アニメのビジネスモデルの整理(1)
SHIROBAKOって知ってますか?
2014.10.9~2015.3.26に放送された「アニメーション業界の今」を描いた作品です。内容はアニメ制作の中で生じる人間ドラマとなっていて、これがとても面白い!普段アニメ観なくてもオススメ!
作品を作る仕事って素晴らしいな…と思うわけですが、リアルのアニメ制作現場は明るいだけではないようです。
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上記のように、アニメ制作会社を取り巻く環境は厳しいのが現状です。
ではなぜ、このような問題が発生するかというと一般にはアニメのビジネスモデル(お金の流れる仕組み)にあるとされています。
アニメ産業界 = 製作業界(制作を内包) + 流通業界
まず、アニメは儲からないというイメージがあるかもしれませんがアニメ産業界自体の市場規模は約1.5兆億円(2013)です。これは、業界として盛り上がりを見せるスマホ向けゲームを含めた国内ゲーム市場規模の1兆1925億円(2014)を超えた額となります。
では、なぜアニメ制作会社は儲からないのか?
まず、アニメ産業は大きく製作業界と流通業界の2つの領域に分かれます。そして、製作業界の内にアニメ制作業界が存在します。
※(SHIROBAKOのメインの舞台やマングローブはココ)
これを踏まえて、各業界の規模を見てみましょう。
アニメ産業(約1兆3000億)
= 製作業界(約1500億) + 流通業界(約1兆1500億)
=《 制作業界(約500億) + 製作その他(約1000億) 》+ 流通業界(約1兆1500億)
※数式の値は「数字から読み解く日本のアニメ産業(増田 弘道)」を参考
つまり、1兆円を超える経済価値(潜在的価値)をアニメは持ちながらも、その価値の大部分はアニメ制作現場以外の場で生み出されており、アニメ制作現場には届いていないことが冒頭の問題に繋がる訳です。
じゃあ、なんで届かないの?
※なお、文中に間違った情報等があれば教えて下さい
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