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「けテぶれ学習法」とは何か

0.はじめに

ここでは「宿題において自己学習力の向上を目的に取り組む“けテぶれ学習法”とは何か」というお話をします。
なぜ自己学習力なのか、なぜ宿題なのかというお話は以下のリンクに書きましたのでそのあたりが気になる方はどうぞ!

#0 灘高校生の勉強の相談にのった
#1 宿題で「自己学習力」の育成をねらう

では本章をはじめます。


1.けテぶれ学習法とは

簡単に言うと「基本的な勉強方法」のことです。
これを子どもたちに手渡してやることで子どもたちは「自己学習」つまり「独学」ができるようになります。けテぶれを元にした「自己学習」に取り組む中で、自分なりの勉強方法を見つけ「自立した学習者」へと育っていきます。

具体的には…

目標に向けて学習計画を立て(計画)
自身の実力を測り(テスト)
実力を上げるためにはどうすればいいかを考え(分析)
学習を積み重ねる(練習)
というサイクルを回します。

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各過程を「計画」「テスト」「分析」「練習」とし、頭文字をとって
「けテぶれ」です。「けテぶれ」では、学習内容を確実に定着させるだけでなく、“勉強方法”について学習し、自分にとってよりよい学習法を確立していくことができるので…

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こんな子どもたちを・・・

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こうする事ができる学習方法です。

もう少し言うと…

○失敗を成長のステップと捉え、努力し続けるられる
○自分なりの努力の方法を練り上げ、正しいやり方で努力できる
○自分なりの成功の像を描き、正しい方向に努力できる

こんな姿を目指せます。

2.「けテぶれ」に対する感想

けテぶれに関する感想を子どもたちに書いてもらうと、「勉強が楽しくなる」や「勉強のやり方が分かる」など、「けテぶれ」で狙おうとする目的が達成されていることがわかる記述が多く見られます。

さらに、保護者の方々にもご意見を頂くと、「子どもの学習の様子が変わった」「楽しそうに学習をしている」という声を頂きます。

実際にクラスに導入した先生からは、「導入した次の日から目覚ましい変化を遂げる子が出てきた」「”けテぶれ“が合言葉になった」などということを言って頂きました。

以下にけテぶれに関して頂いた全感想をまとめたリンクを貼ります。いいものだけを抜粋したわけではありません。すべての感想を載せています。

けテぶれ感想集(子ども版)
けテぶれ感想集(保護者版)
けテぶれ感想集(大人版)

3.なぜ「けテぶれ」は結果が出るのか

答えは単純です。けテぶれでは「結果」を子どもたちに求めるからです。結果とは単純に「テストの点」です。こう言うと、テストの点?と怪訝な顔をされることも。

たかがテストの点です。だけどその点は、自分で学習を積み上げ、毎日努力し掴み取るという経験とセットで受け取ることで、「学び方に関する学び」が大量に生まれます。テストのを高めるために学習方法を工夫するわけですから、結果が出なければ「学習の方法が悪かった」ということになりますよね。「自分の頭が悪いからだ」とならないのです。すると次はこうしようと言うアイディアが出てきます。こうしてクラス全員で「結果」を求め努力することで「方法」に対する学びが深まるのです。

学校での小テスト、大テストの結果が出れば、ノートを開き、これまでの学習方法を結果と照らし合わせて振返ります。ここに「学習方法」に関する大きな学びが生まれます。

以下にその学びの例を列挙しました。

計画
目標に向けて計画を立てることの重要性に気付く
目標達成に必要な項目を把握することの重要性に気付く
現状を正しく把握し、学習計画を柔軟に変化させることの重要性に気付く

テスト
自身の実力を測るためには正確な採点が要求されることに気付く
本番に近い状況を作り出すことが自分の力を試すために有効であることに気付く

分析
自分はどういう傾向があるのか、何が得意で何が苦手なのかに気付く
苦手なものに対してはどう対処するのが自分に向いているかなどを考え、自分に対する認識を深める。

練習
目標(テストで100点)を取るために学習法は一つではないことに気付く
友だちとの交流によって勉強法(努力の方法)のバリエーションを得る
量的アプローチと質的アプローチの両面が大切であることに気付く

その他
失敗を成長のためのステップとして捉えられるようになる
自分のモチベーションをコントロールすることの重要性に気付く
見直しの重要性に気付き、見直し力を高められる
理解度の尺度「解ける⇒説明できる⇒教えられる」を知り、自分で理解度を深めることができるようになる。

毎日の宿題で、そしてテストの度に、このような学びを積み上げることで、圧倒的な結果を出すことができるのです。(例えば学期末の漢字50問テストでクラスの半数が100点、80%が92点以上など。)

4.おわりに

こうして「けテぶれ」に取り組むと、学習が「先生にやらされるもの」から「自分で工夫して行うもの」に変わります。子どもにとって楽しいのはどちらでしょうか。答えは明白です。そしてこの「楽しい」の対象は「学習」なのです。つまり、けテぶれをうまく回せるようになると、勉強が楽しくなってくるのです。私のクラスでも何人もの児童が「勉強が楽しくなった」と言ってくれています。アンケートを取ると、9割を超えます。

勉強が楽しいと思えること。これって人生レベルでとても素晴らしいことですよね。

だから僕は子どもたちに言います。

「けテぶれ」は君たちに一生使える力をつけられる。と。

5.書籍化情報

⭐️けテぶれが本になりました⭐️

⭐️遂にマンガ化!⭐️

けテぶれ校内研修プラン


NEXT!


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