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作品をコンテクストに置くということ『ロケットマン』を観て考えた

『ロケットマン』を観てきた。エルトン・ジョンの初期の作品、「Your Song」とか「Tiny Dancer」に不思議なイノセンスが宿っている理由がわからなかったけど、この映画を観て理解できた。彼は作詞のバーニーに片思いしていて、彼はゲイじゃないので叶わない恋のせいだったんだね。

宮沢賢治が『銀河鉄道の夜』を書いた理由も、彼がプラトニックなゲイで、叶わぬ恋にこころを悩ませていたからという資料が出てきている。詳しくは『宮沢賢治の真実』や『宮沢賢治の青春』を読んで欲しいけど、悲恋というのは素晴らしい音楽や物語を創るものなんだなあって思った。

僕はまったくエルトン・ジョンの音楽に興味を持てなくて、大学時代にも初期の数枚とベスト盤を聴いてもういいかなって思ったんだけど、少し追いかけてみようか感じている。『ボヘミアン・ラプソディ』のときもそうだったけど、物語を受容したあとに聴くクイーンの音楽が全く変わって聞こえた。

自分の中にコンテンツを楽しむためのコンテクストが成立していることが、それを最大限に楽しむ必要条件だとしたら、編集の立場で逆にそのコンテクストを作る方法を考えることもすごく大切。これ考えていきたいテーマだ。

あと、3億枚のレコードを売ったり、3,700万枚もシングルを売ったりしたエルトンが、若い頃は1聴しただけでその曲を覚えてしまうという特技を持っていた。あらゆる作曲技法について記憶に留め、それを自分の創作に活用する能力が飛び抜けて高かったんだろうなぁ。創作と暗記の重要性だよ。これ、コルクラボマンガ専科でやったやつ。


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