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女性的サブカル界と少年的サブカル界

私は良くモテた。

顔は正直、普通に可愛いぞ。でもあくまで「普通」レベルだけど。それよりも一言で言うと掴みどころがない(系)の女の子だった。サブカル系女子だったんだけど、フワフワ甘みがある女子的サブカル界ではなく、もう少し無骨な少年的サブカル界にいた。だからその井の中では無双状態だった。少年的サブカル界にどっぷりと存在できる女子はそんなに多くはない。

ちなみに私の中で(アラサー世代が青春時代の頃ね)

女子的サブカル

スーパーカー、岩井俊二、江國香織、アメリ、ZUCCa、後れ毛たっぷりのお団子、カラーカーディガン、ローカルのお笑い芸人をフォローしてあげている感、笑い分かっている感、BRUTUS、はちみつとクローバー、ときどきPOPEYEとかも読んでます感、ホラー映画も見ますよ感、授業はきちんと出る、ジン・ライム、下着はエロい、貧乳。

この界隈の人、私の周りには結構いた。彼女たちは、幅広い世界の住人から結構モテてた。サブカルあこがれ系の男子などはいとも簡単にひっかかってしまう。私は「けっ、けっ」と頭のなかでつばを吐きながらも、結構憧れてたな。だって、かわいい。好きな映画「アメリ」とか言ってみたかった。かわいい。そして下着がエロい。

でも私は、もう少し無骨というか少年系サブカル界に当時は属してた。

少年的サブカル系

ブランキージェットシティ、豊田利晃、ブルースブラザーズ、生デニム、もさもさの黒髪、ロックテイストTシャツ、あえての王道ダウンタウンでいいじゃない感、あえての大御所いっときます感、BRUTUS、HUNTERXHUNTER、何故かLEONを読む感、テレビ見ない自慢、授業も出ません、ビールか焼酎、下着はイケてない、巨乳。

つまり私のことなんだけど。その当時は結構女子的サブカルのことを目の敵にして(憧れからの嫉妬なんだけど)、逆張りをしていたから、少年的サブカル界にどっぷり足を踏み入れてしまっていました。基本的に女の子とグループ行動できないタイプの人だったので、少年的サブカル属性のものを介して男子と仲良くなることが多かった。

もちろん男の子が好きなものが好きで、男の子と一緒に過ごすことが多かった。でも、いくら男の子たちの中にいても、所詮私は女で普通に可愛いし、しかも巨乳だから傷つくことはほぼなかった。オタサーの姫ならぬ、サブカル界の姫だ。

サブカル界の姫になると

◎多くの男の子が、女の子に振り回されるのを心の奥底で望んでいる。(だってサブカル作品の多くがそんな作りだから。)

◎夜中に海を見に行くことも、猫を一日追いかけることも、ローリング・ストーンズでダンスをすることも許容してもらえる。突拍子がない行動をするほうがサブカル界の姫的にはVALUEが上がっていく。

◎酒もタバコも気にせずしたらいい。セックスだって。
無頼な振る舞いができるのは少年系サブカル界の姫の特権だ。世間の常識のとおりに生きる必要はない。自分はパンクスだと心得よ。

◎女の子と一緒にいなくてもいい。これはかなり助かる、ツレションもしなくていいし、エロい下着を買いに一緒に買物に行かなくてもいい。買い物くらいは自分で決めて自分で完結できる。

姫はいつまでも姫ではいられないんだけど

サブカル界で輝ける時間は有限だ。とても短い。
だってアラサーになってまだ中2病をこじらせている女なんて見るからに痛い、痛すぎる。存在だけで人を傷つける凶器と化してしまう。でも、出口ちょっとが見つけにくいのもこの界隈の特徴。私もまだ足元に昆布が巻き付いて抜けられない。ぬるっ。

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