産休後の復帰

パタハラという単語は今年になって耳にすることが何度かあり、いずれも産休取得後に異動を命じられて会社に不満を持つ男性の主張に関することだった。

休んでいる間も仕事は動いている。それをやり遂げている人が最優先になる。異動させられたのはみせしめ、というのは、もしかしたら少し事情が違うのではないかな、というのが私の最初の感想。

男性、女性に関わらず、産休後の復帰でもとの部署に戻り同じ役職もしくはすぐに昇格というのは、難しいのが現実。
私が働いていた部署では既婚者はほとんどが出産、育児休暇をとってから同じ部署に復帰した。業務の性質上派遣やアルバイトで補充をしながら欠員の穴を埋めることができた(会社としてもそれを望んだ)からだった。

今回アシックスの男性社員が提訴した流れを見てみたら、


2011年入社

2015年5月18日~16年6月15日 育児休業

2016年7月1日 アシックス物流に出向(茨城県の倉庫勤務)

2018年3月21日~4月27日 育児休業

2018年5月17日~19年4月8日 育児休業

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190628-00009816-bengocom-soci

となっていた。

2015年から2019年の4年間に、2年の育休。

私の部下が4年の間に2年の育休を取ったら、今の時点では即戦力ではないと判断するかもしれない。その人が休んでいる間に実績を残した、伸びていく社員が必要だから。

休んでいた人の椅子が別の部署に異動になるのもやむを得ない。会社は多かれ少なかれ、椅子の数と人の数のパズルのようなことがあるから。

育休を取るのは権利。
もっといえば、子供を産み育てるのは、人として当然の権利。

でも、その権利で現在の自分のスキル、働ける条件もチャラにするのは無理がある。
どんな仕事でも、たとえばアルバイトでも、自分が働ける時間帯や条件は事前に会社側に伝えて面接に臨むのではないだろうか。