創建エース西山つぶやき20240410

西山エックス 第146号
【アメリカさん ②】

前回の続きです。

しばらくしてアメリカさんが2、3人オレ達の処へやって来た。ちょっとおっかなかった(こわかった)けど、永ちゃんがアメリカさんに向かって敬礼をしたのでオレも一緒に敬礼した。なんで敬礼したのか良く分からない。
そうしたらアメリカさんの一人がなにかを永ちゃんとオレに一つずつくれた。
あとで分かったけど「チューインガム」だった。
アメリカさんも7歳と8歳のくりくり坊主が敬礼してくれたので嬉しかったに違いない。永ちゃんもオレもアメリカさんを見たのは初めてだった。生の英語を聴いたのももちろん初めてだ。
永ちゃんもオレもアメリカさんが何を言っているのか全く分からなかったけど、それ以来、2人共アメリカさんが大好きになった。

帰り道、永ちゃんが「ヨッちゃんさっきアメリカさんに貰ったもの喰ってんべェか」と言ったので、「そうだ喰ってんべェ、喰ってんべェ」と二人共恐る恐る口に入れてみた。「永ちゃんこれウンメーのォ」「うんウンメェもんだな」けどいくら噛んでも噛んでも食いちぎれない。「永ちゃんこりゃなんだんべェ」「なんだんべェかなァヨッチャン」そのうち、味がなくなって来たので、「飲み込んじゃェー」と二人とも意を決してエイッと一緒に飲み込んでしまった。
「永ちゃん、あとで腹が痛くなんべェかのォ」「わかんねェな」「そんときゃァドクダミでも喰えばおおごとにはなんべェよ」「うんだ、うんだ」でも二人共その後、腹は痛くならずに済んだ。

続きはまた明日。


2024年4月10日 33円

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