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日本語と日本語と日本語と

ロシアは、ロシア語。
いっちょまえに「留学してました!」とはいえ、やっぱり母語の日本語に比べると言葉を認識してその意味を想起するには若干のタイムラグがあり。

これは日本に帰国した日の話。空港まで迎えに来てもらい、その足でコンビニに向かったんですが……

店内には日本語日本語日本語。
ロシアだと例えばポテトチップスの袋を見て「”сметана и лук”……サワークリームとオニオン味ね……」となるところ。もう少し速いとは思うけど、でもこの『文字認識→脳内の意味に繋げる』という動作はあり。

これが日本のお店だと、あの商品にもこの商品にも、どこを見ても日本語。そりゃそうだという話なんですが、情報が一気に目に飛び込んでくる。
この「情報が溢れる」感覚、なかなかどうしてすごーく、ヘンな感じ。

おまけに店内で話している人の会話。ロシアだと少し意識を集中させて「聴か」ないと、何について話してるのかもやっぱりさっぱり。
一方日本では、「聞こえ」てくる会話の音声そのものが、勝手に意味を持って脳内になだれ込んでくる。

目から耳から、情報がとめどなくどんどんと。非母語の世界で「読み取る」ことに集中しすぎていたから、センサーが過敏になっていたから、というのもあるかもしれませんが、ものすごく不思議な、ヘンな、ちょっときもちわるいような体験でした。

本とか買います。