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2022年 今の臨海鉄道動向を探る その1

お久しぶり。2020年末に臨海鉄道動向をお伝えしたがその後色々動きがあったので2022年までの臨海鉄道動向とこれからをお伝えしていく記事の第一弾。

八戸臨海鉄道

岩手県を走る日本最北の臨海鉄道である八戸臨海鉄道は令和二年にDE10 1761号機を導入してからは大きな動きはない。

八戸臨海鉄道のこれから

八戸臨海は日本最後となった現役DD16型を保有していることから注目を浴びている。八戸臨海もそれに気が付いたのかDD16 303号機の運転体験という試みを始めた。現在は第3回まで開催されており、次回、第4回は4/24に行われる。1.5kmを運転体験できるそうだ。料金は20,000円で応募者多数の場合は抽選になるそうだ。(※応募は既に締め切られています。)第五回は5/29だそうだ。とても良い取り組みなので是非とも続けてほしいところだ。このことからも1761号機の導入は直接303号機の存在を脅かすものではなく、しばらく現役でいてくれることが期待できるのではないのだろうか。日本最後のDD16のさらなる活躍に期待したい。

秋田臨海鉄道

秋田臨海鉄道 秋田港駅

秋田臨海鉄道は2021年3月に廃線となった。1月3日には除雪列車が脱線するなどトラブルもあったものの無事に業務終了となった。
さて秋田臨海鉄道には3機のDE10がいた。それぞれの行方を追っていこう。

1250号機

DE10 1250

2021年2月28日に秋田港を離れ仙台臨海鉄道に譲渡された。譲渡後の車番はDE65 5に改番された。元々は1251号機が仙台に行く予定だったが1月の脱線事故で1250号機に変わったとも言われているが真偽のほどは…?とまれ、仙台臨海で活躍してもらいたいものだ。

1251号機

DE10 1251

脱線している時の写真しかないのでお許し頂きたい。1251号機は国交省から改善指示が出されてしまった西濃鉄道に譲渡された。色々、騒ぎになっている会社なだけありかなり不安である。1251号機が到着すると直ぐにDE10 501号機が解体されたといわれている。少々早すぎるような気がするのだが…。しかし未だに1251号機はナンバーが外された状態で野ざらしにされているようだ。綺麗な状態を現状は保っている。早く元気に走る姿を見せてほしいものだ…。

1543号機

DE10 1543

1251号機脱線の際には救援機として活躍した1543号機。1543号機は現状、秋田港にある車庫で保管されているようだ。廃線から1年が経ったが未だに動きはない。エンジンの調子が良くないなど言われている。何処かに譲渡され走ってくれるとありがたいが…。これからの動向に注目したい。

仙台臨海鉄道

先程から話題に出している仙台臨海鉄道。
新たな車両もあれば去る車両あり。早速見ていこう。
長岡機関区所属のDE15 1538は2020年11月に譲渡された。2020年12月時点では改番されていなかったが、DE651に改番された。
秋田臨海鉄道からDE10 1250号機が譲渡され、DE655に改番された。
また、SD55 103の引退が発表され仙台臨海からSD55型が消滅することになった。現時点での現役機はDE651,DE652,DE653,DE655となった。
一応参考までにDE65型それぞれの来歴を紹介しよう。

DE651号機

DE15 1538号機として昭和52年に落成。長岡機関区に配備され、JRで廃車になるまで一貫して長岡機関区に所属し、ラッセル車として活躍した。令和2年10月に廃車となりラッセルヘッドと共に秋田港に輸送された。秋田港で長年共に活躍したラッセルヘッドは解体され令和2年11月に仙台臨海鉄道に譲渡されDE65 1号機に改番された。

DE652号機

DE65 2号機として昭和45年に落成。新潟臨海鉄道の自社発注車であった。平成14年に新潟臨海鉄道が解散し秋田臨海鉄道に譲渡された。平成23年に東日本大震災が発生し機関車に被害が出た仙台臨海鉄道に期限付きで貸与された。平成29年に正式に仙台臨海鉄道所属となった。新潟臨海鉄道で生まれ3社の臨海鉄道で活躍する本機。その車生の中で一度も改番されていない。仙台臨海におけるDE65型という枠の始祖となった機体だ。

DE653号機

DE10 1536号機として昭和46年に落成し、青森機関区に配備された。平成27年まで青森に配置され翌年からは青森車両センター、車両無配置化によって盛岡車両センターに転属。令和元年に廃車となり、同年7月に整備のため秋田港へ甲種輸送された。令和2年5月に検査が終了し、同月中に仙台臨海鉄道へ甲種輸送された。到着後、DE65 3号機に改番された。

DE655号機

DE15 1525号機として昭和50年に落成し、盛岡機関区へ配備された。昭和62年に青森東運転区に配置され、組織改編などで少々、所属機関区の名称は変わったが平成22年まで青森に所属し、廃車となった。同年に十勝鉄道に売却され、十勝鉄道所属となった。2年後の平成24年に十勝鉄道の貨物営業が終了し、秋田臨海鉄道へ渡った。秋田臨海鉄道へ渡った際に、DE10 1250号機に改番された。令和3年に秋田臨海鉄道が事業終了し、仙台臨海鉄道へ売却されることになった。仙台臨海到着後にDE65 5号機に改番された。

仙台臨海鉄道のこれから

現状、DE65型は4号機が欠番となっており今後導入されるのか注目だ。秋田臨海の1543号機も引き取ってほしいところだがDE655が導入されたときに運ばれなかったので望み薄というところだろう。また、SD55 105号機が引退したわけだが、103号機がまだ残っている。しかし引退宣言は既にされており、2月頃から運転されていないようだ。一応、検査期限は今年11月までだが早めに引退してしまうのかもしれない。

京葉臨海鉄道

千葉を走る京葉臨海鉄道にも機関車置き換えの波が少しづつだがやってきている。KD55 102号機が引退し、DD200 801号機が納入された。それぞれ見てみよう。

KD55 102号機

KD55 102

角型庇付きのライトでボンネットが角型なのが特徴的なKD55 102号機。102号機はDD200 801号機が導入されるのにあたって引退することとなった。どうやら102号機は同型の103号機や201号機よりも運転が難しいなどと言われており、今回真っ先に引退することとなったのはそれが原因だそうだ。今後は部品取りになるといわれているがそこのところは真偽不明である。

DD200-801号機

同型のDD200型の0番台(21号機)

写真は同型のDD200の0番台だ。2021年6月に京葉臨海鉄道に到着した。臨海鉄道特有の青いボディーではなく0番台と同じ赤色のボディーになっている。それを理由として801号機はRED MARINEという愛称がついている。キャブ側面に愛称のロゴが入っている。一方、京葉臨海鉄道の文字や、社紋などは掲出されていない。JR仕様の0番台と異なる点がいくつかある。2エンド側のキャブ窓の拡張のほか、ワイパーの設置が行われた。保安装置はJR向けであるとATS-PF・SFが搭載されているが800番台にはATS-SFのみが搭載されている。KD60型同様に、京葉臨海鉄道線全線を走行することが出来る。

京葉臨海鉄道のこれから

801号機導入によりこれからKD55型の本格的な置き換えが加速するのかもしれない。残りの103号機と201号機も長くはなさそうなので早めの記録が重要だろう。これらがすべて解体される前に撮影会や、機関区公開などのイベントがあることを期待したい。

水島臨海鉄道

DD200-601

同型のDD200型の0番台(8号機)

水島臨海鉄道もDD200型を導入した。2021年5月に到着している。番台は600番台となっている。仕様は京葉臨海鉄道の800番台と同様で2エンドキャブ窓拡張、ワイパー設置、保安機器はATS-SFのみを搭載。社紋がキャブ側面に掲出され、水の機関区札が入れられている。まさにDD200型は臨海鉄道新時代の幕開けと言えるだろう。

水島臨海鉄道のこれから

601号機の導入によってDE601が運用離脱した。DD506はまだ運用を続けているようだ。DD506も特殊な機関車で面白いので早めに記録したい。DD506も近いうちに引退してしまうのだろう。今後の動向を注視したい。

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