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記憶に残っている大切な本「空にうかんだエレベーター」

ふと、思い出して、近くの図書館で借りました。

安房直子作「空にうかんだエレベーター」という児童書。

もう、絶版のようです。

今では、信じられないと言われるのですが、本当に本を読むのが苦手な子でした。

小学生の時に読み切った本なんて、片手で足りるほどじゃないか…というくらい、本当に読めませんでした。

でも、この本だけは、タイトルも、所々の挿し絵も覚えているほど、印象に残っていました。

お話のあらすじは書かないでおきます。


なんだろうか…。

読み進んでいくうちに、とてつもないせつなさや、悲しさや、さみしさや…そんな気持ちが沢山溢れてきて。涙も溢れてきて。

でも、"ほんの少しの希望"があって。

当時から、私は、この"ほんの少しの希望"にすがってこの本を読み、生きていたのかもしれないなって感じました。

自分のさみしさや、せつなさや、やり切れなさを主人公に重ねて、現実を紛らわせていたような、心の拠り所にしていた気がします。

現実から離れた空想の世界が、とても好きで。

現実には、存在しない友達。

街を俯瞰して見る風景。

………。

ファンタジーなんだけど、単なるファンタジーで終わらせない感覚。

それが行き過ぎて、今の症状があるところもある。

だから、私にとって、病気をどこかで求めていて、必要だった世界なのかもと思うと、こんな自分が少しだけ、かわいいななんて、思えたりもしました。

この本が、幼い頃の私が必死に生きていたことを、伝えてくれたような気がします。

ありがとう。ともちゃん。笑

ありのままの自分?自分の中の輝き? 時々、見失いそうになりながらも、自分らしい光を信じて、 ともに生きる人たちと、その場その時を味わいながら。 それぞれの希望が、大きな輪の中で、循環しますように。 多様な在り方が実現できる世の中へ。