年々見知らぬ人とのコミュニケーションが苦痛でなくなっていく。かつて他人とうまく話すことができないウブな田舎者だった私を街中で何度も面食らわしたパワフルおばちゃん、その一員になる資格を手に入れつつあるのだろう。創作カレー屋の店主とぺちゃくちゃおしゃべりをしていたらオマケで乾燥イチゴをくれた。ありがたいね。それにしても反動かしら、顔見知りとの関係性の構築のほうは年々億劫になっていっている。誰かと関係を築くのってめちゃめちゃエネルギーがいることで、中学生くらいのときは親友なんて一週間あれば作れていたのに、今ではあの人と私は友達なのか、そんなことに一日かけて悩んだりする。悩むのに体力を消費して、友達になれないことに悲しくなるくらいなら、いっそのことはじめから誰とも関係を築かないほうがいい。みたいなことをこの前知り合いのオッサンに話したら、「その思春期、お前の年にしては遅くないか？」と言われた。うるせえな。それでは、で別れることのできるインスタントな他人との関係ばかり上手く築けるのってもしかして進化じゃなくて退化なのだろうか。どちらも上手にこなしたい。そう思いながらも今日も友人からの連絡を既読無視し続けていて、罪悪感ばかり溜まっていく。返信しなきゃなあとは思っているんです…。