見出し画像

70. ONVIF対応のリモートカメラを制御する

前回の記事                        次回の記事

はじめに

ONVIF 対応のカメラを制御する

ネットワーク対応のリモートカメラ

防犯意識が高まっているのか、最近、安価で手軽に設置できて、スマホ等からネットワーク越しに動画を見ることができるリモートカメラが増えているようです。家電量販店に行くと様々なリモートカメラが売られています。
大抵の機器が、家庭内 Wi-Fi を介して、スマートフォンと接続して、リアルタイムに動画が見れたり、動体検知の通知ができたりします。更には、何らかのクラウドサービスを介して、外出先からもリアルタイムで見ることが可能です。中にはマイクロフォンも装備されていて、音も一緒に聞くことができたりします。
それらを行うためには、リモートカメラメーカーが作った専用アプリケーションやクラウドサービスを使うことになります。
このような使い方は、このマガジンの読者や私のような変人以外の、一般人から見れば当たり前の話なのですが、室内の画像や音を第三者にゆだねるのは、なんとなく気持ち悪くありませんか?
ということで、それらの専用アプリ、専用サービスを使わずに、動画を見たり、外出先から動画が見れたり、リモートカメラの中には、カメラのポジションを移動したりズームを行ったりできるものもあるので、その制御もできるようにしようというのが、今回のトピックです。

ONVIF

このようなリモートカメラ系のデバイスに限らず、ネットワーク越しにアクセスする際、すでにデファクトの標準プロトコルが存在するなら、それを使うに越したことはありません。なぜなら、接続時のセキュリティや実用時の様々な問題に対する十分な考慮がなされていて、さらに多くのユーザーが使っている場合は、セキュリティなどの問題が発見されれば、報告や注意喚起が行われ、修正されていくからです。更に自分自身が開発生産しているなら話は違いますが、第三者が生産・販売しているデバイスに装備されているネットワークプロトコルなど、容易には知ることはできないし、問い合わせたところで教えてくれるとも限りません。どの機器を購入するかは、購入者である我々が決めることなので、デファクトの標準プロトコル対応の機器を購入することになります。
今回は、ネットワークカメラ機器なので、その標準プロトコルである ONVIF を採用しているネットワーク機器を選択することにします。

ONVIF は、Open Network Video Interface Forum の略です。オンビフと読むようです。プロトコルのサイトは、Home - ONVIF です。詳しくは、

ここから先は

9,098字 / 9画像

2022年3月にマイクロソフトの中の人から外の人になった Embedded D. George が、現時点で持っている知識に加えて、頻繁に…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?