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名鉄名物 軽トラ を調査してみた。

こんにちは。香風音です。

さて、先日、名鉄保線車両の名物である「軌道軽トラ」(以下、「ミニキャブ」)を調査してきた。2023年3月3日現在の最新情報を記載した。

本格的な保線作業は、委託先の矢作工業が行うことになっており、大型の保線機材も同社が保有している。名鉄特有の保線形態と言える。そんな特有の保線形態を体現しているのが、ミニキャブである。

現在、名古屋鉄道には12輌のミニキャブが所属している。これらのミニキャブは軽トラックを改造した線路巡視用の軽モーターカーだ。発動機や除草剤タンクを積載した貨車を連結することがある。

現在の主流は1991年から販売されている三菱のミニキャブ5代目モデルであるが、現在、その車種も置き換えが始まっており、スズキ キャリィの11代目モデルのOEM車種、三菱 ミニキャブ7代目モデルの改造車であるRC658に置き換えられつつある。

前者を旧型、後者を新型と呼び、各車両の様子を見ていこう。

吉良吉田駅 新型

名鉄蒲郡線と西尾線の乗換駅である吉良吉田駅には、ミニキャブが配置されている。前任者は東部土木管理区No.2(東土No.2)であったが、新型に置き換えられたようだ。現状では、導入して間もないと思われるため、一切の表記が無い。この車輌は、円形の回転灯を採用しており、他の新型とも、旧型の回転灯とは異なる形状をしている。

美合駅 新型

名鉄名古屋本線の美合駅にもミニキャブが配備されている。この車輌は、名古屋本線に配置されているミニキャブの中で最も豊橋寄りに位置している。この車両の前任者は東土No.1で、新型に置き換えられている。この車輌は沿道からは見ることが難しく、前から見るのであれば、走行中の車内からのみとなる。(地元の方なら2階から見ることもできるかもしれない。)この車輌には、東部土木管理区や名鉄ロゴなどの表記があり、導入から約1ヶ月が経ったと思われる。この車両の回転灯はバー型である。

日本ライン今渡駅 新型

名鉄広見線の日本ライン今渡駅にもミニキャブが配置されている。前任者は西部土木管理区No.3で、新型に置き換えられた。導入から一定期間が経過しているようで、表記類も確認できる。回転灯は他の車両と同じく、バー型だ。

名鉄 枇杷島分岐点 新型

RC658型のミニキャブが初めて確認されたのは、名鉄の大分岐点である枇杷島分岐点に配置されたミニキャブである。この車両は、完全な新規配備の可能性がある。少なくとも2022年5月にはその存在が確認されているようだ。回転灯は他の多くの新型車両と同じ形状をしている。

上挙母駅 旧型


名鉄三河線の上挙母駅には、東部土木管理区No.1のミニキャブが配置されている。以前は東部土木管理区No.3のミニキャブが配置されていたようだが、美合駅に新型が導入されたことでこれに、置き換えられたようだ。長く使うつもりなのだろうか?(その割にはサビが酷い。)

三柿野駅 旧型

名鉄各務原線の三柿野駅にミニキャブが配置されている。この車輌は離線しているため、少々気がかりである。このミニキャブは西土No.4。現時点では置き換えられていないようだ。しかし先は長くなさそうだ。

笠松駅 旧型

名鉄名古屋本線と竹鼻線の乗換駅である笠松駅にもミニキャブが配置されている。沿道からの撮影も容易な場所に置かれている。このミニキャブは西土No.1で、旧型のままである。

萩原駅 旧型

名鉄尾西線の萩原駅には、西土No.2のミニキャブが配置されている。これも、まだ置き換えられていない。装飾類などが再塗装され、とてもきれいな状態だ。もしかすると、最後まで残る車輌となるかもしれない。

聚楽園駅 旧型

名鉄常滑線の聚楽園駅には中土No.2のミニキャブが配置されている。私が初めて名鉄のミニキャブを認識して記録した車両だが、朽ち果てた状態にある。近く置き換えが予想される車両の1つであると考えられる。遠藤からはほぼ見えないため、各駅停車に乗車し、通過待ちの時間に、ホームから記録するのがおすすめだ。

富貴駅 旧型

名鉄知多新線と河和線の分岐駅である富貴駅には中土No.3が配置されている。ちょうど両線の分岐の真ん中に配置されており、最寄りの踏切から撮影するのは500mmの望遠レンズでも少々厳しい。手前に出てくることもあるようで、その時に狙うと良いだろう。この時は、手前にMTT 803号がいたため、この場所になったと思われる。

神宮前駅 旧型

名鉄名古屋本線と常滑線線の分岐駅である神宮前駅には中土No.1が配置されている。回転灯の下にある大型のライトが特徴の車輌だ。

尾張旭検車区 旧型

名鉄の孤立路線、瀬戸線の尾張旭検車区に配置されている中土No.4は、記録としては最難関である。この車輌は、唯一、検車区に配置されている。沿道からの撮影も少々難しく、前からの撮影は対岸の道路からのみ可能であるため、尾張旭検車区の列車の入線状況に左右され、撮影難易度が高い。

総括

上記の表を見ると、名鉄のミニキャブは合計で12輌いること。そして、現在でも多くの旧型が残っていることが分かった。しかし、昨年5月から新型車の導入が始まり、既に4輌が増備されているため、1、2年以内には全車が置き換わる可能性がある。旧型の記録は早めに残しておくことをおすすめする。

本日はここまで。

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