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「またあした」

友人が福岡(地元)に戻ってきた。年末年始で戻ってくるつもりだったが、のんびりしている間に飛行機のチケットがものすごい値段になってしまっていたと大学生みたいなことを言う。繰り上げクリスマス帰省を持て余し気味な彼とはもう10年以上の付き合いだ。結局21(金)、23(日)、24(月)の3回会うことに。他の友人も呼びはしたが、皆勤賞は自分だけ。

真ん中の23日は自分とその友人の2人だけとなり、粛々と昼を食べてコーヒーを飲んで終わった。とはいえお互い人付き合いは狭く深い、みたいな感じなので哀しみに包まれるということもなく一日中しゃべり続けていた。翌日は他の友人たちも集まって会うのは決まっていたので、別れ際「じゃあまた明日」と言って別れたのだが不思議な感覚がした。

いわゆる「社会人」という歳になると、よっぽどな仲でない限り「じゃあまたね」と言ってそれがいつになるかわからない。平気で数ヶ月のブランクができて積もる話がたっぷり積もる。そもそも「また」すら確実ではなく、下手したら一生会わないなんてこともあり得る。高校を出たあたりからうすぼんやりと感じていたさびしさがどんどんくっきりはっきりとしてきた今、「また明日」の出番がまだあったとは。

逆に言えば、疑うことなく「また明日」を連発していた頃ってものすごく貴重な時期だったんだねえ……なんてことを語りだすと、あっという間におじさんになってしまうんだろう。くわばら。

本とか買います。