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個人がメディア化する時代

QUANT時代に行っていたデジタルメディアの分析調査を発信していく取り組みを、Glossom Data Insight Labとして改めて行っていくことになりました。昨年から少しづつ取り組みを始めてまして、今回スマートフォンでの情報収集に関する定点調査ということで、前年調査結果との比較をまとめました。


概要は、上記の通りなのですが、その中で個人的に気になったのはSNSの利用率が減少し始めている点でした。世代別利用率では10代〜40代までが減少しているのですが、サービス別に見ると増減がありまして、Facebookが10代20代で減少、Twitterが10代30代で減少。一方で、YouTube, TikTokが10代20代で増加、Instagramは全世代で増加しています。

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これらの変化の背景には、様々な論点があると思うのですが、その1つとしてSNSの使い方が変わってきているのでは?と感じています。リアルでの人間関係をもとにした交流と、SNS上のみでの関係があったときに、後者の使い方の増加を日々、実感します。YouTubeにおいては、さらに10代の利用時間が倍増しました。コロナ禍の中で200名以上のタレントがYouTube配信を始め、再生回数を伸ばしているので、その影響も大きいと思います。また、その多くが個人のチャンネルとして運営されている点にも注目しています。

更に、SNSの使い方の変化に関しては2つのことを感じています。1つは、SNSも様々なサービスが台頭する中で、使い分けが進んでいる点。私自身、仕事や友人関係などリアルの関係性に基づく使い方をしているのはFacebookのみで、Instagramはペットや趣味のテニスやアクアリウム、Twitterは自宅近隣のエリア情報のアカウントを中心にフォローしています。隙間時間にニュースやメディアの記事をチェックするのと並行してフィードの更新を見るのが習慣化しています。

もう1つは、マイクロインフルエンサーの活躍です。これまで地上波を中心としたマスメディアに登場し、圧倒的認知を得ることを目指していたような人が、ネット上の様々なSNSが乱立する中で、世間的な認知度はそれほど高くないものの、その世界では知られる人≒マイクロインフルエンサーとなっています。その中から有名になる人はごく一部ですが、マイクロインフルエンサーは多数生まれていく、そんな世界になっているように感じています。

ユーザーの多面的な興味関心と、それに応え得る各ジャンルで活躍するマイクロインフルエンサー。まさに個人がメディア化する時代なのだと感じています。そして、そうした小~中規模な繋がりの中で伝達していく情報の在り方にとても興味を持っています。Glossom Data Insight Labで、引き続き深掘ってみたいと思います。


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