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縄文の叡智にもどる

戦いがなく平和が1万年も続いた奇跡。

「縄文」という時代。

この縄文の遺伝子を50%も引き継いでいるのが、アイヌ民族。

かねてからその深い智恵を、知りたいと思ってた。


日本人にはアイヌの血が数パーセント以上は入っていて、ルーツの一つであると思ってる。


大好きなネイティブ・アメリカンの生き方にも似ているんじゃないか、と思ったらやはり、その通りだった!


北海道の東端、夢のように美しい屈斜路湖のほとり。湖のほとりに湧く温泉に入ることのできる「丸木舟」というホテル。アイヌ料理とアイヌの歌と踊りのステージと共に、この場を45年も営んでいるアイヌのアトゥイさんの、アイヌ文化とは?」「アートとは?」の講話を聞かせて頂けるチャンスが訪れた!


文章にすることを躊躇うほど、大切なことだったし、いまだに正確に言葉なんかにすることはできないと感じてる。
大きすぎて、形には収まりきらなくて心で受け取ることしかできない。

アイヌもネイティブ・アメリカンも、文字によって大事なことを伝承しなかった理由はこれかと確信した。

うまくはかけないけど、2つだけ書こうと思う。

1、アートとは何か。

アートとは生きることそのもの。アイヌ語には、芸術とかアートに対応する言葉すらない。それほど生きることそのものなのだ。


アイヌでは、
「歌や踊りや作品は、人に見せるためや、人を喜ばせるためではなく、カムイ(神)に喜んでもらうためにおこなう」のだと!!


アイヌで「神」は、動植物や自然現象のあらゆるものに宿り、人間の中にももちろん宿っていると考える。


ああ!そうだ、それが答えだ!

アートは、自分の奥深くにある偽りのない神聖な部分を喜ばせるために行うものだ。

そして、その神へ感謝、賛美、溢れる思いを表すため。

だから比較も順位も批判もない!

そして全ての命の数だけの幸せ(アート)があるはずだと断片的に思っていたけど、全てに通じる答えがついにもらえた!!

全身全霊でそれを行っていると、その余波の共振で、それをみた人の心も揺れ、震えるのに違いない。(これは私の解釈)


2、戦いが起こらない知恵とは?

アイヌは個が確立している。他者を満足させるために何かをすることはあまりない。物事は自分自身を満足させるためである。(ああ、これは誤解されがちだけど、めちゃくちゃ深い真理だ!)

また、「団結する」ということがない!

ああ、それも素晴らしい!だから分裂も無いのか!!!依存はなく自立した個同士の、助け合いだ。

意見の相違があったときは、魂を乗せた言葉で心と心でとことん折り合うまで話し合う。相手が話している時にはじっと聴き遮らない。時にその話し合いが1週間続くこともある。勝ち負けの概念はない。勝ち負けのスポーツに熱狂することもない。比較も、何かを羨むこともない。もちろん関係性に上下の概念もない。そしてその代わり、ヒーローなんかもいない!
(スポーツは自分を磨くために人とPLAYするのだと私は解釈。)


…..ああ、これも完璧な答え合わせ。

新鮮な素敵な言葉たちだった!嬉しい。

アイヌ料理は全て美味しかったし、アトゥイさんの楽団の歌と踊りは衝撃的だった。心を震わされて、私の境界や世界を打ち破られて広げられるものだった。生々しく、くすぐったいほど根源的だった。

世界中の様々な地域の、長い歴史と深い知恵を持った原住民たちは、新しい民族からは、その深すぎる哲学が理解されずに、なんと逆に、粗野だなどと言われ、扱われ、迫害や侮辱をうけて、土地から追われた。残った人数は僅か。

人類が続いていくために積み重ねられた大切な知恵は、どんどん消されていく。

本当のものは、わかりやすく形をなしたりしないし、物質主義の目で見るなら、控えめに隠れているから。

全てを生かしている、こんなに永久で、天文学的で、大きくハッキリとしたものなのに。

私も、僭越ながらこれを伝える使命を持たされていると感じてる。

大地の力を伝えること、食べ物のエネルギーや、
私たちの体自身の持っている根源の力、この大きな宇宙の神聖な循環を、伝える役割を私はもらってる。

身体性や、大地から、どんどん離れていく人類の行く末。

すでに現れているのに、見えるている人は少ないかもしれない。

「所有」の幻想を追いかけて、心でなく頭だけで会話して、ビジネスや金融の最先端についていこうとすると、どんどん見えなくなつていくはず。いったい何を追いかけていたのか、いつかは、虚無感でいっぱいになって、ようやく気づくことになるはず。

おそらく何万年も、人類がトライしては滅び、またトライしては滅んできた同じ轍を踏む前に、コツコツと伝えないといけないと思ってる。

こんなに熱く語っちゃうと、
宗教だとか、ヒッピーだとか、怪しいスピだ、というカテゴリに、
今までは、すぐに放り込まれてきたけど・・・

そうではないと、段々と伝わるようになってきたことを、信じていく。

心と心を重ねあって、カッコつけず、恥ずかしがらず、お互いの自身の力を思い出して、大切に感じようとすれば、誰にも伝わるはずのことを、コツコツとやっていこう。この歳になっても青臭くやり続けようと思うのでした。


アトゥイさんの宿の 屈斜路湖のほとりの温泉にて


#アイヌの知恵 #縄文遺伝子 

栗林隆くん、皆様、アレンジありがとう。


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