hide TRIBUTE SPIRITS

hideの1周忌に販売されたトリビュートアルバム。

この時期は私の人生でも色々あった時だったので、このアルバムの存在を知りませんでした。

この後もトリビュートアルバムは発売を続け、7枚出てるんですね。

エセファンと言われても言い訳できませんが、ほんと知らんかった…

このトリビュートアルバムのすごいところは、トリビュートアルバムとしては日本唯一のミリオンヒットを記録していること。

販売時期が1999年でCD全盛期だったことや、hideのカリスマ性も相まってのことだとは思うけど、それにしてもすごい。

hideの死後最初のトリビュートアルバムということもあり、縁のあったアーティストが多く参加していて、中にはメジャーデビュー前のバンドも。

「Beaty&Stupid」をカバーした清春は面識はなかったらしいけど、hideへの尊敬の念はあったと信じたい。

全体を通して感じたのは、hideへの愛。

愛情表現はそれぞれ違うけれども、参加アーティストなりのhideへの愛情が随所に感じられる。

piano一本でhideを失った悲しみや後悔を表現したYOSHIKI。

布袋ワールド全開の「ROCKET DIVE」では、hideに向けたと思しきメッセージも。

個人的にツボだったのは、「TELL ME」を歌ったkyo。

横須賀サーベルタイガーで一緒に活動していたkyoが喋っている映像を以前にみたんだけど、もっと野太い声だと思っていたので、想像以上に甘い感じが意外でした。

ちょっとSIAM SHADEのHIDEKIかと思ったくらい。

そのSIAM SHADEは「ピンクスパイダー」をカバー。

こちらもSIAM SHADE感満載でした。

「ピンクスパイダー」はコーネリアスもこのアルバムでリミックスしているんだけど、これは賛否両論ありますね。

完全に好みが分かれるところ。

私はこういうジャンルは好きではないので、全く別物と思えば…って感じでした。

「LEMONed I Scream」を歌ったSHAMEは残念ながら存じ上げないんですけど、彼らはhideに見いだされたバンドの1つのようです。

hideのバージョンより少しゆっくりで聴きやすい印象でした。

ZEPPET STOREは当然ながら「FLAME」をカバー。

もともとZEPPET STOREに触発されてMISERYを再構築した楽曲なので、木村さんの声がハマるハマる。

「SCANNER」はLUNASEAワールドにhideがいる感じ。

RYUICHIのねちっこい歌い方がこの曲には合う。

「ever free」を歌ったバンドも残念ながら知りませんでした。
一瞬GACKTを思わせる感じでした。
やや爽やかなアレンジ。

「限界破裂」を歌ったOBLION DUSTはSpread Beaverでギターを担当したK.A.Zが在籍したバンド。

hideバージョンの妄想ストーカー的世界観とはまた違う、一方的に愛している人を地下室で監禁して目の前でじっくり追い詰めていくイメージ。

「Doubt'99」を担当したのはBACK-TICK。

BACK-TICKは本来ROCKET DIVEを歌うはずだったけど、布袋さんに譲った結果「Doubt'99」をカバーしたそうですが、BACK-TICKのイメージや楽曲にぴったりハマるのはむしろこちらかと。

「かっこいい!」の一言に尽きる。

GLAYは「MISARY」を担当。

「GLAYが歌うとこうなるのか!なるほど!」と納得させられる感じ。賛否両論あるものの、私はこのアルバムで最もhideへの愛情を感じる1曲だと思いました。

そして、このアルバム唯一のhideボーカル曲が「CELEBRATION」

この曲はhideのソロ曲ではなく、Xの曲でhideが作詞作曲したもの。

Xの曲の中で私が好きな曲ベスト5に入っている曲。

hideの世界観が溢れる、Xにしては珍しい明るさを感じる曲です。

TOSHIボーカルもまた素敵なのですが、hideだとまた印象が変わります。

実際にライブでも拡声器を使用して歌っていて、もはやhideのソロ曲として認定されてもいいんではないかと個人的には思っています。

このアルバムがミリオンヒットを飛ばしたのは、時代的背景ももちろんあったのだろうけど、それだけではない何かを感じました。

1999年に販売されてから、もう20年近くが経とうとしていますが、今聴いても色あせない、むしろカッコいい。

今年はhideの20周忌でもあり、4月にはメモリアルライブもあります。

このアルバムに参加した布袋さんもライブには参戦が決定しています。

hideのトリビュートアルバムについては、色んな意見が交わされていて、必ずしも肯定的な意見ばかりではないけれども、死後7作もトリビュートアルバムが作成されるって、やっぱり多くの人に愛された人だったのではないかと思います。

hideは天国でこの状況をどう見ているのかな。

きっと笑いながら見ているんじゃないかなぁ。

TAIJIと二人で。

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