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人生フラフラロンドン日記 ~Week 66~

ロンドンに来てから66週間が経過。晴天続きでもうすっかり夏なのかなと思う。晴れてても夜になれば全然寒いが。それでも太陽がえげつないほど暖かい街がロンドン、日差しがさせば長袖じゃ暑いし、サングラスも必須の季節になってきた。

小さい時から大好きだったケロッグのこのお菓子をムチャムチャ食べている。粘着性があるのでムチャムチャという擬音で正解。日本じゃ中々見かけなかったから嬉しい。でもスーパーだと5個入りとかしか入ってないから悲しい。200個とか大量買いしたい。

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1.

平日から崖っぷち、Seven Sistersへ。もうすぐ日本へ帰ってしまう友人が行ってみたいとのことで、ロンドンから電車とバスに揺られ、南部のイースト・サセックス州に向かった。白いベールを被った修道女のように見える崖が続くからSeven Sistersと言われるらしいこの岸壁群、実は8つの崖で成り立っているらしい。天候にも恵まれたこの日、青空とその白壁のコントラストはまさに絶景。今まで行ってきたイギリスの観光地の中で一番綺麗な場所だったかもしれない。年に60cmほど削れていくこの崖はいつかなくなってしまう光景。今しか見れないそのきらめきを崖から感じた。

とはいえ7〜8つの崖を越えていくのは中々ハード。アップダウンの激しい坂道が続く。景色は最高だが海に吹き下ろしていく風は、時折、身体が持ってかれてしまうのではないかと思うほど怖かった。高所に来ると「ここでスマホを落としたらどうなるんだろう」など良くないことばかり考えてしまう。

たくさんの羊を見ながらEastbourneに向かう。少し寂れたBrightonのような印象。海辺のリゾート地だけども、リタイアした老夫婦が多く訪れているようだった。こう考えると自分は南の街ばかりに訪れている。

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2.

雰囲気はとっても軽井沢、Box Hillへ。友人に誘われてハイキングに向かった。ロンドンはVaxhallから電車に揺られて南へ1時間。電車を降りると、空気がひんやりと美味しい避暑地のようだ。心なしか家屋も綺麗で軽井沢のような雰囲気があった。ロードバイクを走らせている人も多かったが、2012年のロンドンオリンピックの際には競技開場となっていたらしい。ハイキングのルートは思っていた以上に勾配が厳しかったが、頂上にたどり着いた時の景色はロンドンの高台とは違った綺麗さ。なお頂上までは車でも行けるらしく、犬や子ども連れも多く、家族に人気なピクニック地のようだった。たまには山の中を歩くのもいい。体から毒素が抜かれていくようだった。

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3.

今週の音楽まとめ。

月曜日はEthan P. Flynn。音楽が色だったり、形に見える共感覚なんて感覚があるけど、それを擬似的にでも感じられる音楽を奏でる人だった。特別、何かに凝っているわけではないはずのサウンドなのに、イーサンが作る音楽はキラキラと光って見えた。牧草地だったり、海だったり、暗く静かな1人の部屋にいるようにも錯覚できてしまうメロディーに彼はやはり天才だなあ、と惚れ惚れ思う。

火曜日は青葉市子。会場に到着して余りの行列にびっくりした。しかもそのアジア人の少なさ。日本のアーティストがロンドンでライブする時はなんとなくアジア人がかなり多くいる実感があったけど、青葉市子の時にはその少なさにとても驚いた。演者として音を使いこなす、奏でるというよりも、青葉市子が音楽にとても愛されている人なんだろうな。ずっと彼女の周りを音が跳ねているように感じる。2日間のロンドン公演がソールドアウトしたのも納得。

木曜日はHMLTD。ライブを観て確信したけど、文句なしの2023AOTYだ。音楽の持つ神話性を考えてしまう傑作。初めてアルバムを聴いた時、「まだ音楽という概念が当たり前になかった時代の人が初めて音楽に触れた時の衝撃」ときっと同じものを身をもって感じたし、ライブではそのカルトヒーローぶりに電流が走った。世紀のカリスマはいつでもアンダーグラウンドにいる。

日曜日はUnfold。過去最高回だったのでは? 出てくるDJはみんな良かったし、前日の誕生日に誘われていたが行けずじまいだったPablo Bozziがラッキーなことに出演していて、そのテクノをディスコやトランス、ニューウェーブと繋げるプレイは圧巻だった。最後のVoiceDroneが予想以上に早く思ってしまい物足りなくなってしまったのも事実。だけど腹八分目だからこそまた行きたいと思えるのかも。初めてFoldに連れてきてくれた友人との最後のUnfoldだった。こんなに楽しい場所を教えてくれてありがとう。

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4.

誕生日、26才になりました。

いつものギャルたちが祝ってくれた。3、4月と彼女たちの誕生日を祝ってきたのだが、いざ祝われる側に回ると小っ恥ずかしい。手紙でも書こうかと思っていたけど、時間が無く書けずじまいのままで当日を迎えた。そしたら、彼女たちはいつも通り待ち合わせに40分ほど遅刻してきた。全然書く余裕あったからウケる。とりあえず書けなかったことは、いつもありがとうということ。昨年の8月、どん底にいた自分を掬い上げてくれたのは彼女たちでした。ロンドンに来てからできた、毎日のように会える初めての友達だった。したいことを素直に受け入れてくれる柔軟な考えの2人が大好きだ。

誕生日前日から当日にかけて飲み会を企画した。びっくりするくらい人が来てくれてナチュラルに感動した。もともと家族以外に誕生日をまともに祝われたことが無かったから、こんなに友人に囲まれて誕生日を迎えることができたのは未だに信じられないところがある。思い返せばここ数年の誕生日は最悪だった。一昨年はマッチングアプリで知り合った人を4時間待ってドタキャンされ、昨年は前の恋人に振られかけて一日中泣いていた。ロクでもない人たちを気にかけていた自分がアホなだけだった。だから今年はこんなに幸せでいいんだろうか、とずっと思っていた。来てくれた人、みんなありがとうございました。来れなかった人、遠方から祝ってくれた人、みんなを大切に思っています。本当にありがとう。

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〜今週のまとめ〜

誕生日があったからか、ずっとソワソワとしていた週だった。いくつになっても誕生日は嬉しい。誕生日当日、思っていた以上の人が集まってくれて本当に嬉しかった。ロンドンに来てからというもの、僕は何かを成し遂げられたわけではないけど、それでも自分の人柄を好いてくれて、いつも近くにいてくれる人がいる。昨年、人に裏切られてから、自分に価値を見出せなかったけど、会いたいと言ってくれる人たちのおかげで、自分に価値がないのでは無くて裏切った人が最悪なだけだったことにやっと気づけた。嫌いな人を大切にしている暇はないし、どこかで痛い目を見てることを祈ってます。僕はイライラするより、キラキラしていたいしね。自分を気にかけてくれる人たちも自分も、本当に僕は大好きです。色々な目標があるけど26才はちゃんと愛を返していきたい。イギリス生活はまだまだ続く。

久々の焼き魚は美味しい


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