お金掛かってないのに、何故楽しい?

 小説家で渋谷のバーのマスターをやっておられる林伸次さんのnoteを読んでいると、よく奥様が登場し楽しそうな夫婦の会話や生活が書かれているのを読むのが好きなのですが、時たま気になるのが僕からしたら高そうだなってお店で友達とか林さん夫婦で食事してたりするっていうのを読んでいて思うんですけど、これが僕が若くてお金が無いからなのかとても不思議だし、わざわざ高いお金で食事して2時間くらいしか喋れないというののどこが良いのかどうも分からないんです。

 そして自分の事を思い起こしてみるとお金が沢山掛かるような所へは殆ど行かないし、行くとしても良い大人になる為の勉強でオシャレなお店にいったりはします。
 じゃあ普段友人とどうしているのかというと遠くまで歩くか喫茶店に行くか映画を観に行ったりしてます。お金は言うて数千円しか掛からないです。日によっては歩き疲れた末に田んぼの道端で足を伸ばして延々にお喋りするということもあります。これだけでもとても楽しい。

 ふと考え直すと、これって若いから出来る幸せな時期なんじゃないかなと気付きました。良い年のオジサンになったら田んぼで座り込むなんて出来ないし、長距離を歩くのも苦痛になりそうです。また、言葉が通じて楽しく延々とお喋りできる親友がいることが一番大きな要因かなとも思います。

 でも段々と僕は大人になるに連れて女の子が満足してくれるようなお店を見つけたり下見にいったりしだしたし、お喋りする場も田んぼからバーへと変貌を遂げていたりします。
 ふと街を見回してみると大人がお喋り出来る空間はお金で買う事が前提になっていて人と会ったり話したりする時は付いて良い感じのお店を見つけて入らなければならないのだなと思いました。
「これが大人になる。大人の世界か」
と自分の変化に気づいたりすると恐ろしくもあり寂しくもあります。

 大人の付き合いとか本当にまだまだ分からないことだらけです。

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