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金沢スタジアムのネーミングライツについて

2024年に完成する金沢スタジアムのネーミングライツの契約は、3年間で年間1,200万円となっています1

他の日本国内の例と比較すると、この契約額はかなり低いといえるでしょう。例えば、味の素スタジアム(東京スタジアム)のネーミングライツは、2003年3月1日から5年間の契約で、12億円、Yahoo!BBスタジアム(神戸総合運動公園野球場)は2年間で約2億円、福岡Yahoo!JAPANドーム(福岡ドーム)は5年間で25億円など、他の都市の主要なスポーツ施設と比べても明らかに低いレベルの契約額となっています​。ちなみに味の素スタジアムのその広告宣伝効果は、電通の試算によると66億円だそうです2

しかし、ネーミングライツの価格は、施設の規模やその施設が持つ集客力、さらにはその地域の経済規模などによって大きく左右されます。したがって、金沢市の新しいスタジアムがそれほど大規模ではない、または他の大都市と比較して地域経済が小さいといった事情から、ネーミングライツの価格が低くなるのは自然なことかもしれません。また、ネーミングライツを取得する企業にとっては、その価格が低いということは、それだけ広告としての投資リスクが低いということでもあります。
ネーミングライツには多くのメリットがあります。企業は、地域への貢献を通じてイメージアップを図ることができ、また、施設名に企業名を組み込むことで高い宣伝効果を得ることができます3​

総じて、金沢市の新しいスタジアムのネーミングライツの価格が他の都市と比べて低いことは、ある程度の投資リスクを低減しながら、地域への貢献や高い宣伝効果といったメリットを享受するための合理的な選択といえるでしょう。

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