有名人が「親」であること

タイトル詐欺じゃねーか、って言われないように先に書いておきますが、私の友人につき、私が感じたことを書いたエントリーです。

note書くのも久しぶりですね。

あまりにもムカついたので、長編を書いて以来じゃないですか。

https://note.com/k_yuki/n/n862a99b86b56

なんか知らんけど、この「かんねこ」こと、石橋靖己サンについて書いたnoteが、山本一郎さんに刺さったらしく、彼のTwitterの以前のアカウントが凍結する前に「これはやってしまいましたなあ」って紹介してくださったんですよ。

おかげ様で、noteの何かの殿堂入りも果たしましてね。
今は火鍋の妖精、山本さん、ありがとうございます。

火鍋チャンネル再起動!&サイバラ炎上前夜祭

https://note.com/kirik/n/n6096bed115d2

みんな大好き西原理恵子せんせが燃えていると聞き、くだんのご息女のブログを見に行きました。

ひよだよ
https://norokoro.hatenablog.com/entry/2020/09/21/110532

サイバラさんのファンとしては嗚呼、やはりきたか、と。古くは椎名誠さんであるとか、私小説でお子さんのことを取り上げると必ず出てくるこの問題。
https://twitter.com/gogo_yukky/status/1532187885063278592?s=20&t=RGJ9bT6nXvXTT-WUxjTdhA

『毎日かあさん』においては、ちょっと抜けた感じのお兄ちゃんに比べると、娘さんは良い子で聞き分けの良いお嬢さんとして描かれていたように思います。

漫画かTwitterかは忘れたけれど、サイバラさんがテレビのゴローちゃんとの収録に娘を連れていこうとしたら、固辞されていた話もありましたよね。とにかく目立ちたくない、立場利用をしたりしたくない方なんだな、という印象です。
数年前、娘さんの所属する劇団の公演をTwitterで宣伝してしまったサイバラさん。
西原理恵子の娘であることは隠して活動してきた娘さんがこれに激怒、ということがあったのを思い出しました。
宣伝してあげたい親心 vs. 悪目立ちしたくない子ども
ファイッ!!!

思春期に入ってからの母娘の難しさ、は『毎日母さん』にもよく描かれていましたが、近年「家族仲は良くなくてもいい」という達観的なことを書かれるようになったのも少し気になっておりました。

私も一人、「有名人の娘」という肩書みたいなものがある友達がいます。友達の母親は、とある文化人とでもしておきましょうか。

その友とは、大学に入って知り合いました。
「○○さんのお母さんは○○△△さんなんだって!」
と小耳にはさみ、「あー、なんとなく似てるわ」と思ったものの、彼女は内部生だったので、私とはそんなに気が合わないかも、と勝手な思い込みをしていたら、話してみたらなんか気が合う。

彼女の哲学的な話は面白かったし、先方も私の「無機質な感じ」(なんだそれw)がいい、と言う。
基本的に他人に興味がない私とは付き合いやすかったのかもしれません。

こちらからお母さんのことを聞いたことは、記憶の限りではないのですが、たまにポロッと家庭の話をしてくれることがありました。

・お母さんが忙しいので、おばあちゃんに育てられたようなもので、おばあちゃんっ子である。

・実家は兄一家と両親、祖母で同居しているが、兄嫁がもっと家のことをしてくれたらいいのに。

彼女は港区に大きな実家があり、彼女も自宅から大学に通えなくはないけれど、一人暮らしをしていて、ちょくちょく祖母のヘルプで実家に帰っていたので、家族仲は良かったように見えました。

お母さんは忙しいので、たまに時間ができたときに、彼女と弟をちょっといいレストランに連れて行ってくれたりするのだそう。
食事が終わると、「おいしい?」と聞く母。
「うん」と答える子どもたちに「そお!」と満面の笑みで応える母。

ここまでは普通。

「彼女はね、そうすることで母の役割を果たした、という自分自身に対する満足をしているのよね。」

キャー、そう解釈するんすか?!?!

お母さんにしてみたら、普段忙しくて構えていない子どもとご飯食べに行って「美味しい」と言ってくれたらまあ嬉しいって、それだけじゃないの???

母のことを他人に説明するときに「彼女」ってあんまり呼ばないっすよね???

18歳のワイはとてもビックリしたのを覚えている。

ある時、彼女といろんな人がいる場所で並んでいたら、「○○さんの娘さんなんですって?!」といきなりどこかの知らんおばちゃんが声をかけてきたことがあった。

彼女は「あ、どーも」って感じで挨拶して、そのおばちゃんに少し拉致られて戻ってきた。彼女はそういう場面は慣れっこなんだろうけれど、私には衝撃的だった。

「生まれてから已来、自分が自分でないものの付属物として他人から認識される」ことが、たぶん物心ついた時からずっと繰り広げられていることに。

私が私として、ではなく誰々の娘、として「常に」というほどではないにせよ、そう認識されることが多い人生。
「○○の娘 ≫ ワタシ」

絶句した。

私は気が強いので、自分が有名人の娘で「○○さんの娘さん?」的なミーハーな声がけをされたら無視かブチ切れるはず。

有名人の子どもってしんどいな、とその時少し理解した。
そんな見方ばかりされていたら、自分のアイデンティティを確立するのが難しいかも、とも。

所謂「メンヘラ」になりやすい傾向になるのかもしれない。
それを判断するには母数が少なすぎてなんとも言えないが。

鴨志田穣さんの著書も読んだ。彼は才能はあるんだけど、アルコールに逃げてしまった。

ゲッツ板谷さんのサイバラ評もなかなか考えさせられるもの(サイバラさんは髪結いの亭主になってしまう、というか、男をそうさせてしまうらしい)があり、才能はあっても、経済的に駄目、酒飲んで暴れるご主人がいる中でお子さん二人育てるのはとても大変だったと思う。

毒親とは違うんじゃないですかね?

「一人暮らしを始めると母の偉大さがわかり、社会人として働くようになると父の偉大さがわかる。」

というのが私や周りの考えに多いけれど、どうでしょうか?
西原理恵子さんは父母の立場を両方やらなきゃいけなかった人なので、気の毒だなーと思います。

火鍋の妖精のnoteにつき、Twitterで感想を書いたところ、「お前は全然わかってない!」と言い返したいコメントが付きまして。
それを言い返すには140字では全く足らず。
勢いでこれを書いてる次第です。

「うちの家庭は普通じゃねー」と怒ったところでしょうがないですよね。

もう大人ですもの、自分の人生、どこかで折り合いをつけるしかない。

負けないで生きていってほしい。

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