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ギグワーカー ノ ススメ

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どうも、こんにちはこんばんは、酒かえるでございます。久々のnoteは、自分に起こった色々を書いてまいります。

【悲報】酒かえる氏、突然無職になる。

昨年5月に出したnoteでは独立()出来ることに浮かれておりましたが、ここは声を大にして言いたい。

儲け話にはマジで気をつけろ。

事業計画って、マジで大事。ガチで。痛感させられた。いきなりここやってねってボロボロの居抜き物件?を渡されて、報酬的にもどんぶり勘定なら……無理やろ……。

飲食事業の新規立ち上げなら、人の引き抜きを打診した時点で物件の工事計画も営業計画も何もかも終わっていて、あとは人を迎え入れるだけ、というところまで進んでいないと……。その当時の俺も、そのgdgdな条件を呑んで、よくもまあ……やりましょう、とか言いましたよね……。

ここでフリーランスと雇用契約について、もし会社が倒産した場合にどうなるか、という違いについて記してまいります。

先に雇用契約を締結していた場合。雇用契約を結んでいた会社が倒産した場合、会社の持っている残りのお金が何に使われるか。

法人に破産手続きが適用された場合、法人は法人格を喪失する。つまり会社は無くなるので、従業員は全員が解雇されます。ただ、それまでに発生している賃金(給与や退職金)は会社より支払われる必要があります。

対してフリーランスの場合はどうか。その会社の従業員ではない、業務委託契約や請負契約を結んでいる方の報酬については……そうはならんのですよ。支払いの義務が無くなる場合があります。

さて、私はどちらに当てはまるのかというと、後者なんです。業務委託という形で店の運営をしていた訳で。3月の報酬は手元に入らない。ぶっちゃけ、今までで一番のピンチ。

12年前には当時勤めていたパチ屋でパワハラで退職に追い込まれるという憂き目に遭いましたが……。そのときはすぐに某大手居酒屋チェーンのオープニングスタッフという大量採用に助けられました。

今回は……正社員での採用を目指しつつ、その間の生活費も同時進行で稼ぐ必要がありました。3月にいただけるはずだった報酬には全く期待できなかったので。

ギグワーカー、という新しい道

3月、急な失業で正直どうしよう、という部分がありました。雇用契約ではないので、雇用保険なんて適用されません。この状況を乗り切るには、とにかくお金が必要。そこで私が頼ったのは、スキマバイトのマッチングアプリでした。

ざっくりいうと、企業と労働者のマッチングアプリとでも言いましょうか。たとえば○月○日の8時~17時の引っ越し要員が足りないときに、アプリで企業が募集を行う。働きたい人はそれに応募して大体は面接なしで働くことが確定する。当日、働く人は現地で働いて、働いた分はすぐに給与としてもらうことができる。つまり、1日のみのバイトというものができるわけです。

アプリにもよりますが、働けば働くほど、その人のスキルや実績が積み重なってゆきます。実績を積むとレベルが上がるんですが、ある一定のレベル以上の人じゃないと出てこない求人があるようです。逆にやらかせばやらかすほど、選べる仕事の幅が狭まってゆきます。直前、48時間以内のマッチングのキャンセルにはペナルティがあって、予定時刻を過ぎてからのキャンセルや無断キャンセルをしてしまうとアプリの利用ができなくなります。

使用者側から考えると、アプリに登録している人間のクオリティはそこである程度選別されてるのかなーと。企業としては特定の時間を乗り切るための即戦力がほしい、仕事を探している人間はその時間を活用してお金を稼ぎたい。需要と供給が合致した、いいシステムだと思います。こんな便利なシステムは12年前には無かった。面白い働き方もあるもんだな、と。

こういった単発のバイトで働いて稼ぐような労働者のことを「ギグワーカー」と称するそうです

私は中々に特殊な状況ではあったので他の人との比較がし辛い部分ではあるんですが……私から見たギグワークのメリット・デメリットについて次項では記していきます。

ギグワーカーの利点と欠点

まずはギグワーカーになることの利点から箇条書きで。
・自分の時間の使い方についての自由度が高い
・働いた分がすぐお金になる
・転職のための企業研究にもなった

これは今までに記した部分ではあるのですが、基本、こういったお仕事のマッチングというのは案件ごとの契約となります。つまり、スケジュールの組み方は募集状況にもよりますが、自分で自由に組み立てることが可能となります。そういえば3月29日にあえて仕事を入れなかったのは都庁に行きたかっt……いやなんでもない……。とにかく、普通のパートの仕事よりも、人によってはこっちのほうがスケジュールを組みやすいのじゃなかろうかと思います。予定ありきでその周囲の時間や日程で自分の予定を組めるから。これ、会社が許すなら、という条件付きで副業としてやるのもいいのかもしれねぇな……。

私にとっては「働いた分がすぐお金になる」、これが一番大きかったです。ぶっちゃけ、貯金ゼロな状況でこの苦境を乗り切る必要がありましたので……。

私は3月、全部ひっくるめて20社以上にお世話になりました。その殆どが飲食店と引越屋でのアルバイトだった訳で。飲食店での勤務で要求されているスキルは、誰が来てもある程度対応できるように企業側も考えて募集をかけているようでして、総じてそこまで難しいことは要求されません(あくまでこれは私視点での評価)。その中で、企業の雰囲気みたいなものが垣間見えると言えば良いでしょうか。同じような仕事でもそこのプロセスに微妙な差異があったり。ある作業ひとつ取っても、そういう方法があるのか!!という発見もありました。そういえば、今月より正社員としてお世話になっている会社は、タイミーでの勤務先のひとつなんです。実際にマッチングアプリ経由でアルバイトや正社員を募集している会社もあります。

対してデメリットとしては以下の通り。
・単発の雇用契約でも社会保険などの縛りからは逃れられない
・会社から提供される福利厚生や社会保険といったものが適用されない
・確定申告は基本的に自分で行う必要がある
・案件によっては一定の職務経験が求められる場合がある
・安定した求人があるとは限らない。

週20時間、月8.8万円。そして年103万円、130万円。この数字にピンと来る人はどれくらいいらっしゃるでしょうか。これは社会保険や扶養控除の制度について多少勉強した人なら聞いたことのある数字なんじゃないかなーと。

これ、当然ながらギグワーカーにも適用されます。1か所の事業所で集中して稼ごうと考えている人にはちょっと頭の痛い話かもしれません。それならyou、パートなり正社員なりでその会社にきちんとお世話になりなさいよ!って話ですね。それをかわしたいなら、色んな会社の色んな仕事にエントリーして、給与をもらうところを分散すればいいんじゃないかな?という話でもあります。扶養との兼ね合いで収入を抑える必要がある人も、そこは自己管理が必要。要注意です。

さて、ギグワーカーは自由に働くことを選ぶ代償として、福利厚生などの適用がなされなかったり、雇用保険の適用もされなかったりと、万一自分になにかあってもそれをカバーしてくれる制度というものに乏しくなりがちです。国保や年金の手続きも、確定申告も自分で行う必要あり。つまりは、てめぇの面倒はてめぇで管理するしかないんですね。

あと、軽作業など一部の職種を除いては、一定の職務経験が求められる職場が多いと感じました。私が積極的に応募した飲食店についても、飲食店での勤務経験者への募集がほとんど(実務経験1年以上とか、調理師資格が必要というところもありました)。コンビニのバイトはその傾向がもっと顕著で、1年以内にその業態のコンビニに勤務していたことが条件のところが殆ど。レジ操作ができなければ仕事にならないからだと思います。勤務経験がない人は……悪いことは言わないので、まずはタウンワークなどをご覧になって、単発ではないアルバイトに応募してみた方が良いのではないのかな、と思います。

もうひとつ。「常に自分の条件と合致した募集がかかっていると思うな」ということですかね……。3月末、私はほとんど引っ越しのアルバイトしかしておりません。理由は簡単。効率的にガッツリ稼げますから。しかも、めちゃくちゃ募集が多い。3月末~4月頭は引越し業者にとっては書き入れ時。期間限定で高時給の求人がたくさんありました。じゃあ、それ以外の期間は?と考えると、やはり求人数はそれなりのようで……。需要が高ければ求人も多くなる。その逆もしかり。

飲食店の募集も元々はこういった流れがあるのかなと。
コロナで売上低下→営業の規模縮小→必要人員減→コロナが明けつつある中で売上回復→人員不足→穴埋めのための単発バイト募集
現状は、おそらくこんな感じ。
自惚れるわけではないですが……私が働いたお店は相当にラッキーだったんじゃないかなと思います。異世界転生でチートスキルを手に入れた主人公の気持ちがなんとなく理解できました。逆を言うと、経験不足の子が来てしまった職場は相当にしんどい思いをするんだろうなぁ……というのも想像がつきます。さらに付け加えるならば、その店舗に合わせた教育なんて4,5時間じゃ無理といいますか、その人の今までの経験値頼みでの営業にならざるをえない。異世界で元世界の常識をそのまま適用できるものもあれば、そうじゃない場合もある。実際に私も、その職場の常識に翻弄されまくってました。このお店のオススメは?と聞かれても分かんねーよ!!ってw
使用者側の視点からだと……ギグワーカーでの穴埋めだと営業はぶっちゃけ安定しません。どんな熟練者であってもサービスの質は絶対に下がります。お店の売上というより評価を上げるためには……企業側としては、次のレギュラーメンバーを揃えて育てる必要がある。ギグワーカーはそれまでの一時しのぎと考えているところが殆どなのではないかな、と。ひょっとすると……飲食店のスキマバイトの供給はおそらくは無くならないだろうが、ここから減る可能性もあるんじゃないかな……。

もう一つ、募集状況っていう意味では私がここまで凌げたのは、東京と埼玉、どちらの仕事にもアクセスしやすい地区に住んでいたのがすごく大きかったと考えています。これが地方だと、そもそも求人が少ない、日によっては1件も募集がないなんてこともありそう。

書いていくと、デメリットの部分が文のボリューム的に大きくなってしまいましたが、ある程度の職務経験がある人にとってはスキマバイトという働き方は凄くオススメできると思うんです。あ、未経験OKとなっているところも多いですので、今まで働いたことがないという方も果敢に挑戦してみてもいいんじゃないかな、と思います。

まとめ

いろいろ書き連ねましたけど、私はスキマバイトに救われました。
本当なら、貯金やらなんやらで乗り切れるように、こういう場面も想定した上で人生設計をすべきだと思います。普通の失業(普通とは)なら、失業保険の給付を受けながら生活を立て直す、ですかね。生活保護を受給するというのもひとつの手段ですし、自治体によっては家賃補助が受けられるところもあります。友人や家族を頼るのもひとつの方法ですし。私にとってはまずは可能な限り稼ぐというのが最善での方法でしたが……。もし、仕事で何らかの困難に直面している人がいて、まず直ぐにお金が必要な方がいらっしゃるなら……諦めるな、と言いたい。大丈夫、なんとかなるというよりは、なんとかする、と、能動的に頭と体をフル稼働させて頑張れ、とエールを送ってこの文章を締めたいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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