歌詞に書けない

約三年引きずったあいつの話。
最近になってわかったのは、歌にもしたくないほど最低な恋だったってこと。
ここでだけ、今夜だけ、本音を吐く。

「愛がなんだ」って言いたかった。
どうしたってそばに居ようとしてた。

ずっと、憧れてたんだと思う。
あいつは何でも持ってた。
お金も、人脈も、容量も良かったし、気遣い上手で、だから女の子の扱いにも慣れてた。
赤いシャドーの後ろに跨ったら、きっとどこにでも行けるんだろうなって思ってた。

遊んでるくせに、私には手を出してこないから、特別だって勘違いしちゃった。

あれが欲しい、あそこに行きたい、これがしたい。
私の望みは何だって叶えてくれた。
他の女の子との予定をすっぽかして、私に構ってくれた。
たった一言で、仕事終わりに2時間かけて会いに来てくれた。

だけど、彼女にはしてくれなかった。
だからもう、半分諦めてた。

彼女がいるのに愛に来るし、彼氏がいるのに会いに行った。
会ってる間は全部忘れて、恋人同士みたいな時間を過ごした。
もう付き合う必要なんて、名前なんていらなかった。

どうしたってそばに居たかった。
居心地悪いけど、一緒にいる時の私が好きだった。

結婚したいって言った時、また冗談だって流されたけど、私は本気だった。
最後の最後は私を選んでくれるってどこかで期待してたんだと思う。
お前は浮気するからって言ってたけど、お前だから会ってたんだよ。

ちゃんと伝えてたらよかったのかな。

最近、好きな人が出来ました。
お前よりも好きになれる人。
この間の誘いを断ったのは、その人を悲しませたくなかったからです。
だからもう、終わりにしようか。
終わりの言葉もないような関係だから、一方的になるけど、終わりにするね。

どうかお幸せに。

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