ヨウコニココ

妄想と寂しさと人恋しさのはざまで32歳・編集者・すぐに惚れる。文章を描くのが苦手な編集…

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妄想と寂しさと人恋しさのはざまで32歳・編集者・すぐに惚れる。文章を描くのが苦手な編集者がいてもいいじゃない。

最近の記事

晩秋の霧雨は、女を泣かせて癒やす

雨の夜、週末、繁華街。 たくさんの人が一つの傘の中で肩を組み、手をつなぎ歩いて行く。 私は一人で歩いていた。今まで週末は何も予定が無くても、一緒に住んでいた「彼氏」がいたので、一人ぼっちになることがなかった。 でも今は違う。自由を選んで、一人で生活を始めた。 32歳にもなって彼氏もいない私。これから先、こんな私を愛してくれるような人が現れるんだろうか。そんな高尚な人が存在するのだろうか。 なーんて、雨の中歩いて考えると涙ぐんでくる。一つの傘を分け合う人々の中で、涙が出てく

    • 女性的サブカル界と少年的サブカル界

      私は良くモテた。 顔は正直、普通に可愛いぞ。でもあくまで「普通」レベルだけど。それよりも一言で言うと掴みどころがない(系)の女の子だった。サブカル系女子だったんだけど、フワフワ甘みがある女子的サブカル界ではなく、もう少し無骨な少年的サブカル界にいた。だからその井の中では無双状態だった。少年的サブカル界にどっぷりと存在できる女子はそんなに多くはない。 ちなみに私の中で(アラサー世代が青春時代の頃ね) 女子的サブカルスーパーカー、岩井俊二、江國香織、アメリ、ZUCCa、後れ

      • 蟹座の女はなぜ一目惚れしかできないのか

        友だちから時間をかけて好きになり、ついには恋人同士に。または、幼馴染で小さい頃からずっと一緒だったが、ふとした時に相手を異性として認識する。などなど、関係を育んだゴールが男女関係であるという例は、フィクション・現実社会とともに身の回りに溢れている。 私は昔から、この「友だちから男女関係に昇格する」ことが一切なかった。だいた出会って5分(もかからない)で判断する。この人と寝れるか否かを。そして相手の内面のひとすくいを知る前に「無理」というレッテルを貼った人と、その後一切、甘い

        • 大人の恋のほうがセンシティブでやっかいだ

          久しぶりに、恋人もデートをする相手もいないという毎日。2年ほど同棲をしていた人と別れる決心を下してから、なんだか自分の心の様子が変だ。いや、明らかにおかしい。 無性にガンガン、バリバリ、ゴリゴリ恋をしていた頃の音楽を聞きまくっている。まだ大学生だったころ、自分が無敵に思える夜を無数に過ごしたあの頃の音楽や映画の数々。そして案の定、耳から心の中にメロディーがじゅわじゅわ染み込ん後、泣き顔になって涙をこらえる自分に悦になる。 どうしちゃったんだ私。 多分、久しぶりに恋らしき

        晩秋の霧雨は、女を泣かせて癒やす

          32歳の一人の女が野に放たれた

          長い時間がかかった。いや、本当は「とうの昔にもう終わっている」ということは知っていたんだけど、年齢のことを考えるにつれ外に出る勇気がつかなかった。結論を出すのを先延ばしてここまでやってきた。 2年3ヶ月。ほぼ縁もゆかりもない土地に彼と暮らし始めて2年と3ヶ月が経った。今いる場所は、以前の私の生活していた場所からは結構遠いので、両親に挨拶をしたり、友だちに盛大に祝ってもらい…(いずれ結婚するんだろうという期待とともに)わたし自身も自分の人生を決めるためにこの場所にやってきた。

          32歳の一人の女が野に放たれた