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天官賜福クラスタなのでノリで台湾に天燈あげにいく。

前書(長い&重い)


タイトルのままです。
たまたま、長期休暇を取れることになり、どうせなら淘宝網やbilibiliでお買い物したくて更新したパスポートを“本来の意味”で使いたいなぁと思い、計画が始まりました。

通院のサポートをしていた妹の治療方針が定まったこともあり、病状が落ち着いたら、せっかくなら海外でもいきたいなあ、旅でもしようか、と思っていたときでした。

しんどいので詳細は割愛しますが、検査により妹の指定難病が判明確定し、そして健診で父がひっかかりそのまま宣告を受けるということがわずか一ヶ月に立て続けにおこりました。


現実があまりにもしんどい。


ふんわりとした逃避が、ガチの逃避になるという事態。

母から毎日泣きながらかかってくる電話もあり、渡航の前日まで、航空券とホテルのキャンセルのボタンに手をかけては下ろす日々。


「今行くだなんてと言われるのもわかるし、自分もあのとき何故行ったのかと後悔するかもしれないから行くのを悩む」
と葛藤しては友人に話をしたり。

「行ってきたらいいのでは。何をしても後悔はあるよ。あとから悔いるから後悔だし」
と甘やかさずに友が言ってくれたので、何をやっても後悔するなあ、これは、という割り切りができました。

きっと後で色々思ったりもするだろうし、後悔もあるだろうし。
それでも、それを決めた責任は自分だし、今後を考えると旅行は今しかできまい、と逃避ではありますが腹を括ってやりたいことをやっておくことにしました。

ノリと書いたけど、わりと重い。
まあ、発端はノリでした。
このあとのプランもずっとノリで決め、行ってからは楽しく過ごせたので、重いのはここまでにしておきます。

こういうしんどいだのなんだのは書かなくても記事は成り立つんですが、書いて吐き出しておきたかったというのがありまして。
一番しんどいのは本人。
ただ、とはいえ、しんどいものはしんどくて、書いておきたかったというエゴです。


まあ、この記事を読んでらっしゃる皆様におかれましては「ああ、今しんどいのかー、なるほどー」くらいに思ってもらって、以降の記事は楽しんでもらえたら幸い。


台湾へいこう

時期は前後しますが、2023/2頃に計画というか、ふんわりと「今、とても墨香銅臭先生の作品を楽しませてもらっていて、中華な気分〜」とプラプラしていたところ、たまたま行った本屋に
【最新情報引っ提げて再出発!“新しい旅”の詳細渡航ガイド 2023年版 台湾ガイドブック】
を発見。

「新しい旅かあ〜。コロナ対策で色々やることあるのかな〜」と店頭でぺらぺらとめくっておりました。

そうしたらガイドブックに燦然と輝く
十份で天燈を飛ばそう!】の文字。

俄然上がるテンション。

台湾なら天灯(天燈)飛ばせる?!あれってランタンフェスティバルやってる元宵節の夜だけじゃないんだ?!いつでも飛ばせるんだ?!天灯飛ばしたい!!天官賜福の場面でもある天灯!!LED天灯もよかったから、本物が飛ばしたい!!

と、ダダ上がりしたテンションのまま本を握りしめてレジへgo。
この瞬間、目的地は台湾に決まったのでした。

サンキューるるぶ。

LEDスカイランタンの想い出

台湾旅行の詳細は、別の記事にまとめる予定なので、以降は宿やら航空機やらを割愛し、今回は天灯飛ばせる十份行き方や準備などに付いて記載します。


事前準備

日本で北北基おもしろカードを買った

るるぶに載ってたのでちょっと調べたところ、「台湾行きたい。でも今一杯一杯なんでこまごまと色々決めたくはないんだよな……」と思っているズボラにまさにうってつけのカードだったので購入。

メトロとバスと観光バス乗り放題と、故宮博物院や台北動物園など観光スポット20箇所くらいの入園チケット込み。だいたい日本円7000円くらい。

「これ持ってればなんとかなるな……?突発的に、“近くだからいっちゃう?”と思ったときも入れるな?」というすごい盛りだくさんっぷり。

考えなくても持ってれば入れる。素晴らしい。

カードにはいくつかランクやプランがあり、プランによっては体験プランもついてきます。

私が調べた時は、楽天が安かったです。

楽天で予約したら、現地旅行会社で手配が始まり、何日かしてから「予約できました」と引き換えQRコードついたメールがきて、空港のインフォメーションで引き換えでした。

元が取れるか?的な検証記事もあったので、見てみると面白いかも。

一式がもりだくさん

私の選択した無限周遊3日間プランは、4つの体験プランのうち一つ選べる体験の中に【天灯飛ばそう!】プランがあったので、これにしました。

メトロとバスは乗り放題ですが、チャージ機能はなし
youbikeを使ったり、台湾鉄道(地下鉄とは別です。地下鉄はこのカードで乗り放題)乗ったりフレキシブルにしたい方は、観光スポット周遊カードがいいかもしれません。

プランを変えるなら、楽天以外のサイトやオフィシャルサイトが安いかもしれませんが、今回は確認してないので不明です。

台湾行政が日本向けに推してる観光もりもりカードなので、北北基おもしろカードを様々な受付で見せると日本人なのか!と皆さん判りやすいようです。
見せるとだいたい日本語を話してくれました。

十份へは行き方がいくつかあり、北北基おもしろカードのみでいける台湾好行というバスを使った行き方もあるんですが、渋滞回避とバスの運転について各方面からアドバイス貰ったため(詳細は別記事で書く予定)、台鉄とメトロで行くことにしました。

悠游カード


北北基おもしろカードはメトロとバス乗り放題ですが、台鉄とyoubikeに乗れないので悠遊カードを購入。PASMOやSuica、ICOCAみたいなものです。
メトロの駅どこででも買えました。

デザイン色々なのがあるそうです。
購入時にデポジットがかかりますが、払い戻しても戻ってこないのでお気に入りの悠游カードを買って、また台湾にくるぞ!というのもオススメ。

ニャンコ先生のカードが欲しかった……。
色々デザインを検討してるゆとりがなかったので次回はそのあたりも考えて手に入れたい。

とりあえず200TWDチャージ

この記事もわかりやすかったのでご紹介

買うときに【日本語】が選べるのはとてもありがたい……。
バスの中ではチャージができないというのを見かけたので、残高確認サボるタイプの私は今回は交通専門で使うことに。
コンビニなどでも使えるそうです。



ルート

だいたいGoogleがなんとかしてくれました。
出発のホテルと行きたい店を選び【経路】を検索、公共機関マークの🚃を選び、【移動手段】でメトロと鉄道を選択。

バスやオートバイがデフォルト選択されてたりするので、確認忘れずに。
意外と移動します。
ひらがなの “つ” のような移動になります


当日


朝ごはん食べたので移動します。
この日はなんと台湾のゴールデンウィーク
行けそうな日で、平日で空いてる日にのんびり観光を〜と思って旅程を組んだら、清明節と子供の日と台湾の特別休暇の日と丸かぶりし、台湾は5連休中。

事前に現地のカレンダーの確認はとても大切。
と、痛感しました……。
「(なんか平日なのにいまいち安くないな…?)」とは思ってはいたんだけど……盲点……。

「台湾に行きたいわん。ゴールデンウィークらしい」
「……台湾の人も観光に来るから十份や九份みたいな観光地はめっちゃ混むと思うよ?」
というやりとりを台湾に行くにあたり相談に乗ってくれた友人としたり。

「混んでるかもだけど天灯飛ばすのがそもそもの目的なら、行って楽しんで飛ばして、嫌なことも飛ばしておいで」
と背中押してもらいました。

そういうわけで、そもそも台湾に渡ることを悩み、十份は観光地でおまけにゴールデンウィークで混んでるし、どうしようかなぁ……と間際まで悩んでいたので、十份への行き方を調べたのは“台湾についてから”です。

胸を張って言うことではない。
到着できたのは、友人とGoogleのおかげです。

混みそうだから早く出発すると言ったな。
あれは嘘だ。


ホテルの朝ごはん七時からだったので、お金払ってるし食べないという選択肢はない。と、のんびり1時間近くかけて朝ごはんを食べ、8時すぎにようやくの出発。

中華粥美味しかった。

出発


すっかり出遅れたんですけど、混雑は大丈夫なんですかね……電車に40分立って乗るのは嫌だな……と、思いながら最寄りのメトロへ。

だいたい全部自分のせい。

ドキドキのメトロ移動。
松山へ向かいます
松山で地下鉄から台湾鉄道に乗り換えです。
どれに乗るんや…?9:05の電車に乗りたい。
Googleを頼るなら英語表記も見ると吉。
台湾鉄道の電光掲示板内容の説明

①列車番号
②入線時刻
③路線名
④終着駅
⑤列車は等級別になっています。区間車、復興号、莒光号、自強号。詳細は、下記に別途。
⑥プラットホーム
⑦到着の遅延状況

こっちのが見やすい。乗りたいのは1136です。

列車の等級

自強號…特急。「普悠瑪号」「太魯閣号」は指定券がないと乗車できない。一番速い列車。

莒光號…急行。座席指定あり。

復興號…準急。客車(臨時で電車もあり)。区間車と同じ運賃で乗車できる。

區間車…座席指定なし。普通。快速列車の区間快も存在。いくつかの駅を飛ばす電車もある。

今回乗るのは【區間車】です。予約いらない列車。

なるほどー。2番プラットホームのAとBがあるのか
電車の行き先は英語あり。番号は列車番号。
ああいう列車がくるのかな?ディーゼルっぽい感じ。
肝心のときに撮れない。乗りたい列車きた。
優先席車両に乗ってしまいました。なんと優先席というか、車椅子エリアが1つの車両に6ヶ所も!バリアフリーすごい。
ディーゼルで列車古いのかな?と思ったらすごく最新。
2022に導入の車両だったみたい。

乗換

40分ほどで瑞芳に着きました。乗換です。
カタカナ表記とても助かる。
青桐行きに乗ります。
一時間に一本らしいので気をつけて。
プラットフォームに天燈飾ってあってテンション上がる。

瑞芳の駅に到着。
ここから、台湾鉄道 平溪線に乗ります。
約25分くらい。

ローカル列車の旅としてもオススメのエリアだそうです。渓谷が綺麗でした。

ここでトラブル。
Google先生は経路ナビをしていると、乗換まであと何駅というのを表示してくれるんですが、GPSがずれたのか一駅手前で『ここ降りる駅』と表示。

「げっ?!」と焦って降りたら、なんと駅名の看板が違う
まって?!電車一時間に1本!!と慌てて列車に飛び乗り直し。

……停車時間たまたま長くてよかった……。

そんなトラブルもありつつ、どうにか十份へ到着。

十份に到着

乗り遅れたら困るので、時刻表は撮影する。
十份に着いたー!
良いローカル感。
雨が多いらしいんですが、晴れててよかった。

やはりゴールデンウィーク。一時間に一本の列車の乗車率はかなり混み合ってました。

でも、車で行く人が多いと聞いてたとおり、列車に向かって手をふる方々が車道にいたりもしていて、想像してたほど車内の混雑は酷くはなかったです。

渓谷にある山間の駅。
山間で祈るって天官クラスタ的に美味しいので嬉しいです。
わんわんを音で遊ぶと王王

十份で列車を降りたら、北北基おもしろカードの天灯あげの体験プランを対応してくれる“十份吉祥天燈”さんを目指して線路沿いを1キロくらいぷらりと歩きます。

線路沿いにお店がズラッと並んでいて面白い。

ショート動画作りました。

あれだ!あれがしたい!
結構早い速度で飛んでいく。

天燈を飛ばす


十份吉祥天燈さんに到着。
北北基おもしろカードを見せると
『ok! このカードだと天燈は一色になっちゃうけどいい?』という確認が。
実はランタンは願い事ごとに色が異なります

赤色-健康運
黄色-金運
藍色-事業運
紫色-学業運
白色ー明光運
橙色-愛情運
緑色-順調運
さくら色-幸福運
桃色-人気運

1色 150元
4色 200元
8色 350元

私は願いは『赤でお願いします!』と即決。
願い事と飛ばしたかった色が合致しててよかった…!
というわけで、一色のランタンを飛ばすことに。

お姉さんが注意事項や書き方を教えてくれました。

十份はスリもいるそうなので、リュック気をつけてね!と熱心に注意してもらった。
クローゼットハンガーラックのようなものに、とても大きなランタンをぺろっとかけてもらい、そこに横にある墨壺から筆で願い事を書いていく。

裏と表を書いたらお姉さんを呼ぶと書いてない面に変えてくれます。


願うは、病気平癒。

三面に書き連ね、
4面あるから、一面はこれを絶対書くと決めたのだ。

天官賜福 百無禁忌” 

書きますよ。書いたよ。
このために来たのだもの!

このために来ました。オタ活楽しい。

願い事を書いたので、お姉さんを読んだらお兄さんが出てきて
「一人?動画も写真も私が撮るよ〜」
と至れり尽くせり。ボッチに優しい……。

天灯はどうやって飛ばしてるのかなぁと思ってたら、思いのほかちゃんとした御札?らしきものが火種として使われていて「ほえ〜」と素で声が出た。

飛んでけ〜

頼むよ。叶えてくれ。神様。
この願いさえ叶うなら、他の願いなんて、あとは自力でどうにかするから。

火が点くとすぐさま膨らんで、お兄さんの「3、2、1!」あっという間に飛んで、風に煽られて大きく揺れながら赤い天灯はすぐに見えなくなった。

お兄さんはすぐに「撮れたよー!」と手渡してくれ、「お店の奥にお手洗いあるからね!」と言ってくれました。

感傷に浸る間もなく、お手洗いの利用のお薦めをされる。
笑うしかない。

「アリガトー!借りるね!」

借りました。

水道事情を考えると、ここでお手洗い借りれるのは本当にありがたいことなんだけど、
「(情緒〜!!)」
と思ったのも事実なので、上の動画はせめてもの情緒として一花一剑の曲をBGMに選択しました。

任凡尘俗世笑我 山间祈长明

歌詞は長命灯だけれども、山間で灯りに祈る、ということや、3巻の場面を思い浮かべ…

お手洗いは綺麗でした。
山間でお手洗いは困るからね…切実な問題だから…使っていいよ!の声掛けありがたいよね…!

でも情緒〜!!


お手洗いをお借りし、店内でランタンの揺らすと光るオモチャを購入。
お土産に友人たちの分も。

帰ろうかどうしようか


お昼をここで食べようかな?と思ったんですが、朝のんびりしてたのであまりお腹も空いておらず。
チラリと時刻表を見ると、あと10分で瑞芳へ戻れる列車が来る。

「(…九份へ、行けるのでは…?)」という考えが頭を過り、本来なら台北に戻る予定を変更、九份に行くことにしました。

九份は雨が多いらしく、今日なら晴れてそう…!!ということもあり、まったく行き方も調べていないけれど、大丈夫、Googleがなんとかしてくれるはず…!と、Googleに熱い信頼を寄せ。

行くぞ、九份。

町中を散策しつつ天灯を飛ばす人々を眺めながら「また来たいなあ」と
思った十份でした。

なんとかなった。
ありがとうGoogle。


九份についてはまた別の記事で!

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