかるんですけどね。

で、いろいろ聞いてると、言葉尻にネガティブな言葉が隠れていることに気づいたんです。
それは、無自覚の中に自分自身を否定している、ないし自分なんかにはできるわけがないと卑下しているような言葉。

「○○したくて、△△すればできると思うんですよ!(私にはできないかもしれませんが…)」
「○○したくて、△△すればできると思うんですよ!(私なんかがやっていいのかわかりませんが…)」

この(私にはできないかもしれませんが…)って結構多くの人が持ってる感覚だなと思うんですよ。
小さな失敗経験とか、小さな否定されててきた経験が積み重なって、無自覚の自己不信が多くの人が抱えてしまっていると思うんです。

これは、もう考えてるだけでは変わらないですね。
「あなたら大丈夫!」なんて声かけられたところで意味がない。
自分のことは自分が一番よくわかっている(はずだ)から。

この仮説が正しいとして、これの解決方法はただ一つですね。

「とにかくできることからやってみる。結果は見ない。」

なんのアドバイスにもなってない。それに、最初めっちゃきついです。誰か横にいてくれないと多分心折れます。
ただ、やってみようと思ったことを、質を気にせず、結果を気にせずとにかくやってみることを続けていると、「やってみる」ことのハードルは少しずつ低くなります。そ
そこから少しずつ質を気にして、結果を気にし始めればいいのです。

私自身、最初の一歩はほんとに怖かったです。また、「とりあえずやってみた」の残骸たちが無数にWebや家に転がっています。恥ずかしいけど削除はしていません。
それも私の一部だから。

「自分なんか…」と自分を疑う心と向き合って、しっかり自分のできることを一歩ずつ積み重ねることで、気づいたらなりたかった自分になっていることがあると思います。

となりで誰かにサポートしてほしいときは、遠慮なくいろんな人を頼ればいいと思います。
きっと協力してくれる人が現れるので。

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