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Ryzen 9 7950Xを音楽制作用にチューニングする

年末年始で色々PC環境をアップグレードしました!

グラボ2枚刺しで5枚のディスプレイを使いたい|かごめP|note
音楽制作用のRyzen 9 7950X PCを作る!|かごめP|note

その一環でメインPCをRyzen 9 7950Xにしたんですが、これが評判通り爆熱でファンがウザいので、DAWを動かすことを前提にチューニングしていきます。

■まずは定格

とりあえずパッとスコア出して比較するだけなので、使うベンチはCPU-Zのベンチ。

CPU-Z | Softwares | CPUID

温度とクロックはRyzen Master

ざっくり「15000」が、僕の環境での定格数値の目安です。

常駐アプリや多画面環境等のせいもあってか、僕の環境だと7950Xのリファレンス(15700)から-700くらい。
13900K比較だと-1500くらい。
(僕の環境だと13900K使っても-1000くらい落ちそうなので、そう考えると差はもっと小さいかも?)
熱は平気で95℃。

起動直後の様子

起動直後の色々シーケンス回してる段階ですら80℃超えるので心臓に良くない。。。

■SMTは「ON」で運用

前の5枚目ディスプレイを色々検証してて気づいたんですが、最近の音楽用PCはSMT(IntelでいうHT、仮想マルチスレッド技術)をONでも問題ない、というかONの方がパフォーマンス出るまであるっぽい気がします。
DAWによる違いとかケースバイケースな面が大きいとは思うので、あくまで「僕はそうだった」という参考までに。

■倍率と電圧を調整

クロックと電圧は、こちらのサイトを参考に調整していきます。

こちらの方、使ってるマザーも僕と同じ(ASUS TUF Gaming)なので大変参考にしやすいですありがとうございます。

変更する場所は、BIOS入ってAI Tweaker→倍率とV coreの数値のみ

ちなみに、パラメータ変更後にRyzen Masterで挙動を確認しながら検証したのですが、ここの倍率変更で変わるのは、CPUの「最大クロック」です。
ここで設定した値以上にCPUのクロックが上がることはありません。
後はOSが自動的にクロックを調整、必要に応じて使わないコアをSleepしてくれますので、倍率を変えたらクロックが下がらなくて電力効率が悪くなるとかそういうことはありません。

■欲しいのは「ずっと続くパワー」

実際にDAWを動かしてCPU温度が95℃に当たることなんてあり得ないとは思いますが、音楽や映像やってて求めるものは「瞬間的なピークパワー」ではなくて、「できるだけ高クロックを維持しつつ動き続けること」ですね。
ついでにファンがうるさくなければ尚よし。

ということで、まずは前述の引用元で「効率がいい」と言われていた4.8GHz / 1.025V辺りから順にクロック上げていってみます。
前提として「比較用のリファレンスは、僕の環境の定格より500くらい高い数字が出ている」ってところだけ留意してください

・4.8GHz / 1.025V

なんとCPU温度は60℃台、CPU動作は100Wにも達しません
スコアは定格の500~1000落ちくらい(リファレンス比較で-1500)、ぜんぜん余裕じゃない?
これなら空冷のちっちゃいCPUファンでも運用できそう。

(もっと小さくてもいけそう)

・続いて5.0GHz / 1.125V

CPUはまだ70℃台。電力は110Wまで上昇。
まだまだ余裕で上げられそう。

・5.1GHz / 1.175V

CPUは80℃台、スコアはリファレンスと同じくらいっていうかこの時点でぶっちゃけさっきの定格より速い。
僕は今のところここで運用中。

・5.2GHz / 1.225V

この辺で熱が結構高くなってくるので、限界は近い。
とはいえ、少なくとも短時間ベンチとDAWの重いプロジェクトは問題なく動き、90℃ちょいでリファレンスも上回ったので、パフォーマンスを求めるならアリなのではっていうかリファレンスはこのくらいの設定で測定してる疑惑すらない?

■まだまだ詰められそう?

また写真は使いまわし

、、、ということで、僕の個体が優秀なのかもしれないけど、Ryzen 9 7950X、電圧詰めればかなり熱(と消費電力も)を下げつつ実効パフォーマンスを上げられます。
もちろんこの辺の調整は自己責任ですが、少なくとも巷で言われてるほどの「爆熱」を恐れる必要はなさげ。
5.1GHz駆動までなら、空冷でもいけると思う。
(この辺の電源事情は13900Kでも同じだと思うけど)

ということで、Ryzen Zen4世代で音楽用PCを組む人の参考になれば幸いです。

以上!

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