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HAMLET 9/16 12:30

昼公演だからか若いというか幼い子が目立っていた印象で、笑いが大きく起こり軽い感じの雰囲気だった。感じただけだけど、やっぱり夜のが好きですね。好みの問題だし、夜だから確定ってわけでもないけど。確率の問題?

3回目にもなると他を見る余裕が出てきて、というか14日夜公演が凄まじく感情の渦だったから、まぁ他にもいろいろ目を向けられるようになってきたわけで。その中で一番面白いと思ったのがロゼギルの描かれ方。よくわかんないまま出てきて殺される脇キャラという認識のされ方が一般的のようですが、今作は単なる脇キャラではないのが本当に面白い。まずキャラがちゃんと分けられている。ローゼンクランツは声の大きいアホの子、あまり頭で考えずに流されるままにという印象。どうしよう?って聞いちゃうあたりが本当にダメ、権力に乗りきれない。実際ハムレットは「人間を見ても楽しくない」の件で噛みついたくらいで、あとは基本的に空気扱い。あまり気に留めていない、多分ちょっとウザいくらい。が、ギルデンスターンのことは明確に"嫌い"なのが手に取るようにわかる。手が出る(≒暴力)のはギルに対してだけ、ロゼにはしない。さっきのどうしよう?も聞かれた相手はもちろんギルで、そうするとここはこうしようと指揮しているのもギルで、ハムレットにはそれがわかる。ギルに手が出るのは2回、1回目は何故お前たちはエルノシアに来たのかと問う場面。2回目は笛。本にはここでギルに対して俺を見くびるなと怒っているが暴力を振るうような描写はないので森さんの演出でしょう。1回のみならず2回もあるからとても印象に残る、ハムレットのギル嫌い。台詞の通り「見くびっている」が許せないんだろう。ギルは基本的にビクつきながら周りを見ている、旅芸人が着てすぐの劇中劇では後ろの方で怯えた目をしている。権力に現在の王に着いたほうが良いと思ってはいるものの、ハムレットを凌駕するほどの頭脳はなく及び腰で、だから余計にハムレットはイラつくんだろうなと見てて思った。すごい、嫌いそう、ワカル。だから、海賊船に乗り込んだ時見捨てたのに納得できる。だって嫌いだし。すごく嫌いだし、イラついている。

と、という話を140文字以内でしたらロゼギル(舞台)もそんなキャラクター設定だったと聞きちょいと検索をしたところ、ローゼンクランツ(生田斗真)は明るくて抜けてるアホの子、ギルデンスターン(菅田将暉)は理論派、だったらしく。森さんはロゼギル(トム・ストッパード)までも鑑みたうえで今回のHAMLETを作っているのか!と驚いた。ほぼノーカットだからこそ、キャラクターはそこに生きている。