見出し画像

君と一緒ならどこまでも跳べる


今から5年前の春、私は画面の先のステージに釘付けになっていた。

その先の世界に立っていたのは3人のアイドル。


2016年3月25日のミュージックステーション。

KAT-TUN4人体制最後のパフォーマンスだった。



僭越ながら私はそれ以前KAT-TUNというグループのことをあまり知らなかった。

「KAT-TUN」という存在を知った経緯は、その年、亀梨和也さん主演ドラマ「怪盗山猫」を見たことからになる。


当時私は小学生。まだ十何年しか生きていない未熟な人生だが、「今までの人生で1番夢中になって追っていたものは?」と、もし誰かから聞かれたら恐らくこのドラマを指すだろう。それほどのめり込んで観ていたドラマだった。


亀梨さんからKAT-TUNという存在を知った私。


そして3月にKAT-TUNのメンバー脱退と4月からの充電期間という情報を知る。


KAT-TUNという存在を認知したぐらいのレベルだったもので、それ以前の6人5人時代のKAT-TUNは記憶に残っていなかった。

そんな私でもこの「脱退」と「充電期間」という文字に込められた重みはとても大きいものだと感覚的に感じた。無知な私でもこうだった為、昔から応援し続けていたファンには測りきれない重みがあっただろうと想像する。


3月25日。

4人のKAT-TUN最後のパフォーマンスという文字を見て、私は無意識にテレビでMステを見ていた。

ステージに現れた重厚感のある黒い衣装を身に纏った4人。

パフォーマンス前、タモリさんの言葉に明るく返すメンバーを見て、本当にKAT-TUN4人最後のパフォーマンスなのかと考えるくらい、脱退と充電期間が信じがたいように思えてきた。


そして披露されたRealFace。言わずと知れたデビュー曲を圧倒的なオーラを振り撒き歌い切った。

身を寄せ合い、肩を組み歌う姿に仲睦まじさが画面の先から伝わってきた。


その数分後3人になるなんて思わないくらいに。


ステージの照明が一瞬にして変わり、

4人から、3人としてステージに立つKAT-TUN。


ついさっきまで4人で身を寄せ合ったとは思えない張り詰めた空気。


今までの人生、こんなに息を飲んだ事はない。

唾を飲み込む音が耳障りだと思うくらい、誰も干渉してはいけない、3人だけの世界がそこにはあった。


4人最後に歌われたRealFaceのアンサーソング、

「君のユメぼくのユメ」

RealFace作詞者スガシカオが書き上げた歌詞にはどんな思いが込められていただろうか。

KAT-TUNのファンになって数年たった今、考えると胸が痛む。


KAT-TUNの軌跡を何も知らなかった当時の私でも込み上げる物があった。

今までのKAT-TUN、私は何も知らないのに。

目の前の世界に立つ3人のアイドルが静かに、でも力強く、私に「KAT-TUN」という存在を訴えかけている気がした。


気が付くと

私は画面の前から全く動けなくなった。


何となく知って、何となく見ていた筈なのに

俯き、何処かを見上げ、涙を流している3人。

釘付けになった。


それはあっという間のステージ。

しかし一生忘れる事は出来ないだろう。あの3人の姿。


以来、KAT-TUNが私の頭の片隅から離れなくなる。KAT-TUNという文字が脳にへばりついて取れない。

気が付いたら私は「人生で初めて」の経験をKAT-TUNの影響で沢山していた。

CDを買う。(10ks)KAT-TUNの楽曲の良さに震え、流れでライブDVDの10ksも買った。芸能人目当てでテレビ番組を見た。など

それからKAT-TUNの歴史の一面を少しずつ知る事になる。

酸いも甘いもあった、決して順風満帆とは言えない過去。


そして迎えた充電期間。

この時、私は心から「KAT-TUNを応援したい」という感情が芽生えた。

何度も立ちはだかった壁を越え、今KAT-TUNとして生きている3人を知ってしまった。

もうその3人を忘れる事なんて出来なくなってしまった。


充電期間の2年間、あのステージとは真逆でとても長かった。

充電期間がこのまま終わらないのではないかという無謀な不安を抱えていた。

それでも個々の活動を一生懸命に続ける3人の姿はとても眩しかった。応援する希望になった。


時を重ね、2018年元旦。KAT-TUNが帰ってきた。

KAT-TUNと共に生きていくと決意した瞬間だった。



それから現在。

2021年3月22日。

KAT-TUNはデビュー15周年を迎える。


デビュー10周年、あのステージの空気に飲み込まれKAT-TUNを追いかける事になった私。

早いものでもう5年前になる。


臭いことを言うが、この出会いは運命だったのかもしれない。

あの日のステージは、神様が私に与えてくれた物だったようにまで感じる。

KAT-TUNから無趣味だった私に推しという概念が出来た。初めての経験を沢山積めた。KAT-TUN繋がりで友達も出来た。

「KAT-TUNのおかげで出来た」と言える事が数え切れないほどある。

こんなにも熱中出来る、心から笑えて、心から泣けて、心から私が興奮出来る物は自担始め、KAT-TUNしかない。


15周年、1ファンとしてKAT-TUNに伝えたい事のは心から感謝。

KAT-TUNでいてくれて本当にありがとう。

KAT-TUNに出会えた事が私の幸せ。




行こう、一緒なら跳べるぜどこまでも

今日、この詞を3人に送る。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?